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異動を行い、起こった変化。「中村、らふるに戻りました。成田、深津、其の二でのびのびです。」

私は、2017年に「らふる」を開業。2020年11月に2店舗目となる「其のニ」をオープン。おおよそ4年の間、新店舗其のニを切り盛りし、本店は任せていたのだが、今年の8月、異動を行い、中村は「らふる(本店)」に戻ることにいたしました。

"其のニ"という名の店舗に、オーナーがいる。
其の二=No.2、セカンド、2番目。
オーナーは普通、本店にいるもんなんじゃないの?と、不思議に思われたこともしばしば。理由は色々とあるのですが、オープン時、コロナ禍真っ只中の出店で荷が重そうだったから。コレが一番の理由だ。

2店舗目 らふる其のニ

新規出店は、そもそもうまくいくかわからない。加えて、社会は異常事態中。軌道に乗せるためには、アグレッシブなチャレンジをしなくてはならないが、臨機応変に対応していく。それをスタッフに任せ、責任を負わせるのはいささか酷な気がした。逆に、コレまでの積み重ねを基に、安定的な運営を行っていく方が簡単そうである。

タイミング的にもこの考えがフィットさせやすい気がした。

この判断が、正解だったかどうかはわからないけど、みんな良くやってくれたので良い具合に成長して来られた。しかしながら、人は壁を越え、順調に行き、その日常が当たり前になってくると、慣れから油断や甘さが出てくるものである。(スタッフが、手を抜いているとかそういうことを言いたいのではない。)

変化が小さくなればなるほど、動線の悪さに慣れてしまったり、目を瞑ったり、無駄の見直しを怠ったり、掃除が行き届かなくなっていったり、細かな所への気付きが悪くなる。結果として全体のクオリティが下がっていく。そんな未来がぼんやりと忍び寄ってきている気がした。

この気配には、敏感でなくてはいけない。
そこで、本店のエアコンの不具合を解消するための工事と併せ、リニューアルの工事を行い、それと共にスタッフ異動の判断を下し、課題解決に動いた次第である。

【らふる本店勤務】 |【其のニ勤務】
・中村 ・安田 ・岸裏 |・成田 ・深津

異動後に行った取り組みと、それに伴う変化について綴って行きたい。

らふる本店

異動後の変化

・人任せが減った
本店では、チームワークという言葉が表立って使われ始めた。
各自のポテンシャルを活かして、目標に向かって動いていく。任せる部分と自分でやる部分。サロンに立てば上も下もない。サポートするなら相手が助かるように。サポートされるなら相手にサポートしやすくする事もチームワークの一環だ。無駄な配慮は必要なく、必要な配慮とは何かをディスカッションする日々。誰かがやってくれるだろうではなく自分から。こんな会話が増えている。

其のニでは、サポートという言葉が表立って使われている。他のスタッフから助けられたことを感謝の気持ちと共に、この部分でもっとサポート出来るようにしていきたいと、日報に綴られている。
こちらも本店と同じように、誰かがやってくれると思わずに自分ごととして動こうとしているから出てくる言葉だろう。

・後ろ向きな言葉よりも、前向きな言葉が増えた。
真面目なスタッフばかりなのはらふるの特徴で、それは強みにも、時には弱みにもなる。
真面目すぎることで、失敗を恐れチャレンジしなくなること。
安牌ばかりを探してしまうこと。
これまで、ふんわりした言葉で、自分の至らなさを慰めるような言葉が多かった印象だが、自身の行った仕事に対して「もっとこうしていきたい。」「これが良かった。」「こうできるようになる。」と、いうようにポジティブな言葉が増えた。同時に、其の二にいる二人(成田、深津)は、口うるさい存在から離れたことで伸び伸びしていそうだ。笑
締めるところは締めつつ楽しく働いてほしい。

・日報の提出
スタッフ各自が共通の連絡ツールにて日報を提出し、それに対して私が返事を書く。全員が、各スタッフと私とのやり取りが見られる状態にしている。

なんでも良いから書いてもらう。一言でも良い。どんなことがあり、何を考え、何を感じ、どう行動するか、思いおもいに書いてくれている。
昼飯の報告しかない日もある。普段なかなか口にできなかったであろう事がポロッと出て来たりするもんだから面白い。こちらも普段伝えられていない事を伝えられるし、言葉や思考に一貫性が生まれる。とても良い。

・各店舗がさらに綺麗になった
異動を行いすぐにオーナーである私が責任を持って不要物を処分し、棚を作ったりレイアウトを変え、スペースを生み出し、片づけ上手な岸裏が整えていくことから始まった。
動きやすく、片付けがしやすく掃除しやすく。すると自然と、全スタッフ細かなところまで意識を向けてくれ、より綺麗な状態を維持できている。あるいは維持しようという姿勢がより見られるようになった。

・予約数が若干減った(苦笑)
これは問題。由々しき問題。各店舗、徒歩2分ほどの距離。超近所なのだが、お客様へ混乱を招いてしまっている可能性がある。
まさか辞めた?と、思っている方もいるかもしれない。お客様の混乱を解消するため、必死にアピールし続けなくてはならない。

1ヶ月経って

最後の課題は時間と共に、また浸透するであろうから心配はしていない。
さまざまな課題感を、ひとまとめに解消していくための環境変更が主な目的であり、この1ヶ月半、皆その目的をしっかりと捉えてくれており、おおかた良い方向に動いている。

意識しないと、歴ばかりが伸びていく。
歳を重ねるならば、脱皮を繰り返し、成長を続けたい。それを叶えるためには、課題をしっかりと認識しなくてはならない。

課題は、数字だけではなく、見せ方だけでもなく、技術力やセンス、接客だけでもない。どれか一つだけという事は無い。

美容師という仕事に真摯に向き合い、多面的に観察して問題課題を捉えて、正しき方向に力を込め、改善を繰り返していくしかない。

髪を通じて、お客様を前向きな気持ちにし、思わず笑顔になってしまうような価値を、持続的に提供していくために。

これは、私たちらふるの開業時からの約束事である。

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中村拓郎(美容室 らふる代表)
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