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やさしさの中継所で紅茶を飲むあなたに。

「死にたいくらいつらくって…」

そっかそっか。それはしんどいよね。
大丈夫?
ごめん、大丈夫じゃないよね。
君は君で精一杯頑張ってたよね。

ちょっと休んでいきなよ。
ここで強がる必要なんてないんだよ。
うん、そこがベッドだから、いつでも使って。
あ、飲み物は何がいい?紅茶好きかな?
いい香りがするんだよ、これ。

ん、おどろいた?
そう、チョコレートの香り。
茶葉って、なんでも組み合わせて香りを作れるんだよ。
よかったら、君も楽しんでみて。

それじゃあ、ゆっくりね。
いつでも声かけて。



「わたし、ここまで素直に気持ちを吐きだせたの初めてかも…」


わっ、それはよかった。
きっと今までさんざん我慢してきたんだよね。
気持ちにフタをしなきゃ、やってられなかったんだよね。
たくさん傷つけられたね。
厳しいよね。
どうしてあなたの周りの人たちはわかってくれないんだろうね。
辛いときのあなたも本体なのにね。

大丈夫、私はちゃんと認めるよ。
あなた自身が認められなくても、私は認める。
ちゃんとあなたがいるよ。
それもあなたの一部だよ。

わたしも、そんなあなたに新しい茶葉買ってきたんだよ。
ほら、ダージリン。
心を落ち着ける効果があるんだって。

君が、紅茶つくりにハマってくれて嬉しいよ。
うんうん、ゆっくり、自分の好きな香りを探してこうね。
素直になる、最初の一歩だよ。


「…あなたのことが、気になってしまって」

…嬉しい。
その気持ち、とっても嬉しいよ。
でも、それは助けてもらってるから、思い込んじゃってることだよ。
もしかしたら、わたしは君をだましてるのかもしれない。

だからね、また元気になったら、考えてみて。
冷静になった君の、率直な意見が聞きたいと私は思うよ。

いろんなことを考えながら
いろんな社会やコミュニティと交わりながら
あらためて自分のことを見つめなおしてみて

きっと、君にはもっと素敵な人があらわれる。

え、あなたしかいないかも、って?
ふふ、それはもっとシャキッとした顔のあなたから聞きたいかな~

でも、本当に嬉しいよ。
気持ちを伝えてくれてありがとう。
たくさん勇気がいることだったよね。
うん、大丈夫。
言えること、言えるようになっていこう?

今日の茶葉はちょっと変わり種だよ~。
どう? わかるかな?
そう!さつまいも風味だよ!
良く分かったね?
こんなのもあるんだって、びっくりしたでしょ。
気になったら、近所のルピシアに立ち寄ってみるといいよ。
気軽に楽しんでみて。

転移反応あり。
共依存やバウンダリーの同一化をしないよう、ケアに努めること。
次回、転移について話すことも検討。



ふふ、今日も来てくれたの?

嬉しいよ。うん、一緒に過ごそう。



どう?あれから元気になったかな?

そっかそっか、どんどん良くなっていってるね。
元気になっていく君を見ていると、私も嬉しいよ。

え?私のおかげだって?
そんなことないよ。君が頑張ってきたことなんだ。
私なんて何もしてない。むしろ、ちょっと邪魔しちゃったかもね。

だって、こうして元気になった君と、まだ私は会ってるんだから。

ごめんね。
大丈夫、大丈夫。

うん、邪魔だなんてとんでもない、って?

ふふ、最初はそう言えるよ。
でもそのうちに、あなたはほかのもっと楽しいことが目にはいる。
そしたら、きっと私のことが目に入らないくらい素晴らしいことがたくさん。
きっと、私は邪魔になっちゃうから。

え?自分のこと嫌いになったのか、って?

…どうなんだろうね?
最初から、君のことは気に入っているよ。
これから嫌いになっていくかもしれないし、もっと好きになっていくかもしれない。
それは実際に時間がたってみないとわかんないことだよ~
ほら、人の心は秋の空って言うじゃない?

ええ、嫌われたくないだって~~?

も~~、君は忙しいやつだなぁ。

それはね、私も一緒だよ。

人間は、みんな怖い。
怖がっているんだよ。

当たり前だよ。
見捨てられるのも、嫌われるのも
嫌だよ。

でも、人間の気持ちは移り変わるもの。

永遠の愛を信じたいから、人は物語に想いを込める。

物語を書くと、書き手から離れる。
それをどこかの誰かが拾って、また別の物語を始めるんだ。

だから、物語は続いていくけれど、
登場人物は一定じゃないんだよ。
スタッフロールに、名前の残らない誰かだっているんだ。


ごめん、へんな話しちゃったね。

疲れたよね?
今日はもう眠ろう。

じゃあね、また明日。







最近、返信くれなくなっちゃったね。

君が元気になったと思うと、私は、うん、嬉しいよ。


でもほら、言った通りでしょう?

元気で冷静になった君は、たくさんの人に囲まれる。

それが本来のあなた自身だよ。
たまたま路地裏で、私と出会ったのが
運の尽きみたいなところあるよね。

でも、大丈夫。
それもあなたの一部。
それはまぎれもなく本物。

私に助けを求めたあなたも
私を捨てていったあなたも。
ぜんぶがあなた。

他の誰でもない、あなただ。


よかった。
きっとこれからのあなたは上り調子。

いうなれば私は、うーん、「中継所」みたいなものかな?

しんどいとき限定で現れるお店みたいなね?
そしたら、たくさんあなたにやさしさを注いで
十分に満たせたら、そっと消えていくような。

あ、最近そういうゲームがあったよね。
なんだっけ。バニーガーデンだっけ?

基本的にハッピーエンドで終わるみたいだけど
現実にはそうもいかないよね。


うんうん
私もだいぶ執着しちゃったけど、あなたと同じことが言えるかな。
私自身も「転移」を起こしちゃってたから。

私も君に良い感情を抱く。
でも、それじゃあ適切なケアにはならない。
共依存だね。
魅力的な響きだけど、それは良くないね。

私は、そうだなぁ。

人の立場に立っているつもりが
いつのまにか自分の立場に戻ってしまったのかもしれないね。
お金の代わりに、感情を受け取ろうとしていた。
未熟ものだよね。
人間失格だよ。


でも、大丈夫だよ。

君は、あたらしい自分を知れた。
たくさんの希望を抱いた。
そうして、私とのつながりを絶った。


うんうん。それでいいんだよ。

こっちの水は苦いからね?

あんまり長居すると、具合悪くなっちゃう。



でも、次、またそうなっちゃう前に。

紅茶の香りをかいで、少しでも落ち着けるといいなぁ。


「どうか、君の人生に平穏があらんことを」


そればっかりを祈るよ。

ふふふ、私もいい刺激もらったなぁ。

また一歩を踏み出せる。


ありがとう。元気でね。

また会えるなんて希望は、抱かないようにしておくよ。

辛くなっちゃうからね。








「わたし、死にたくって…つらくって…」

そっか。それはしんどいね…。
うん、いったんそこに座ろっか。
疲れちゃったね。嫌だよね。

紅茶は苦手じゃない?
よかったら飲んでみて。
気分が落ち着くよ。

うん、じゃあ、お話聞くよ。






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