映画「それでも僕はやってない」を観終えて
お正月観賞用に借りていたDVD。
この映画は、かねてより、借りたいと思っていました。YouTubeのカンテレニュースのドキュメンタリーで、ある記者が、この映画を観て、自身の疑問を掘り下げる内容で、凄く観いってしまったのを覚えています。
この映画、当時、物議を醸したそうです。
鑑賞して納得しました。
よくあるテレビドラマのような、ある一人に絞った役柄に誇張はなく、淡々と、ドキュメンタリーのような作品だと思いました。
簡単に内容を説明すると、痴漢冤罪事件についての逮捕から第1審判決までの物語です。
内容は観ていただいて。
弁護士が、「私は裁判官は悪いとは思わない。一人で常時100件以上の案件を抱えていて、全てに真摯に向き合うことは難しい」そんな風なセリフがありました。
私は、そんなことを言い訳にして通用するのは法曹界の人間のみだと思っています。
出来ないなら案件を減らせばいい。司法試験の制度も変わって、弁護士は仕事がないと嘆く位、増えていると聞いています。
他にも、傍聴者が「裁判官も組織の人間だから警察や検察に楯突くような判決を出すのは国家権力に逆らうのと同じで、」と言うようなセリフもありました。
私は、幸いな事に裁判にかけられるような刑事加害者になったことはありませんが、
被害者として、警察や検察に関わったことはあります。
一言でいうならば、彼らは全て、「組織の人間」なのです。公僕とは名ばかりだと思っています。稀に、そうでない異端児もいますが、やはり従わざる負えない。従う事が出来ない人間は別の道をえらびます。
過去、ある役人に言われました。
「私は貴方ほど強くない。やめる勇気もない。私は家族を養うためにここに残って給料だけもらうつもりで働く」
そう言われました。
でも、私は強くない。
ただ、自分に嘘はつきたくない。
自分に誠実でありたい。
どうしてもそこだけは譲れない。
話がそれました。
自身、裁判を来週に控え、予習がてらに観た映画です。
この映画の肝は、
法律の前に裁判官の人としての価値観が判決に一番の影響を与えることを教えてもらいました。
警察も検察も、法律の前に、それぞれの価値観です。
が故に、権力を持つ人間、人の人生を左右させるだけの力を持つ人間には、視野を広く持ち、傲ることなく謙虚でいてほしい、そう思いました。
親子の関係では、私も権力者。
反省すべきは多々です。
ありがとうございました。
おわり