超個人的三四郎論。
※ この内容は非常に個人的なものとなっており、ただの1痛ファンの個人的見解(妄想含む)ですので三四郎さん本人や三四郎さんのファンの総意ではないことをご理解ください。
皆さんは「三四郎」というお笑いコンビをご存知でしょうか。
「三四郎」とは2005年に結成された「小宮浩信(こみやひろのぶ)」さんと「相田周ニ(あいだしゅうじ)」さんから成るお笑いコンビであり、東京の芸能事務所である「マセキ芸能社」に所属している主に漫才や、テレビ・ラジオなどのタレント活動を主軸としている芸人さんです(マセキ芸能社で言えばウッチャンナンチャンさん、出川哲郎さん、バカリズムさん辺りが有名どころですね)。
「三四郎」という名前に聞き馴染みがなくても(小説の方の『三四郎』は言わずと知れた超名作ですが)、そのコンビの片割れである「小宮浩信」さんはわりと有名な芸人さんだと思います。
こちらはマセキ芸能社のホームページに載せられている宣材写真です。左のメガネと茶髪、青いジャケットがトレードマークの男性が「小宮浩信」さんです。そして右の黒髪と撫で肩が特徴の男性が「相田周ニ」さんです。だったんですが今は金髪になっていたりします。
後々詳しくお2人の魅力をお話しさせて頂きますが、「小宮浩信」さんの芸人としての強みの1つとして「ワードセンス」が上げられます。
小宮さんオリジナルの言葉である「バチボコ」は長年担当しているラジオ番組『三四郎のオールナイトニッポン(0)』で開始当初から流行らせようとしているのに流行らない言葉としてコーナー化されていますが(めちゃくちゃ〜などの副詞的な意味で用いられます)、今では話題のTVアニメ『推しの子』のキャラクター有馬かなが原作で使っていたり…、
時代の寵児であるアーティスト、「藤井風」さんが『報道ステーション』で使っていたり…、
登録者数150万人を誇る大人気ゲーム実況者である「牛沢」さんが使用していたり…(どの動画で言っていたのか忘れてしまったので検索して出てきた動画の概要欄でバチボコを使っている動画を貼り付けています。バチボコを動画内で使用している動画を覚えている方がいらっしゃればこっそり教えてください。情報提供者求ム)と、
もはや「流行らない」と自虐できないほどには浸透してきているような気がします(牛沢さんは「極楽とんぼ」さんのラジオ、「極楽とんぼの吠え魂」のヘビーリスナーだったりとラジオ好きを公言しているので多分リスナーなんだろうなと睨んでいます笑)。
ここからは個人的に感じているお2人の魅力、お笑いコンビ「三四郎」としての魅力、そして天下のオールナイトニッポンで10年間冠レギュラーを続けている「三四郎のオールナイトニッポン」の魅力を語らせて頂いた上で芸歴16年以上の漫才師が対象の新しい賞レース、『THE SECOND 〜漫才トーナメント〜』の個人的展望を書かせて頂いております。
①三四郎・小宮浩信とは
小宮さんの魅力を語らせて頂く前に、三四郎がブレイクするきっかけとなったテレビ番組『ゴッドタン』について説明しなければなりません。
ゴッドタンとは現在はフリーで活動されているテレビプロデューサーの「佐久間宣行」さん(M1に引き続きTHE SECONDでも登場しましたね!笑)が手がけており、現在もテレビ東京で放送されている「劇団ひとり」さんと「おぎやはぎ」さんがMCを務めているバラエティー番組です。
三四郎のお2人が出演されたのは2013年9月28日に放送された「この若手知ってんのか2013秋」という企画で、若手芸人との交流が少なくなってきたMC陣に劇場で活動している若手芸人にアンケートを取り、その中で票が多く集まった芸人さんをスタジオに呼んでネタを披露してもらったりトークをしたりするという内容のものでした。
その中で三四郎さんは「若手の間で「コイツは天才だ!」と一目置かれている芸人」の非よしもと部門で1位に選ばれ、番組に出演するという流れとなっていました。
しかしこの数日前に小宮さんは大怪我を負ってしまい、歯が欠け、相方の相田さんに車椅子を押された状態で出演する事態に陥ってしまいます。しかしそのビジュアル面での衝撃とそこでのMC陣によるイジりに対する返しが評価されたことも相まって大きなインパクトを残しました。
