ほんとうの10月
この日記を書くのを1ヶ月間サボった。ちょうど、10月の1ヶ月間。
9月の下旬にちょっと大きな出来事があって、それを無視して何かを進めるのが難しかったから、かもしれないし、ただ単に、ちょっと気が進まなかっただけかもしれない。
今、所属しているあるコミュニティで、「近況報告を月に一度する」という課題がある。毎月月末が締め切りなので、10月も、つい先日、つらつらと書いて送ったのだけれど、そのどれも、ほんとうの10月ではないな、と思ってしまう中身だった。
ほんとうに大事なことは、ほんとうに大事な人か、大海原に向けてしか言えなかったりする。顔のわかる微妙な距離の人にほど、言えない――と言ってしまうとちょっと詩的すぎるので、平たくいえば「言いたくない」ことが多いことがわかった。
10月4日、29歳になった。
最後の20代。30代になるのはちょっと怖い。「若手」に含んでもらうのがいよいよ難しくなって、甘えられなくなるような気がする。そうなったとき、自分の実力とか実績みたいなものが、急にくるりと振り返って襲いかかってくるような気がする。
誰か30代の人に、「そんなことないよ」あるいは「こうしていたらそうならないよ」と言ってほしいくらい心細いけど、きっとそんなこと考えずに、1日ごとに過ごすしかないのだと思う。
燃え尽き症候群で、10月は全く文章を書かなかった。でも、9月に書いたものを何人かに褒めてもらって、それが大切な思い出になった。
それから、ちまちまと進めていた結婚が本当に(たぶん)決まった。
これらの全ては、「課題の近況報告」には書かなかった。仕事が忙しかったです、みたいなことを書いた。
出来上がったその文章を見て、これからも、内緒話でしか話せないことを増やしていこう、と小さく決心した。
それを29歳の抱負にしよう。
読んでくださってありがとうございます!あまくておいしいものか、すてきな本を探しにゆきます。