「芸術とはなにか」〜トルストイの場合
お正月休み。少し時間があったのでハードディスクに撮り溜めていたビデオを整理していると、大好きな番組が眠っていました!
多くの人に観てもらいたい お勧めの番組。
また再放送があれば良いのですが…今のところ予定はないようです。
NHK「映像の世紀プレミアム」〜第一集 世界を震わせた芸術家たち〜。
昨日 久し振りに見直しました。やはり…感動✨。
ファシズムと戦うチャップリン、屋根裏で綴った日記によってユダヤ人迫害の恐怖を世界に知らしめたアンネ・フランク、ナチスによる無差別爆撃(冒頭の作品『ゲルニカ』・1937年)を描いたピカソ、衛星中継で人々に愛を訴えたザ・ビートルズ…。
映像の100年、格好の被写体となった芸術家たちは世界を震わせ、私の身も心も震わせるのです。
そして、ベルリンの壁の前で歌うデビッド・ボウイのシーンでは また涙が出そうになりました。
番組の内容や感想についてきちんと言葉にする自信がまだありません。いつの日か、堂々と自分の意見が言えるようになりたいものです。
それまでもう少し時間をください。
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今回ご紹介したいのは、番組で引用された トルストイの『芸術とはなにか』。
「芸術」を定義づけることは難しく、正解なんてないのでしょう。
しかし番組の最後に朗読されたトルストイの言葉は、番組の内容にピッタリで、胸に沁み入りました。
忘れたくない!と慌てて紙に書き取った次第です。
芸術とは
一人の人が意識的に
何か外に見えるしるしを使って
自分の味わった気持ちを他の人に伝えて
他の人がその気持ちに感染して
それを感じるようになるという
人間の働きだ
芸術によって
同じ時代の人たちの味わった気持ちも
数千年前に他の人たちが通ってきた気持ちも
伝わるようになる
芸術は
今生きている私たちに
あらゆる人の気持ちを味わえるようにする
そこに芸術の務めがある
トルストイ先生!
西洋絵画鑑賞が大好きな私は、どのように芸術に携われるのでしょう?
私は絵画 “制作”、という「しるし」を使って自分の気持ちを誰かに伝えることはできません。
しかしnoteに投稿する“言葉”で「自分の味わった気持ちを他の人に伝える」ことはできるようになるかもしれません。
しかし言葉という「しるし」で、誰かが私の気持ちに「感染」したり、私の気持ちを「感じ」るようになってくれることは難しいものです。
芸術の発信側になるためにはまだまだ修行が必要です。
しかし、芸術を鑑賞することで「あらゆる人の気持ちを味わえる」ようになるのであれば、「同じ時代」の人たちや「数千年前」の人々が伝えようとした気持ちをしっかりと受け止められるように、もっと努力していきます。
芸術の受け手として、その務めをしっかり果たせるような人間になりたいです!
<終わり>