このエピソードは各番組で何度もしていらっしゃるので、詳しく語っていたインタビューから丸ごと引用させて頂きます。知らない方がいれば「小宮 車椅子」で検索すればすぐに画像が出てくると思います。この放送内で劇団ひとりさんが「悔しいけどすぐ売れると思う」と評した通り、ここから三四郎さんは着実に各バラエティー番組で結果を残し、若手芸人として一躍ブレイクする結果となりました。
この後、歯が欠け、滑舌も悪い癖に生意気なキャラクターとして認知された小宮さんはリアクション芸人として数々のバラエティー番組でドッキリをかけられる結果となります。
これは『水曜日のダウンタウン』で毎年発表されている「ドッキリにかけられた芸能人ランキング」を見るのが手っ取り早いですね。
「2016年ドッキリにかけられた芸能人ランキング」4位 三四郎 小宮浩信 13回
「2017年ドッキリにかけられた芸能人ランキング」2位 三四郎 小宮浩信 18回
「2018年ドッキリにかけられた芸能人ランキング」1位 三四郎 小宮浩信 15回
徐々にランキングを上げていき、2018年には遂にリアクション芸人の頂点へと登り詰めました。水ダウ恒例の「予告ドッキリ」をかけられ、これからもリアクション芸人としての地位は盤石かと思われましたが、これ以降は徐々にドッキリ番組への出演は減少していきます。
それと直接関係するかは分かりませんが、2018年はキングオブコントで「ハナコ」さんが優勝し、M1グランプリでは「霜降り明星」さんが優勝すると供に長年停滞していた新陳代謝が急速に進み始め、小宮さん自身も「宮下草薙」の「草薙航基」さんと比べられることが増えていき、「第七世代」という言葉が一人歩きすると同時に世代交代の気運が高まっている年でした。
この辺りから徐々にリアクション芸人としての小宮さんから、中堅芸人・三四郎小宮浩信としてのギアを入れ始めたような気がしています。事実として、これ以降小宮さんのお笑い芸人としての能力の高さがフィーチャーされる機会が増え始めました。
そんな小宮さんの魅力として、まず誰もが認める抜群のワードセンスが上げられます。
M1グランプリの敗者復活戦会場で「ダウンタウン」の「松本人志」さんに言い放った「松ちゃん待っててねー」というフレーズはテレビ慣れしている売れっ子芸人としての風格を見せ付けましたし、キングオブコントの決勝戦で「ジグザグジギー」さんが見せたスベり切った空間での不可思議な動きを言い表した「デスダンス」は実は小宮さんが発祥であることは意外と知られていない事実です。
もちろん冒頭で紹介した「バチボコ」だってその1つなのですが、やはり小宮さんの代表作と言えば「〜であれ」というツッコミが上げられるでしょう。
2021年3月25日に放送された『アメトーーク!』における「芸人ドラフト会議」では「アンガールズ」の「田中卓志」さんと「有吉弘行」さんが小宮さんのワードセンスについて以下のように称賛しています。
次に小宮さんの魅力として上げられるのが圧倒的平場能力の高さです。THE SECONDを観ていた方なら分かってもらえると思うのですが、生放送の大舞台での平場の返し、ほぼほぼノーミスです。
三四郎さんの漫才を見てもらえたら分かる通り、小宮さんには熱量や声質、ワードセンスや言い方など様々な武器があるのですが、その中でもとりわけその一歩先を行く、平場能力に通じる能力があるなと個人的には思っています。
しかしそれをどうしても自分の文章能力では言語化できなかったので、「さらば青春の光」の「森田哲矢」さんがなぜか「井上公造」さんのYouTubeチャンネルに出演して小宮さんを評価していた言葉をそのまま引用して紹介させて頂きたいと思います。
『三四郎のオールナイトニッポン』でも度々訪れる、何も光が見えない時間帯。しかしいつの間にか小宮さんの手によって思いもよらない展開へとスルスルと進んでいき、いつの間にか笑ってしまっているということが多々あります(もちろん失敗することもありますが)。
そう、つまり小宮さんは『NARUTO』で言う幻術使いみたいな笑いの取り方をしているのです(本当は柔術使い的な例えをしたかったんですけど小宮さん虚弱体質なのでちょっとだけ捻ってみました。でも何かこっちの方がそれっぽくないですか?笑)。
【追記】
こちらのインタビュー記事が小宮さんのクレバーさを的確に現している良記事だったので併せてお読み頂くことを推奨します。
最後に小宮さんの魅力として上げさせて頂くのがお笑い芸人としての矜持がしっかりと確立されているところです。
