ベースメイク名品覚書
ベースメイクの備忘録的まとめ
ブルベ夏/30代/混合肌/赤みのある色白
肌悩み…色むら/毛穴/皮脂/乾燥
【下地】
前提としてスキンケアは十分に保湿力のあるものを使い、季節や過ごす環境に応じたSPF/PA値の日焼け止めを全顔に塗ってからスタート
肌表面に余分な油分が乗っている場合は崩れやすいTゾーンのみティッシュで軽く押さえておく
m.m.m スキンスムーザー
ブラー効果のある部分用下地
肌の凹凸を埋めながらマットな質感に仕上げ、後から使うファンデーションやコンシーラーのノリを良くしてくれる
適量を指に取り、毛穴やテカリが気になる部分に馴染ませる
カカオバター等の保湿成分が配合されているため、頬や小ジワが気になる場所にもOK
私は毛穴が目立つ小鼻にのみ使っている
通称塗るあぶらとり紙として大バズりしたコスメだけど、実はテカリを防ぐ効果はそれほど高くはないというのが正直な感想
テカリや皮脂崩れを防ぐためにはこの上から別途オイルブロック系下地(プリマの黒とかエテュセのオイルブロックベース)を重ね置きするのがベター
綺麗に重ねるコツは、擦らずに少量を指で抑えるように乗せること
この下地の最大の長所は、連日使用しても毛穴が詰まりにくい所にある
毛穴を埋めるタイプの下地を使っているとクレンジングが不十分になりやすいせいか、角栓ができやすくなるもの
その点スキンスムーザーはシリコンフリーかつ石鹸で落とせる成分で出来ているため、一般的なクレンジングで落とし切れない心配がない
毎日のように使う化粧下地は、なるべくなら肌に優しく、メイクオフ時の肌負担が少ないプロダクトを選びたいもの
種類はいっぱいあるけど効果は全部同じで、香りがちょっと違うくらい
私が使ったことがあるのはグリーンとブルー
保湿成分にハチミツが配合されているブルーの方が手触りがしっとりするも、効果自体は変わらず
私のスキントーンではブルーの方が透明感が出て肌が綺麗に見えるけど、上からファンデーションを乗せてしまえば色味はほぼ影響しない
通年販売しているのはピンクだけで、他の色は基本的に限定
色によっては何度も復刻しているので、限定販売のチャンスを待てば欲しい色が買えるかもしれない
カラーチャートとか作るならいつも全色売ってくれよと思う
化粧品おたくの私が久々に底見えするまで使ってリピしたコスメ
自信を持っておすすめしたい
ADDICTION プライマーアディクション
SPF12/PA+
フェイスクリームみたいになめらかに伸びて肌のうるおいを守る下地
下地と言われなかったら分からないくらいの使い心地でしっとり仕上がる
スキンスムーザーを乗せた小鼻を除いた顔全体に塗り広げる
保湿力はあるけど、カバー力はゼロと言っていい
伸ばすと無色になるので肌色の補正はできないし、ラメやパールも入っていない
うるおいを与えることで肌がふっくらする効果はあるものの、特段毛穴カバーに優れているわけでもない
その代わり、上から乗せるファンデーションをぴたりと密着させて乾燥崩れさせないことには抜群の信頼がある
去年の冬にこの下地に出会ってから手放せない存在になった
私が全顔用の下地に求めるのは、ファンデーションとの高い接着効果
今のベースメイクアップ用品は薄づきな仕上がりで非常に優秀な補正効果を持つものがたくさんあり、下地に頼らなければならない機能はそれほど多くないように思う
元々の顔色が悪かったり、乾燥で黄ぐすみしやすい人はこの下地の後にピンク・パープル系のコントロールカラーを挟むと良い
私の場合、後に乗せるファンデーションが黄み寄りの色出しの時に、パープルのコントロールカラーを顔の中心やゴーグルゾーン(目周り)などの透明感が欲しい所に使ったりする
赤みが目立つ所にはグリーンのコントロールカラーを部分的に乗せることも多い
赤みのカバーについては下地の時点では50%ほどにとどめておいて、肌を涼やかな雰囲気にするくらいがベスト
残りはファンデーションやコンシーラーで補正すると綺麗に仕上がる
コントロールカラーはあくまで肌の雰囲気を下地の時点から整えるもので、ファンデーションの色選びや乗せ方が自分の肌に合ってさえいれば必要性はそれほど高くない
プロは仕上がりのビジョンがある程度明確に見えていて、逆算的にベースメイクを組み立てることができるが、素人が行うメイクでは細かい補正は後から乗せるコンシーラーやハイライターに頼る方が容易だ
【ファンデーション】
Amplitude ロングラスティング リキッドファンデーション
SPF22/PA++ カラー00
2023年時点、ベースメイクにおける洗練された色出しの頂点を極めるファンデーションだと思う
このアンプリチュードはRMK創成期にクリエイティブディレクターを務めたRUMIKO氏が立ち上げたブランドで、歴史自体は浅いが透き通るような肌作りと洗練された大人美の提案には他社と一線を画す凄みがある
カラーレンジは明るめに寄っていて、最も明るい00は日本国内で買えるファンデーションの中ではトップクラスの明度だと思う
