実写るろうに剣心The Finalをみた(※ネタバレ有)
先日、佐藤健さん主演のるろうに剣心 The Finalを鑑賞してきた。ストーリーは原作における最終章である、緋村剣心の義弟にあたる雪代縁との対決を描いたもので、前作の京都大火編よりはスッキリ一作品にまとめられている。
個人的に、率直な点数は75点。良かったポイントと不服な所を上げていきたい。
まず、アクションは前作よりパワーアップし、飛天御剣流のどの技を放っているのかが分かるようになっていたのは物凄く高ポイント。
「あ、龍槌閃だ♡」と一人でウキウキしていた。
特にラスト、必殺の奥義、天翔龍閃(あまかけるりゅうのひらめき)がバシッと決まったのはスッキリ。
最も拍手を贈りたかったのは操ちゃんの「回天剣舞六連」!!!
蒼紫様が途中退席したので、最終対決には操ちゃんが駆けつけて大活躍を繰り広げてくれた。回天剣舞を出したのは、映画では語られなかった御庭番衆の新お頭が操ちゃんであることを示唆してのことだろうか…?だとしたら胸アツである。
雪代縁のキャラクター作りは素晴らしかった。多少端折っているのは仕方ない。それを鑑みてもとても忠実だった。
(薄っすらと血管がボコってなってたのは神経の表現かな…とか思ってた)
ストーリーの運び方も至ってシンプルだったので、飽きずに見れたかなと思う。原作やアニメOVAを見た人には多少物足りないだろうけれど、2時間半にまとめると思うと今作のまとめ方は良かったと思う。
さて、次に私の最も残念ポイントかつ苦情なのだが、私は漫画は擦り切れるほど読み込んだ大のるろ剣ファンなので、監督もしくは脚本家の意図がわからない部分があった。
それはズバリ、緋村剣心の償いの決心が言われなかったことである。
「剣と心を賭して、この闘いの人生を完遂する!」
原作では、雪代縁との闘いで一度心を折られ、もう二度と逆刃刀を抜かないと廃人同様になってしまった緋村剣心が最終的に辿り着いた償いの答えがこのセリフなのだが、今作ではついに言われなかった。
いうべきタイミングは確かにあった「来るぞ!これは言うぞ!」とワクワクしていた所をスルーされてしまったので一人で勝手に肩透かしを食らい、非常に残念な気持ちになった。
というのも、そもそも「るろうに剣心」という作品は全編を通じて、緋村剣心が内に眠る人斬り抜刀斎との折り合いをつけ、償いの道を探すというのが大まかなストーリーであり、
最終局面では「死には死を!」と叫ぶ縁に「それは違う」と諭すことで、剣心がようやく人斬り抜刀斎(死への渇望)との決着をつけることになるのである。
だからこそ、答えを見出した剣心の「剣と心を賭して…」というセリフは強みを持った言葉になる。
実写剣心は、答えは見つからないと言っていたので、実は物語は終わっていない感じがする…。(もう流石に次回作はないだろうけれど)
意味ありげな回想シーンとかあったから、絶対言うと思ったので、こればかりは本当に意図を聞きたい。スッキリしない。
「俺達の闘いはこれからだ」的な最終回の感じなんだろうか?いや原作終わってるやんという気持ちもある。
The Beginning (原作における追憶編)に来ると思えないので、多分これで終わりだと思われる。
75点…これは一意見として受け取ってもらいたい。
ほかは良かったし、実写映画でほとんどワクワクしなかったものが、テンション上がるシーンもあったので、一重に「悪い」とはならない作品だと思う。
操ちゃんの回天剣舞六連は必見だと思う。是非。