これは文字で書くのは野暮なので、現在知名度が赤丸急上昇中のお笑い芸人「きしたかのさん」のラジオ番組「きしたかののバナナの天ぷら」のこの回を聴いてみてください(11:30くらいから三四郎さんのお話をされています)。
きしたかのさんは三四郎さんと同じマセキ芸能社所属の若手芸人で、三四郎さんの直属の後輩なのでわりと頻繁に三四郎さんの話題が出てきます(たまにちょこっとゲスト出演していたります)し、そもそもラジオ番組としてもめちゃくちゃ面白いのでぜひ聴いてみてください(現在はTBSラジオPodcastにて『N93 きしたかののブタピエロ』と名前を変えて配信中です)。
②三四郎・相田周二とは
長らく「じゃない方芸人」として扱われ、「鬼越トマホーク」さんに「お前の役割はカカシでも出来る」とまで評されてしまった相田さんですが、近年では小宮さんとのパワーバランス(バラエティー番組などで喋る量などを目安としています)は「1:9」くらい(もちろん小宮さんが9です)だったのが「4:6」くらいにまで上昇し、番組の内容によっては「6:4」になったりしている場面も増えてきているように思います。
この背景にはもちろん小宮さんの露出が一時期よりは落ち着いてきているからなどのネガティヴな意見もあるかもしれませんが、同年代の芸人さんや身近な後輩芸人さんたちと同じ現場が増えてきたことや、現場のスタッフさんたちに信頼され始めてきたこと、もちろん相田さん自身がテレビ出演に慣れてきたことなど様々な要素が考えられます。
本当に個人的なことなのですが、自分は相田さんのことをテレビ東京のちょっと変わったアナウンサーだと思っている節があります。その理由を以下の3点から説明させて頂きます。
相田さんの魅力として、まず格段に声が良いことが上げられます。落ち着いた低音ボイスであることは認めるけどそんなに特筆すべきことか?という意見もあると思われますが、実績が違います。
これは相田さんのWikipediaのCM出演歴をそのまま貼り付けたものですが、とんでもない大企業がズラリと並んでいます。知らず知らずのうちに皆さんの耳に相田さんの低音ボイスが届いていたことに驚かれる方もいらっしゃると思います。多分バチボコにギャラが安いんでしょう。安く使える魅惑の低音ヴォイス(ファンもそこそこ抱えている)の持ち主がいればそちらを優先して起用するのも頷けるという話です。
この他にも相田さんは小宮さんが単独で出演していたレギュラー番組のナレーションを務めることも多く、他にも盟友「アルコ&ピース」さんのレギュラー番組として放送されていた「勇者ああああ」のナレーションをやっていたり、
小宮さんとさらば青春の光の森田さんがFANZA TVでMCを務めているバラエティー番組「カチコチTV」の番組キャラクター「チン ポコペニ介」のCVを務めたりと着実にナレーターとしてのキャリアを積み上げているのです。
ナレーションによるレギュラー出演を併せれば、抱えているレギュラー番組が小宮さんよりも多いというのは意外と知られていない事実です。
次に相田さんの魅力として上げられるのがコミュニケーション能力です。
相田さんがオールナイトニッポンの人気パーソナリティに無謀にも仲良くなろうとしてコミュニケーションを取ろうとするというのはもはや「三四郎のオールナイトニッポン」の恒例行事となっておりますが、そのチャンスが与えられたからといって実際に仲良くなるのは至難の業だと思いますし、各ラジオ番組を担当している放送作家が「福田卓也」さんという同一の方だというある程度の裏の意図は感じるとしてもあの「菅田将暉」さんの3rdアルバム『COLLAGE』のボーナストラックに相田さんが作詞・作曲を行った「Standby」が収録されていたり、
日本一のラッパーと世界一のDJによるユニット『Creepy Nuts』の「R-指定」さんの結婚相手である女性との初デートのお店を紹介したのが相田さんで、招待されたR-指定さんの結婚式の模様を「三四郎のオールナイトニッポン」で世界最速解禁したのが相田さんだったり、
相田さんの著書『サマ』の帯が無駄に豪華だったりと若干コミュニケーション能力に難のある小宮さんを補い余って人脈を日々広げているのです。
最後に相田さんの魅力として上げさせて頂くのが演技力です。三四郎というお笑いコンビの特性上、小宮さんがどう演技しても小宮さんになってしまうという理由であまり積極的にコントを行うということはありませんでした。
