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miniminicar
真っ白に、今日も傷をつける。
最近のキッチンはIHが多いのかな。
凹凸の少ないフラットなキッチン。
フローリングのお気に入りの部屋がある家を建てるなら、フラットにならした地面の上。わざわざ、デコボコの地面に家など建てない。
ボタンが色々ついていた電話だって、ツルっとフラットなスマートフォン。
朝起きたならフラットな気持ちで窓を見て、一日のはじまりをコーヒーでも飲みながら迎えたい。
それなのに、何故か夢に思い描くのは山なりに波打つような展開。
あなたは店に立ち寄る。
そこには、あなたと同じように偶然訪れる素敵な人。
これからイラっとする敵になるのか、ドキッとするパートナーになるのかは分からない。
それは短期的な思考遊戯の時間でもかまわない。でも、一度くらいは胸躍るようなドキドキした体験をもとめている。
自分だけの楽しい時間は、頬の筋肉にだってシワを作ってあげたいから。
一見、無表情なのっぺらぼうに見えたとしても、心の中の航海士を荒波の中に放り込む権利は誰にだってあるのだ。
もしも、人の心がフラットのままだったら、こんなにギザギザとした「文字」なんて生み出さなかったはずだ。
もしも、起伏のある感情が無かったら、折角のフラットな地面を傷つけてまで絵なんて描かなかっただろう。
だから数字は最初がとても平らで、フラット。
その次からは、想像力が続きを生んだ。
空っぽのゼロなんて、物語性を感じずにはいられない。
だから、わたしもこうして書いている。
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