嘘と後悔を積み重ねたらいつか心が死んでしまう。
平日よりも少し早く起きて、ひと月ぶりのドキドキと少しの不安を胸に抱えながら、副都心線に乗り換える。
運よく目の前の席が空き、うとうととしながら電車に揺られること1時間。
大粒の雨が降りしきるみなとみらいは、いつもより蒼く見えた。
◇ ◇ ◇
先週の土曜日、BUKATUSDOで「言葉の企画」の2回目が行われた。
今回のテーマは「企画書に触れる」。
事前課題で提出した71人の企画生の企画書をはじめ、講師である阿部広太郎さんがいままで作ってきた企画書にとにかく触れまくった3時間だった。
選ばれた3人の企画や阿部さん企画にあってわたしに足りなかったものは、圧倒的な愛だ。
皆さんは、企画対象である相手に本気で向き合って、明るい部分も陰の部分も知ったうえで、自分自身が受け取った魅力を言葉にしていた。
「企画書はラブレター」なんて言うけれど、本当にそうなんだなと思った。
あなたのここが好きです。こんなところが魅力だと思いました。その魅力を全力で応援したいんです、と。
企画を作るうえでの考え方はたくさんあるけれど、愛情と本気の情熱は何よりもまっすぐ届く。うわっつらな「好き」は、やっぱり見抜かれるし誰にも刺さらない。
わたしは、相手を知ろうと表面をさらっただけで、自分にとっての魅力を見つけようとしていなかった。
最後どうしても間に合いそうになく、会社で休みをもらって頭を抱えながらどうにか仕上げた企画書に、個人的なわたしの思いや愛はどこにも見当たらなかった。ダメダメだ。
企画書を見返して落ち込んでいたら、今日阿部さんから一通のメールが届いた。
長い、長いメール。
阿部さんがわたしと同じ年くらいのときのコピーライターとしての悔しい経験、痛切な思いがぎゅっと詰まっていた。
そして読み進めるうちに、まるでラブレターのようだな、と思わず涙が出そうになった。
自分のことで、
精一杯にならないこと。
同期の課題に目を背けない。
嫉妬で耳をふさがずに、
いいものはいいと認めること。
第一回目、自分の企画が恥ずかしくて、向き合うのが怖くて、同期の思いが詰まった企画のURLをなかなか開けなかったことを思い出した。
お願いです。
自分の目的だけに、
とことん、
真っ直ぐでいてください。
そうだ。わたしが言葉の企画に参加すると決めたのは、言葉の力で社会を変えたいと本気で思ったからだ。
言葉の力で大切な人たちや自分自身をしあわせにしたい。それが、自分の人生で唯一成し遂げたいことであると。
だから、もっともっと多くの人に伝わるような言葉の力をつけたいと思って、自分の意思で参加することを決めた。
あなた自身に嘘のない、
悔いの残らない言葉を、
世界に発信してもらえたらと思う。
今のわたしは、本当に自分に嘘をついていないだろうか。
自分のなかで考えて考えて、足を使ってとことん情報を取りに行って、周りに見せてダメ出しされてまた考えて、「もうこれしかない」と思えるほどの企画を作れているのだろうか。
いや、まだまだ全然足りない。
今のわたしは詰め込みで企画をどうにか仕上げて、「もっとできた」「もう少し時間があれば」なんて言葉に逃げている。
ぬるま湯にどっぷりつかったままだ。
本当はそんな自分が悔しくて悔しくてたまらない。
企画を見てくれる方たちにものすごく失礼だ、という嫌悪感でいっぱいだ。
そして何より、自分自身に嘘をついて後悔が残ることを続けていたら、いつか心が死んでしまうと思う。
わたしはわたしが成し遂げたいことのために、今、この講座に参加している。だから、自分が後悔するようなことは二度としたくないと強く思った。
僕は誰かに肩入れをしない。
一人ひとりの味方でいたいと思う。
そして、
おもしろいと思うことは、
ただただ熱心に伝えていきたい。
これだけ愛をもって向き合ってくれる阿部さんと、71人の仲間がいるこの場所で、後悔しないように頑張りたいし、本気で頑張るよ。
このメールを読んで、どれだけの企画生が心を動かされただろう。
冒頭には「つぶやきみたいなものだから軽い気持ちでスクロールしてください」とあったけれど、まさに言葉の企画だなと思った。
残り4回。あっという間だ。
後悔しないよう、思いを持って集まった企画生たちと本気で向き合う。嫉妬も焦りもいったん捨て置いて、「好きです」「感動しました」「おもしろかったです」を伝えていこう。そしてどんどんいいところをもらっていこう。
前向きなエネルギーが満ち溢れるあの場所に、また来月、胸を張っていけるように。まだまだのびしろだらけだ!
ここまで読んでくれてありがとうございます。
毎回反省ばかりだし、本当に苦しいのだけれど、今、わたしはとても楽しいです。
いつも読んでくださってありがとうございます。大好きです。 サポートいただけたら、とてもうれしいです^^ どうか、穏やかで優しい日々が続きますように。