しかし、それに反して相田さんのコントへの適正はかなり高いように思われます。
このように相田さんは謎に阿部寛さん主演のドラマ2本に出演していたり、つい最近もまたオールナイトニッポンが手がける舞台作品に出演することが決定していたりと役者としての活動が順調に増加してきているのです。
③漫才師「三四郎」とは
自分は相田さんのことをテレビ東京のちょっと変わったアナウンサーだと思っている節があるというのは前述した通りなのですが、
痛ファンの贔屓目が多分にありますが個人的に小宮さんはツッコミ、ボケ、リアクション、ガヤ、回し、裏回しをこなす最強芸人だと思っています。
そう、つまり三四郎とは何でもこなせる最強芸人とテレビ東京のちょっと変わったアナウンサーが上手く互いを補完し合っているコンビであるというのが個人的な見解です。
…とまあ妄言はこのくらいにして、ここからはお笑いコンビ「三四郎」としての魅力を語らせて頂こうと思います。
お笑いコンビ「三四郎」の魅力として、まず10年売れ続けていることの凄さが上げられます。
三四郎さんの売れ始めた瞬間がゴッドタンに出演した2013年9月28日だとして、それからもうすぐ10年の月日が経とうとしています。
2015年3月から始まった『三四郎のオールナイトニッポン0(ZERO)』のレギュラー放送から数えたとしても10周年を迎えるまでもうそんなに長い年月が必要というわけではありません。
ちなみにですが、三四郎さんが現在出演しているレギュラー番組は以下の通りです。
「三四郎のDearボス」と「22/7 計算中」はわりと長いこと続いていて、そして「三四郎のオールナイトニッポン」は言わずもがな長寿番組です。なぜお2人の番組はこうして長く続くのでしょうか。その答えは以下のお2人の会話の中にあるような気がしています。
今は何人程度いるのか把握はしていないのですが、何となく三四郎さんはこのマネタイズできるギリギリの顧客を抱えて10年間芸能界を漂流しているのだと思います。
次にお笑いコンビ「三四郎」の魅力として上げられるのが漫才の面白さです。
三四郎さんは本当にこれまで賞レースに縁がなく、唯一の受賞歴というのが2019年12月29日にフジテレビにて放送された『芸人デカスロン~お笑い10種競技バトル~』という1バラエティー番組なのですが、
という内容の戦いをあばれる君、かまいたち、さらば青春の光、三四郎、ジャングルポケット、ロッチ、なすなかにし、四千頭身という錚々たる出場者の中から優勝を掴み取ったというのが三四郎さんのバラエティー番組に対する器用さを良い意味で表しているなぁと思ったりします。
ちなみに、三四郎さんは各主要賞レースの戦績はどうだったのでしょうか。
こうやって見ると、一番賞レースの決勝に近かったのは2014年のTHE MANZAIであることが分かります。
現に三四郎さんは2014年10月12日に行われた本戦サーキットにおいて、2位に選出されています。しかしこのTHE MANZAIの予選の進み方はかなり特殊で、5回開催される本戦サーキットの内の2回に出場してその順位に応じたポイントを合算し、そのポイントが上位の漫才師たちが決勝へと進むことのできるシステムとなっていました。
たらればの話となってしまいますが、皮肉にもこの時代にM-1グランプリが開催されていたら2分の1の確率で決勝に進出できていた可能性があると見て間違いないでしょう。
ではなぜ1発勝負のM-1グランプリでは決勝戦に進むことができなかったのでしょうか。
何度も書いてしまって申し訳ないのですが、三四郎さんがライブシーンで活動していた頃にはM-1グランプリは休止状態にあり、開催されてはおりませんでした。
そして三四郎さんがゴッドタンでブレイクしたのが2013年9月28日なので、M-1グランプリが再開された2015年の年末にはもう既に三四郎さんは活動の軸をテレビに移しており、多忙の日々を送っていたのです。
賞レースの決勝だけでなく、大小問わずネタ番組などを見られている方なら分かると思いますが、賞レースのチャンピオンが優勝後に多忙に追われてネタ作りを行う時間がまともに取れずスベってしまう、という現象はわりとよく見受けられます。
三四郎さんの漫才には小宮さんの熱量や相田さんのパフォーマンス能力など大きな武器が幾つもありますが、その中でも1番のメインとなるのが小宮さんのツッコミのフレーズです。
