全力で走り続ける女、カネコアヤノ

好きな音楽のことを書く。
カネコアヤノのライブは、すごい。

以前見たときはソロの独奏会だったけど、昨日はバンドセット。約2時間、MC無しの全力疾走。小さな体からはとても想像のできない熱量を音に乗せて届けている。

彼女のライブはいつも全力だ。全くMCを挟まない構成で、ひたすら歌い続ける。「歌でしか返せないから」ということを以前言っていた気がする。
観客である私は、本当に満足感しかない。こんなにたくさんの歌をずっと浴びることができる。そして一つひとつ、どれも素晴らしい。

満員の会場で、観客も2時間立ちっぱだ。年寄りにはしんどい。なんだこの持久戦。彼女のライブのときは、なるべくクッション性のある靴を。体力に自信のない人は、持たれかかれる壁際やカウンター付近で。終わった後のビールは、最高にうまい。

バンドセットでは、モヒカン、ロン毛なイカツいおっさんを3人連れて、彼女は歌う。彼らの安定した音に背中を預けているから、自由に暴れ回っている。その姿は、見ていてとても気持ちがいい。

ひたすら、ハコのなかで音楽を浴び続ける2時間。どんどんチケット取りにくくなってるけど、その分の価値は絶対ある。こうやって、憑りつかれていくおじさんがいっぱいいるんだろうなぁと思うけど、いいものはいいのだ。