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公立小学校で日本人になる

観たいなぁ、観たいなぁーと思ってた映画『小学校〜それは小さな社会〜』
観れるタイミングは突然やってくる。
夫が午前中、子どもと出かけると言い出したのだ。
何となしに、もしかして観れる?と調べてみると、10時10分からの上映があるではないか!
すぐに昼ご飯と自分の準備をし、ちょっと先に出るわ!と急ぎ足で出かける。

この映画『小学校〜それは小さな社会〜』は、日本の公立の小学校の1年間を追ったもので、教育大国とも呼ばれるフィンランドで大ヒットした作品である。

ここ数年、教育施設に携わることが多く、我が子も小学生となり、教育施設の中でも海外案件にも手を出している中で、『日本の教育』に興味深々なのである。
例えば。教室一つをとっても国が異なればモジュールも異なる。
授業形態が異なるんだろうなぁと思いを馳せる。

日本の教育はいかがなものか、という批判もよく聞くけれど、我が子を通じての実感は「意外と悪くないんでは?」という感じ。
私自身も公立小学校に通っていたし、我が子も通っているために、その道を肯定したいという気持ちもあるかもしれないw

映画『小学校〜それは小さな社会〜』では解説は無く、淡々と小学生達の日常が映し出されている。
授業の内容ではなく、給食の配膳や、教室の掃除、学校の係や行事に焦点を当てている。
「自分のことは自分でする」ことは「当たり前である」と教えられる。

改めて、日本の公立小学校は、学力だけではなく、生活力、更には人間力までも教育しているのだと気づく。
学力に留まらないゆえに、そこまで必要?と思ってしまうことも無くは無いし、
だからこそ、合わない子も出てくるのは仕方が無い気もする。

両手を上げて、完璧だ!素晴らしい教育だ!と言うつもりは無いけれど、私は日本の公立小学校がなかなかに気に入っている。
もちろん改善出来るところや、個人主義の教育から学ぶ所も多く、上手く折衷していくと良いな、とは思う。

余談だが、私がよく一緒に仕事をする外国籍の方がいる。
非常に優秀な方で、母国語ではない日本の一級建築士試験を突破したというだけでも尊敬して止まない。
デザインも出来るし、説明も上手い。
大人な性格で、感情を荒げることはないし、人の悪口なんかも言わない。良い人である。

が、しかし、教育論的には、合わないことが多いw

仮にAさんとする。

公立小学校は保護者の協力があってこそ、な部分もある。
段々減ってはきているけれどPTAとか、親父の会とか。
公立小学校は地域の公的な場所なので、出来る人が出来る範囲で協力していく方が良い関係が築けるというのが私の考え。
Aさんの考えは異なる。
保護者はあくまでも客であり、運営者ではないと言う。

公立小学校では子ども達が掃除する。
この経験があるからこそ、日本のトイレはキレイだし、オフィスで掃除のおばちゃんに会うと「ありがとうございます」と言うのだと思う。
掃除してくれる人に感謝の心があるんである。
Aさんの考えは異なる。
掃除なんて、外注した方が良い。と言う。

全然関係無い話、かつすごい細かい事だけど、Aさんはお菓子を食べながらやってきて、ゴミを私の机に置いていく。
もちろん悪気は無い。
これも受けてきた教育の差か。

私もAさんも、受けてきた教育でその人種らしさが作られたのかもしれない。

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