しかし小宮さんはバラエティー番組で定着するために、自身のメインウェポンとなるツッコミフレーズをほぼ全て消費してしまったのです。
イメージとしてはM-1グランプリにおける主要のツッコミフレーズを事前にバラエティー番組で消費してしまった「南海キャンディーズ」さん状態とでも言えるでしょうか。
TVタレントとしてブレイクしたことで満たされてしまった小宮さんの熱量という武器もなりを潜めてしまい、唯一残された相田さんの武器も「じゃない方芸人」として処理されてしまうことでやや歪な形のままラストイヤーを迎えてしまい、そのままM-1グランプリを卒業してしまう結果となってしまいました。
また、意外と知らない方が多いと思うのですが三四郎さんは芸歴15年を越えてM1グランプリに出られなくなってから毎年単独ライブを開催しています。
近年ではコントが披露される割合も増えており、THE SECONDが開催されていなければキングオブコントに出場するつもりだったのではないでしょうか。
最後にお笑いコンビ「三四郎」の魅力として上げさせて頂くのがライブシーンのカリスマであったということです。
元々三四郎さんが「若手の間で「コイツは天才だ!」と一目置かれている芸人」の非よしもと部門で1位に選ばれてゴッドタンに出演することができたというのは前述させて頂いた通りですが、
バラエティー番組でリアクション芸人として消費されているだけに見えた若手芸人が実はライブシーンのカリスマだった、というギャップってめちゃくちゃ格好良くないですか?
思えば自分が三四郎さんに興味を持ち始めたのはそういったギャップに惹かれたところが大きいのかもしれません。
自分は三四郎さんのことをラジオで知ったので当時のことは詳しく知りませんが、三四郎さんの盟友である浜村凡平太さんの著書『37年来 ~敗残の記~』でその一端を知ることができます。
最近、小宮軍団と呼ばれる小宮さん周りの芸人さんが次々と売れているので今のうちに読んでおくと浜村さんがブレイクした時に通ぶれるかもしれませんよ。
④10年続くラジオ「三四郎のオールナイトニッポン」
2021年8月14日に放送された『超逆境クイズバトル‼︎ 99人の壁』の芸人ラジオ部門で出題された『芸人の深夜ラジオ 長寿番組ランキング』についての問題で、以下の資料が用いられました。
これ、一見ランキングの下位に沈んでいるように見えますが上位をしっかりと見てください。ラジオレジェンドだらけです。
『三四郎のオールナイトニッポン』は少し特殊な経歴を辿っていて、2015年3月から2019年3月までの4年間、オールナイトニッポンの2部で『三四郎のオールナイトニッポン0(ZERO)』のレギュラー放送が行われた後、2019年4月から2021年3月までの2年間、オールナイトニッポンの1部に昇格して『三四郎のオールナイトニッポン』がレギュラー放送された後、2021年4月からは再度オールナイトニッポンの2部へと降格(凱旋)し、現在も『三四郎のオールナイトニッポン0(ZERO)』として放送している長寿番組となっています。
(ちなみに、色々と面倒なのでこの記事では基本的に『三四郎のオールナイトニッポン』と表記させて頂いております)
「『三四郎のオールナイトニッポン』はやっぱり2部じゃないと!」という意見をたまに見かけますが個人的にあまり賛同できないと言うか、やっぱり三四郎さんが1部でパーソナリティを担当するということ自体に大きな意義があるような気がしています。
ちなみに、以下が2019年当時のオールナイトニッポン1部のパーソナリティー表となります。イカついですね。
今でこそstand.fmやG◯RAなどのネットラジオであったりYouTubeやSpotifyなどのプラットフォームを使って個人で始めることが可能になった芸人総ラジオ時代ではありますが、当時はもちろんその潮流など存在せず、ここに食い込んでいるのはマジで凄いことだと贔屓目無しに思います。
また、個人的には『三四郎のオールナイトニッポン』はファンタジー映画だと思っています。
『三四郎のオールナイトニッポン』はラジオ番組では珍しく、コーナーがありません。一応、以下の2つのコーナーが公式サイトでは募集されていますが体感では『バチボコ!』が隔月に1回、『新・結婚できない男』は2年に1回くらいのペースで行われているくらいの感覚です。
■『バチボコ!』
