大阪大学整数問題分析その1
前回、大阪大学の整数問題をザックリと分析してみました。今回は個別の問題を見ていきたいと思います。
前回の記事は以下からどうぞ
では、今回は実験をテーマに問題を扱っていきたいと思います。
今回、扱うのは2013年度入試問題から。
個人的には、この問いの元になったのは次の京都大学の問題だと思っています。
京都大学らしさが出ていて、大阪大学で出題された問題はアレンジされた感がありますね。(実際は知りませんが…)
では、大阪大学の問題にアプローチしていきましょう。
問題文を読むことで次のことを考えないとこの問題を解決することは難しいと思われます。
要点1
nを定めるとそれに対して、与えられた4数のいずれかは合成数になる
存在しないことを示すので背理法を使うのかなと思ってしまいますが、与えられた4数がすべて素数になると仮定しても、素数という条件を活用することは難しそうです。そこで、本問は合成数になることを説明する方針でアプローチしてみます。
では、合成数になることを示す方針でいく場合、次のことを思考する必要が出てきます。
要点2
与えられた4数のいずれかが合成数になるなら、その数は1より大きい数の積になる
合成数の定義を言っただけのような気がしますが、案外気づきにくいかと思います。
しかし、このままではnに対して、どの数が合成数になるのかさっぱりわかりません。そこで、次のことを考える必要が出てきます。
要点3
nに対して、どの数が合成数になるのか予測を立てる
ここで、実験するという思考が出てきます。では、実際に実験することで法則性を見抜いていきたいと思います。
それをまとめたのがこちら
この表からnを3で割った余りで分類するのが良さそうです。ただし、3で割った余りが2のときだけ扱いがデリケートになりそうです。
では、これをもとに解答をまとめていきたいと思います。
暗くなってしまいましたが、このような解答となりました。
いかがだったでしょうか?実験をすることの大切さが伝わったでしょうか?
この問いをきっかけとして数学力の向上に繋がると幸いです。
では、今回はここまでとします。
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