バス停
「待っててね」ってキミは
一緒に帰ろうと誘ってくれたのに
あなたの望みを想像しなかったボクは
ひとつ離して 椅子に座る
並んで歩く この道の
短い時間は好きなのに
バイバイしか言えなかった
キミの家があるバス停までは
ボクのより ひとつ先なのに
夜を埋め尽くすのは星じゃないって知っていたのに
それでも 夜空ばかり見てる
今日で最後の帰り道
じんわりと仲良くなんてならないと分かっていたのに
きちんとボクの世界で一番を決めるべきだったのに
ひとつ離して 椅子に座る
キミと出会った時間に降りたのは
勝手に生まれてきたボクなのに
普通のことじゃないことを知らなかった
ボクが今日も見上げる星空は
キミとお揃いだった定期入れと同じく四角くて
もう一つ先のバス停で降りたりしないのに
あのバス停の場所が どこにも見つからない
バイバイしか言えなかった
この記事が参加している募集
頂いたサポートは、知識の広げるために使わせてもらいます。是非、サポートよろしくお願いします。