どのメーカーに行っても一番明るい色が暗く感じる人は、是非この00を試してほしい
特筆すべきはクールトーンのアイボリーのような、赤みも黄みも感じさせない色味
00は同ブランドの他の色と比較すると極限まで顔料を押さえた作りになっている
肌のノイズだけを優しくカバーしつつ、素肌が透けるような軽やかな仕上がりが特徴だ
肌色で塗り誤魔化すのではなく、薄膜の明るい白で素肌を綺麗に見せるという表現が的確だろうか
肌を覆い隠すカラーピグメントの厚みが一切感じられない軽やかな仕上がりなのに美しいのだ
アンプリチュードのメーキャップアーティストさん曰く、00は顔料が少ないがゆえに極端な話どんな肌にも馴染むので、肌色を選ばず付けられるファンデーションとのこと
(実際には肌色に近いものを選ぶ方が安定感のある仕上がりになるとは思うが)
ドメスティックブランドでは一番明るい色でも暗く黄色い仕上がりになり、色白向けのピンク味の強いファンデーションだと肌の赤みと相まって暑苦しい印象になる
長らくベースメイクジプシーをしていた私のファンデーション求道(?)はアンプリチュードの登場により終焉を迎えた
00は色自体が美しく、それを活かすために下地は無色のものを合わせるのがベスト
下手にトーンアップ効果のある下地を仕込むと白浮きすることがある
乾燥が気にならない季節は同ブランドの透明下地クリアカバー リキッドベースを使っている
こちらもカバー力は無いがみずみずしく、美容成分を多く含み、夏の日差しの下でも肌疲れさせない名品である
リキッドが肌にぴたりと密着し、肌表面がつるんとしたような仕上がりもこのファンデーションの特徴の一つ
分類的にはツヤタイプになるが、ハイピグメントのクッションファンデにありがちな面で光る主張はない
あくまで美しく整えた肌が自然に発光しているようなツヤだ
ロングラスティングを謳っているだけあり、マスク生活でも本当に崩れない
使用感で言えば春夏向けのファンデーションという感じがするが、私の場合は下地にうるおい効果の高いものを選べば真冬の東京でも乾燥を感じることなく使える
注意点として、透け感重視でカバー力には長けていないため、カバー力が欲しい人は毛穴用下地を併用したり、適宜コンシーラーを使う必要がある
私の場合は赤みが強く出ている場所と薄肌から常に透けている青グマには専用のコンシーラーを併用している
同ブランドから出ている毛穴やシワのカバーに特化した下地コンプリートフィット クリームベースもこのファンデーションと非常に相性が良い
使い方は簡単、いつもの下地の上から凹凸が気になる部分に重ねるだけ
うるおい効果が高く、皮膚が薄い目元などに部分的に仕込めば乾燥崩れと無縁になる
このファンデーションの美点を最大限に活かすためには毛の密度が高いブラシがあると良い
ファンデーションのカバー力は塗布するツールによって変わるもので、毛が間引かれているようなスカスカタイプのブラシを使うと薄づきになり、毛がみっちり詰まったブラシを使えばカバー力高めの仕上がりになる
アンプリチュードのリキッドファンデーションは透け感がある仕上がりなので、密度の高いブラシがちょうど良い
綺麗に付けるコツは手早く、撫でるように薄く伸ばすこと
もたもたしているとファンデーションが肌にぴたりと密着してしまい、伸ばしにくくなる
ブラシ付けは多少の慣れが要るが、一度マスターしてしまえば素早く綺麗に仕上げることができる
私が愛用しているブラシはアンプリチュードのローンチ時に発売されて今は廃盤になった物なのでここでは取り上げないが、毛の密度が高く、毛足は短くてやや硬め、ファンデーションがしっかり付くタイプのものだ
市販品だと、かの有名な資生堂のファンデーションブラシがそれに近い
なお、アンプリチュードのリキッドファンデーションは液が緩くてみずみずしいため、スポンジで塗ろうとするとほぼ吸収されてしまうので注意
推奨されている使い方ではないのでここから先は自己責任になるが、気分を変えて他のファンデーションを使うときは00をすこしだけ混ぜて使うと明るさと軽やかさが出て非常に綺麗に仕上がる
アンプリチュードの00以上に色がドンピシャの物を国内で見つけることはできないが、ファンデーションは必ずしも肌色に合うものをつけなければいけないわけではない
ベースメイクは私たちが考えているよりもっと自由なもの
欲しい雰囲気を装うために肌色を操ることを覚えると、化粧が格段に楽しくなる
カジュアルダウンしたい時は黄みのあるSUQQUのザ リクイド ファンデーション 105を、逆に正装感を強めたい時はclé de peau beautéのタンフリュイドエクラ マット オークル00を混ぜて使う
ここでは詳細に取り上げないが、どちらのファンデーションも多少色が合わないくらいで使用を諦めたくないほどの名品である(高いけど)
ベースメイクに欠かせないコンシーラーとパウダーの話は別記事にて