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社会人1年目のボク
23歳で大学を前期卒業し、内定をいただいていた旅行会社で同期生より一足早く10月からアルバイトで働いていた当時の思い出話
冬の期間、会社は当時スタートしたばかりのツアーバス事業に加えて、長年続けてきたスキーツアーの繁忙期に差し掛かり、若手社員はスキーツアーのパンフレット作成、電話予約対応、宿泊先手配など業務に追われる日々でした。
そんなある日、当時1つ上の先輩が担当していた信州のホテルから 「マネージャーが体調を崩してこれ以上ホテルを運営できない」 と会社に連絡が入りました。
関西から送客している旅行社は当時その会社のみであり、既にそのホテルでご予約いただいているお客様も多かったため、1つ上の先輩が急遽現地に行ってそのホテルのマネージャーの代わりをする事に。
その結果、私は1つ上の先輩から信州の2つの山の宿泊先手配担当を引き継ぎ、ただただ目の前の業務でいっぱいいっぱいな状態。
周りの先輩方はというと最初は現地の方と協力してオモシロイベント企画してお客様を集める仕掛けをしていましたが、徐々に様々なトラブルが発生し(もちろん大事には至っていない)、社内の雰囲気も重たくなる日々。
楽しみといえば同僚との残業中の会話や肩もみタイム、コンビニで仕入れたお菓子や夜食のラーメンタイム、たまに行く近くの居酒屋での飲み、 そして終電逃してからの銭湯^^; 今となっては貴重な思い出の詰まった日々です。
ある日、私の担当している宿泊先の予約確認を支配人としていると、なんとオーバーブッキングにより数組(10名程度)の宿泊先が「足りない」という事が発覚。そんな時のために、ホテル指定ではないフリープランがあるのですが、その時はどう考えても「足りない」
当時の課長も、あと数日後に迫ったお客様の出発を考えると、「新しい移動式のホテルでもできるか、天候不順でのキャンセルや減員がないと無理だ」とさすがに困っていました。
そんな時、当時管理部長をされていた女性が近くに来た私の顔を見て、一言
「大丈夫、まだ今日の話ではないんだから。きちんとした対応をすればきっと宿の人にもお客様にも喜んでもらえるから。」 と笑顔で伝えてくださいました。
その言葉は結果として事実となり、その言葉を信じる事ができたからこそ 私がその後ツアーバスの現場マネージャーをやった時にも同じ想いを持って対応してくれる仲間達が増えて、たくさんの大切な経験を得ることができました。
15年経った今でも私が仕事で行き詰まった時にふと心の中に出てきて、 自分に言い聞かせたくなるフレーズです。