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”礼拝堂に描かれた ドラクロワ“
≪ パリ滞在記・その1 ≫ 〜Église St-Sulpice サン・シュルピス教会〜
パリ到着の翌朝。サン・ジェルマン地区に借りたアパルトマンから、すぐ近くの教会まで散歩してきました。
ライオンが番人を務める噴水広場を抜けると、古く荘厳な建物がそびえ立っていました。250年以上も前から、ずっとこの場所で。
左右の鐘塔がアンバランスな建物は、私が勝手にイメージする教会とは違った形をしていました。パリに来て初めて見る歴史的建築物ですが、柱、天井、壁など至る所に細工が施されており何だか凄いです。
建物の中に入ると、奥に延びる縦長の礼拝堂でミサらしき儀式が行われていました。パイプオルガンの音色が響き渡って、心が洗われる!気がします。「厳粛」という言葉がピッタリきます。
左右にある小さな礼拝所には、各所に見事な装飾や美術品が置かれています。キリスト教のこともフランス語もよくわからないのですが、やはり凄いんだろうなぁと独り言ちながらウロウロしました。
帰り際、日本語のチラシを発見!それによると入り口すぐ右手にあった聖天使礼拝堂の壁画と天井画は、ドラクロワによって描かれたものらしい!!
慌てて引き返してもう一度しっかり見ると、色づかいや躍動感が本当にドラクロワでした(笑)
ガイドブックによると、ここは、
◉220年前、皇帝になる直前のナポレオン・ボナパルトが盛大な祝宴を行い!
◉小説『ダ・ヴィンチ・コード』の重要な舞台であり!!
◉先日、シュラク元大統領の葬儀が行われた場所!!!
「サン・シュルピス教会」。
ノートルダム大聖堂よりわずかに小さいが、パリ第2の大きさを持つ教会堂。
1646年にルイ13世の王妃であるアンヌ・ドートリッシュの命により建築が開始されるも、工事の中断、完成後の火災、落雷による破損などによる被害を受けたとか。フランス革命時にも建築は中断され、右の鐘塔は未完に終わり、現在も左の鐘塔より低く細いままなのだとか…それでアンバランスなのですね、なるほど。
結局普仏戦争で被害を受けた修復工事が完了したのは1999年、ほんの20年前!
しかも2019年3月17日には放火とみられる火災も発生したらしいです。何とも大変な運命…😭。ドラクロワのフレスコ画『天使とヤコブの闘い』や『天使を撃つ大天使ミカエル』が無事でよかったです💦
教会に入るときに通ってきた広場にある教会前の噴水は、ヴィスコンティの『4人の枢機卿の噴水』なのだとか。そういえば四方を向いて枢機卿らしき人がいました!
正確な時刻を表示する1743年に引かれた子午線(ローズライン)が書かれたオペリスク、その稀有な大きさと音質の良さには定評があるパイプオルガン。見所が満載すぎます。後日 映画「ダ・ヴィンチ コード」を観たとき、冒頭に“ サン・シュルピス教会のローズライン” というセリフが出てきてゾクゾクしました😅
初めてのパリ。これは心して臨まないと、いろいろなことを見逃してしまう。できるだけ多くの物を見て、聞いて、嗅いで、味わって、触って、感じるぞ!と意気込んで臨む旅のスタートです!
<その1>終わり