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無言の宇宙

こんにちは、うまこです。今回は櫻坂46全国ツアー『1st TOUR』において渡邉理佐ちゃんが担う役割についての話です。

大阪公演で初披露された理佐ちゃんセンターの『無言の宇宙』の曲名そのままに、このツアーでの彼女には宇宙という規模の大きなものを表す役割があると考えています。

宇宙

まずはオープニングの映像。Overture後に、活動休止中の小林由依を除く3rdシングルの櫻エイトメンバーが一人ずつ登場するVTRが流れます。おそらく地下にある何かの施設を舞台にしています。水たまりを蹴とばす山﨑天ちゃんがいたり、顕微鏡を覗く渡辺梨加ちゃんが登場してすぐに画面に微生物が浮かび上がる、菅井友香ちゃんが登場した後には満月が浮かび上がったりと、櫻坂の楽曲を意識したような映像が差し込まれています。

そして理佐ちゃんの場合は、ソファに横になり脚を肘掛けに置くという、おおよそ理佐ちゃんがしそうもない体勢から登場。すぐにカメラが切り替わり、夜のスクランブル交差点の映像が流れます。都会のビルの光が作り出す夜景ってホントにきれいですよね。理佐ちゃんには及びませんが。

次は『偶然の答え』の前のダンストラック(ダンスというか舞に近い気もするけど一応ダンスとしておきます)。白黒でスカートの衣装に着替えた藤吉夏鈴ちゃんが中央ステージの2階から登場。その後に理佐ちゃん、玲ちゃん(小林由依ちゃんのポジション)と続き、一人ずつ黒い傘を使って舞をします。夏鈴ちゃんは自身の舞の後はステージの手すりに頬杖ついてなんとも言えない顔をしています。理佐ちゃんは舞ったあとには傘で顔を隠して静止します。

これらの舞は、夜の夜景を背景に行われます。埼玉公演初日では他の会場とは違い、メインスクリーンよりさらに大きいスクリーンに満点の夜空の星が映し出されており、より一層SSAの大きさを感じました。

そしてこの流れで『偶然の答え』に入ります。背景は都会の夜景で一貫していました。この曲の二番「それなのに何か不思議な力に引き寄せられて 自分のその秘密に気づかされる」の部分で夏鈴ちゃんと背中合わせになるのは理佐ちゃんです。都会という大きな人口を抱える街で出会うことができた偶然性とその神秘のようなものを謡うこの曲の重要なポジションを担うのが理佐ちゃんです。

そして『流れ弾』が終わりアンコール一発目の『無言の宇宙』はMVの浴衣衣装で踊ります。夏を感じさせる夜空に上がる花火が背景に映ったり、宇宙の星が映ったりします。また途中には渦巻く銀河も映し出されました。その銀河の星たちは、櫻色をしていました。

「この広い宇宙で偶然出会えた、、、」や「星の数ほどいる人の中であなたと、、、」のような語られ方はよくあると思いますが、このツアーではそれと似たようなテーマを理佐ちゃんが担っていると思います。「広い世界には多くの人がいるのに、同じ時間を共有するなんて。それを奇跡で片付けちゃうのはもったいない勘違い」と言ってるくらいなのでね。

『偶然の答え』や『無言の宇宙』では、事象の偶然性を軸にして愛を叫ぶ様子が見られます。前者は暗に伝えようとし、後者は「音の無い世界で」という、より厳しい環境下でも愛を伝えようとしています。

MC中の発言

アンコール『櫻坂の詩』前のMCで話を振られた理佐ちゃんを少し。

①大阪1日目・理佐ちゃん「(無言の宇宙初披露に対して)振付が繊細なので、勢いで行けないんですよね、、、」

②埼玉1日目・理佐ちゃん「流れ弾、Dead end あるとは思うんですけど、それとは違ったものを、、、」「(無言の宇宙を)大切に育てていけたら、、、」

マクロな世界を担っている一方で、いい加減さのようなものを一切排除して彼女が小さな部分まで拘っていることが伝わってくる①のMCはすごく嬉しかったのを覚えています。マクロなことをミクロな目線から、とでも言いましょうか。櫻坂46の1期生が初めてセンターを務めることに対する気概も伝わってきます。気負わず肩の力を抜いて立ってくれると嬉しいですが。

②では、このツアーの裏テーマが垣間見えました。

というのも、この全国ツアーは菅井友香ちゃんが「流れ弾を引っ提げて、、、」(埼玉1日目)と言うように、『Dead end 』に始まり『流れ弾』に終わる構成・演出です。どちらも曲調や歌詞が”強い”ものです。また、櫻坂46のこれまでのリリースで観ても、表題曲は『Nobody's fault』然り『BAN』然り、”強い”曲が目立ちます(強いものが色々な意味で目立つというのはそうだけども)。強い曲というのは、それだけで注目を集めやすいですし、強いという印象が先行してその曲に対してそれ以上の考えを生まなくなる可能性が高いです。そのため、強い曲というものは危険だと思っています。

少し欅の話をします。私が欅坂46の休業に対して一番残念に思うのは、”強い欅”に引っ張られて、(相対的に)"弱い欅"、が失われたことです。『セカアイ』とか『セゾン』とか『制服と太陽』とかその他ユニット曲とか、、、。これらの曲を思い出すだけで泣きそうになるので止めますが、心に寄り添ってくれたものがあのようになるのは悲しいことです。「あなた一人に伝えているメッセージ」は強い言葉とキャッチーなフレーズに引っ張られて、いつのまにか「社会に対するメッセージ」となり、オダナナ曰く”得体の知れない何か”が生じたと考えています。

変な人間も、自分と合わない価値観を持つ人も沢山いるため、その得体のしれない何かを恨んでも仕方ありません。ただ、「”強い”曲とのバランスが取れなくなった」と言うは易しですが、できなかったことは反省して次(今)につなげるべきです。もう二度とあんなことにならないように。

そんな個人的な思いも含めて、②の理佐ちゃんの発言はすごく大切にしたいなと思っています。強い曲の中で愛を叫ぶこの曲が生き続けられますように。音が消えた世界でも愛は伝わると歌うこの曲を披露する機会が増えますように。


埼玉1日目終了後の夜に書いていて、支離滅裂な文章になっていることをお許しください。兎にも角にも、オープニングから一貫した理佐ちゃんのテーマが素晴らしいです。

「客観的になってもの(ライブ)を見るからだろう 大切なもの(推しメンからのレス)がなぜ大切なのか 考えたって何になる? 僕は君を理由なく好きだ」

スタンド席で俯瞰でライブを見ててもこのような駄文しか頭に浮かんでこないのでやはりライブの座席は重要ですね。ということで、埼玉2日目(スタンド席4階レベル400)で客観的になってライブを見なくて済むように気になった点を書き出しました。ツアーラスト楽しみます。おやすみなさい。









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