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メンタル不調の場合、どう休むか?



知り合いが、メンタル不調で休職している。
話を聞く限り、働きすぎである。
一度やめようとしたら慰留され、有給を40日分+リフレッシュ休暇分を取得させてもらい、復帰した。昇給もしていると聞く。

私が知る限り2度目の不調だ。
前回有給消化中に、復職せず辞めた方がいいのではと言ったけど、再就職先を探すめんどくささや慣れた仕事(しんどいと言っていたのに)から離れるこわさ、
つまりは現状を変えないことを選んだということだった。
あー、これは悪口ではないよ。私はやめなと指示できる立場ではないし彼からもしキャリコンとして相談をうけても、辞めろなんて言うことはない。
体調は一旦リフレッシュしたのだからその時はそう言う判断になったんだと思う。

復職にあたって昇給なんかなくてもいいから、
余裕をもった働き方ができるよう環境を整える必要があったと思う。

長いこと(有給消化で約2ヶ月)休んだのだから元気なんでしょ、は横暴で安直すぎる。

これは有給消化という手続きで休んだことにも問題があったかも。
今まで使えなかった(この時点で問題ありだね、この会社)有給を使いきれるし、メンタル不調による傷病手当金をもらうよりも収入は多い。傷病手当金はおおよそ給与の3分の2くらいだ。
有給なら病院の診断書書いてもらわなくていいし、有給は出勤したとみなされるから出勤率の評価に影響しないなどのメリットはわかる。

有給の取得は制度からいうとただのリフレッシュとみなされ、
休暇後は当たり前に100%のパフォーマンスを求められる。
会社側はメンタル不調についてはなんとなく認識はあるもののこんなに長く休んだし、その間給与払ったし、なんなら今から昇給もするんだよ?頑張ってね。という考え、配慮は恐らくない。
休んだ方も、長く有給取ったし、復帰後は頑張らないと、と思って少々無理をする。復帰後無理して大丈夫??


一方、休職者の復帰については就業規則等で
産業医等の診断で元の職務に耐えうるか検討し、復帰する職場や仕事内容が妥当か判断する、試し出勤をするなどの手続きを決めていることが多い。

有給休暇ではなく休職という手続きをとっていたなら、『自分は診断がついた病気による休職からの復帰』なんだという自覚があり、職場では復帰前の面談などで復帰者の受け入れ態勢を整える機会があるはずである。
休職者も会社も「休職からの復帰」というワードに引っ張られて
無理してはいけない、無理させてはいけないというストッパーがかかる。
休職中は一時的に収入が減るけど、有給は残っているから復帰後次の有給付与までに通院がある場合は有給を使うことができる。

もし今後長く続くメンタル不調であった場合、初診日はどこだったのか確認するときに、初めに取った有給中ではなく、2回目の不調の時になってしまうかもしれない。
メンタル不調で労災認定されることも増えているから、裁量労働制でタイムカードないとかであっても勤務時間の記録をつけることも必要。

まあ、働きすぎがしんどくて辞めるといった経緯もあるし、結果的に長く休まなきゃいけなくなったことは異常事態だから、すでに病院にかかっているかもしれないけど。
まわりから『病院行ってみたら』の声掛けがある場合、不調が外に漏れてしまっているということだから自分は大丈夫と過信せず、受診やカウンセリングを受けることをお勧めします。
不調が外に漏れてるんですよ!?

メンタル不調やハラスメントなどは、現状を変える、原因となるものから物理的に距離を取ることが有効だと言われている。
同じ職務への復帰は本人もわからないどこかにメンタル不調を引き起こすトリガーがあることもある。
ハララスメントも、根気よく、少しづつ理解してもらわないと行為者の心が入れ替わってハラスメントがなくなることは少ない、と言うかほとんど心は入れ替わらない。
その人のマインドセットに合わないことがあると気に食わないから、また別の形や別の対象者へのハラスメントが起こることが多い。

ハラスメントに話がそれてしまったけれど、
タイトルに戻って
メンタル不調という理由があり、病院にかかっている、会社に休職制度があるなら、休職制度を利用して、最初の3日(傷病手当金の待機の期間)は有給で休み、4日目以降は休職して傷病手当金を受けるのがいいと思う。
会社の在籍期間が1年以上あれば退職後は被保険者資格がなくなっても引き続き1年半に到達するまで傷病手当金を受けることができる。

うちの部や課から休職者やメンタル不調者を出したくない、有給全部とりなよ、みたいなあほなことをいう上司がいる会社なら、迷わず退職することをオススメします。



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