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noteをはじめたから数年ぶりに図書館へ行って本を借りてきた

今の住居に引っ越してきてすぐ、図書館の利用登録をした。徒歩30分くらいだろうか。数字だけ見ると遠いように感じるが、散歩がてら行くにはちょうど良い距離だと思う。
しばらくは毎週のように通っていた。司書の方の対応も優しいし、静かで、なにより本がたくさん並んでいて楽しい。これが無料で読み放題。なんて素晴らしい場所なんだろう。

行かなくなった理由はよく覚えていない。単に仕事が忙しかったとか、真夏や真冬は通うのが大変だとか、そんなことだったと思う。
返却して借りずに帰った。また落ち着いたら来ようと思いながら。

気づけば、数年経っていた。
本自体は本屋に行って購入したり、電子書籍を利用したりで、なんだかんだ読んでいる。読書をしなくなったから図書館にも通わなくなったわけではない。
読みたい本をすべて購入できているかと言えばNO。読みたいと思った本はとりあえずAmazonの欲しいものリストに入れているけど、すべて買っている余裕は残念ながらない。

また図書館に行こうかな。そういう気持ちはあった。
それでもどこか面倒で行っていなかった。
図書館に行かなくなって5年か6年経っていた。

それが急に、どうして行こうと思ったのか。noteのネタになるな、と思ったからだ。本も読みたいし、記事にも書けるし、散歩にもなる。それに天気も良い。
問題はこんなに久しぶりに行って利用カードは使えるのだろうかという不安と、どうしても残る少しの面倒くささだけだ。
行かない理由より行く理由の方が大きい。借りた本を入れるためのバッグと、利用カードを用意して、図書館を目指した。

図書館は、入るとすぐにカウンターに居る司書の方が挨拶をしてくれる。大きな声ではないけど、館内が静かだからよく聞こえる。普段は落ち着くはずのこの静けさが緊張する。駐車場に何台か止まっていたはずなのに、人の気配が分からない。
カウンターにはちょうど他の利用者がいなかった。

利用カードを差し出しながら、数年ぶりに来たけれど使えるかどうか尋ねた。ピッとカードのバーコードを読み込んだ司書さんは、継続利用をすれば使えると言った。今日手続きをするかどうかを訪ねてくれた。
借りるために来たのだから迷わず手続きをすることにした。渡された紙に名前、生年月日、住所と電話番号を記入する。
記入を終えたら利用カードと身分証明書を渡して、更新の手続きをしていただいた。図書館に入ってから10分もかかっていないと思う。
手続きを終えて、3年ごとに手続きが必要だと説明を受ける。おそらく一番最初に作った時にも聞いたはずだろうけど、覚えていない。

無事に手続きを終えてほっとした私は「今日から借りられるんですよね?」と間の抜けた確認をしてしまった。気にした風もなく「はい。大丈夫ですよ」と優しい返事をいただけて嬉しかった。長く勤めている方かどうかは分からないけれど、やっぱりこの図書館の司書さんは優しい。

さて、本を選ぼう。そう館内を見回したところで、他の利用者の姿がようやく目に入った。
私が見えていなかっただけだ。おそらく緊張のせいで。
平日の日中ということもあって、年配の方が多いように見受けられた。みんなそれぞれ、本を探し、本を読んでいた。図書館は静かに賑わっていた。

この図書館は5冊まで借りられるのだけれど、3冊ほど借りてきた。期限までに確実に読み切れるだろう冊数だ。
早く読み終わったら、また図書館に行けばいい。
3年後の更新手続きまで、できるかぎり図書館に行きたい。せっかく継続手続きをしていただいたのだから。

帰り道。黒っぽい猫ちゃんの姿を見つけた。かわいかった。
noteに書くためという不純な動機からではあったけれど、思い切って行ってきて良かった。
これを投稿し終えたら、借りてきた本を読もうと思う。

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