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ことば

蓮華色、きみのまぶたに
脆そうな雪が触れる
ねずみ色、重い空
見上げてふたり笑った

さよならって言葉がきらいで
ぼくたちはいつも「またね」って言う
その小さな、淡い祈りが
どうかいつまでも続きますように

終わりばかり詠ってはいけないね
かなしい結末を引き寄せそうで
ぼくたちは言葉に怯えている
だからせめて希望を詠う

蓮華色、きみのまぶた
はかなげな雪が降りる
ねずみ色、暗い空
明日もふたり一緒に

さよならを嫌っても
いつか離れる日は来るのでしょう
お別れはいつもくるしい
モノクロの景色にしずんでいく

希望というには脆い
祈り、願いのような「またね」
かなしい世界に立ち向かうには
あまりに頼りないけれど

またね、ってきみが言う
冬も春も夏も秋もずっと
ぼくたちは祈る、また会えることを
いとしい人がそばにいる日々を

またね、ってぼくも言う
今日も明日も、続く日々にそっと
ぼくたちは謡う、ただ続く日々を
いとしい人がそばにいるように

またね、またね、またね、またね
ぼくはただずっときみと

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