小宮が流行らせようとしているけど流行の兆しが見えない「バチボコ」を世に広めていくコーナー。「●● バチボコ ××」という感じでバチボコを使った文章を送ってください。
■『新・結婚できない男』
相田がどハマりしたドラマ「新・結婚できない男」の主人公“ 桑野信介 ”のような「偏屈なセリフ」を募集するコーナーです。
とはいえリスナーとの交流が全くないわけではなく、お2人の会話の流れを受けてリスナーがメールを送るいわゆるリアクションメールがかなりの頻度で読まれています。
メールの内容によって展開が変わることも多く、マジでどうしようもない沼にハマってしまった地獄のトークが繰り広げられている時に届いた1通のメールがお2人を救う場面もしばしば見受けられます。
たまに「「コーナーメール」を読まないから面白くない」といった意見を目にしますが、個人的にコーナーメールはあくまでパーソナリティーが話したいことがない時に間を埋めるために読んでいるものだと思っていて、逆に言えば話したいことがあればコーナーメールは読まなくて良いと自分は思っています(もちろん、大喜利コーナーの多いラジオを全く聞かないというわけではないのでこれは完全なる好みの問題ですが…)。
ラジオ番組には放送作家を育てるという側面もあるとは思いますが、別に自分はリスナーの大喜利を能動的に聴きたいというわけではないので、こういう意見を言う人は大喜利コーナーの多いラジオを聞けば良いのになぁと個人的には思っています。
そして、『三四郎のオールナイトニッポン』でお2人(特に小宮さん)は本音を喋るということはほぼありません。基本お2人の何気ない会話から発展するカオス展開の連続で、最終的には謎の亜空間に引きずり込まれることが基本です(何かここまで書いといてアレですけど、他人の話すラジオ番組のプレゼンって基本面白くないですよね)。
各賞レースの結果を受けての感想なんて5分も話しているか怪しいし、お2人がお笑いや人生について熱く語ることなんてほぼ皆無です。
だけどそれが不思議と心地良い空間だったりするのです。ラジオ番組(とくにオールナイトニッポンやTBSラジオ)を担当しているパーソナリティなんて基本成功者だし、どう足掻いても勝ち組です。だから、パーソナリティが自らの半生を振り返ると最後は絶対に報われるサクセスストーリーになってしまいます。コーナーメールを読まれるハガキ職人だって選ばれた人たちですし。
だからこそどうでも良いくだらない話を聞きたい夜に『三四郎のオールナイトニッポン』は沁み渡ります。ただただ楽しいファンタジー映画をお2人が観せてくれるのです。
もちろんファンタジー映画だって作者の伝えたいことがあるはずで、自分はお2人がたまーに見せてくれる本音だけで満足してしまいます。
⑤「THE SECOND」の個人的展望
大々的に出場することを表明してファイナリストになれなかった時のリスクを考えたのか、THE SECONDがお客さん投票であることに配慮したのかは分かりませんが、三四郎さんが決勝進出を決めるまで『三四郎のオールナイトニッポン』、少なくともその本編内でTHE SECONDの話をすることは自分の聴いている限りありませんでした。
THE SECONDの結果がどうなるかは分かりませんが、もし決勝戦に進むことができたら『松本人志』のネタをやって欲しいですね。どうやら松本さん、会場にいらっしゃるようなので。条件は整っているということのようなので。ウエストランドさんからのバトンを受け継ぐにはこれしかないと思うんですけどやっぱ素人考えなのかなー。決勝の舞台で『松本人志』、めっちゃやって欲しいんですけど。
もし優勝して賞レースチャンピオンの肩書きを得ることができたら小宮さん、メガネを外してイメチェンしてみても面白いですよね。
文章力ないからエナジーで誤魔化そうと思ったら思った以上に長くなっちゃった!!!!!ごめんなさい!!!!!!!!!!
【追記】
THE SECOND、優勝こそ出来ませんでしたが最高でしたね!
賞レース特有の格好良いVTRがたくさん見れたり賞レースの決勝でネタが2本も見れたり、「松ちゃん待っててねー」の伏線を回収できたり待望の松ちゃんの三四郎さんのネタに対するコメントを聞けたり、優勝者決定のあとわちゃわちゃしている光景が見られただけでもめちゃくちゃ楽しかったです。
1本目で出てくる時に相田さんニコニコだったのが見れただけで個人的にはもう大満足でした。三四郎のお2人お疲れ様でした!めっちゃ良い大会!!