怪文詩(2022/06/18)

「サイクリングロード」

日も降りて、いくらか涼しくなった頃、
階段を登り土手を超え、川沿いに伸びた道の上。
人影一つ、何ともなしに歩いてる。

ぽつぽつ歩いて一休み。
川敷の、安楽できないベンチに座り、
このちっぽけな、薄暗い空を見上げてる。

しばらくすると、虫がぞろぞろ寄って来た。
殺さずに、追い払っても寄って来る。

彼らに急かされ、また歩き始める。

視線を下に移してみれば、緑がざあざあ茂ってる。
その草の根に、一際目立つ黄色い葉。
こんな色の葉、中々会えない!
嬉しくなって、写真に残す。

少し歩いて、また見つける。
少し歩いて、またまた見つける。
なるほどな、珍しくもないものだったのか。
そう思いつつ、消さずに残す。

一つ一つの出来事を、この世に重ねて記憶する。
そうして前見て歩き出す。

灯りも乏しい河川敷。
だんだん暗くなってきた。

でもまだ向こうは見えている。
もう少し歩こう。真っ暗になるまで。
もう少し歩こう。真っ暗になるまで。

ああああ!おい!!!!土手の階段に高校生カップルおるやんけ!!!!!ああああ死ね死ね死ね死ね!!!!!!!〇す!!!!!!!ファァァァァック!!!!Where's my youth?!!!!!!!!

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