目標を実現する具体的な方法
最近わたしはあるイラストコンテストで賞を取った。
小規模なコンテストで、狙い通りの部門賞を受賞することができた。
後述の理由でそれまでイラコンに応募なんて考えたこともなかったが、応募を決めると同時に本気で受賞を狙いに行った。
結果がついてきたのは運だと思うが、大量の応募作品がある中で第一印象でスルーされたイラストもあったであろう。
少なくとも審査の土俵にあがれたのは応募までに取った行動の結果だと思う。
夢や目標は漠然と思っているだけでは叶わないが、ちゃんと考えて行動すれば、案外実現することは多い。
気が付いてみれば当たり前のことなのだが、ようやく身をもって理解できたので共有したい。
わたしの絵ははっきり言って「誰の目も惹きつける華やかな絵」とは程遠い。めちゃくちゃ上手な訳ではないのだ。
イラストコンテストで大賞を受賞しようと思ったら絶対に必要な要素だが、大賞を受賞する器でなくても部門受賞できたのは、狙いと筋道が良かったからだと自分では思っている。
やったことは分析と、戦略を立てること。あとはイラストに関する知識を増やしながらひたすら描く。これを徹底した。
分析…賞の性質、主催の意図、自分の絵柄。
戦略…どんなテイストの画面にすれば自分の絵で戦えるか。
知識…人目を惹くコツ、背景の注意点、構図についてなど。
かなり狙いに行った結果、主催者に刺さった作品ができたのだと思う。
どんなイラコンで、どんなイラストを描いたのかはかなり特殊例なのでここでは省略するが、この挑戦時に取得した考え方は何にでも応用が効く最高の経験になった。
目標ができたのなら、そこに至るまでのロードマップをできるだけ細かく描いて、1つずつ歩いて行けば良いのである。
特に大事なのは「できるだけ細かく」という部分。
具体的な道筋を世界旅行に例えて記そうと思う。
目標:世界旅行に行きたい。
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どんなツアーがあるのかを調べる。
例:船旅ツアーがある。(街中でポスターを見かけるやつ)
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ツアーにいくら必要なのかを調べる。
例:旅行代金で418万円
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他に必要な資金は?
例:チップ、ポートチャージ、ビザ取得代金、国際観光旅客税、オプション代金。
旅行用品代、出航地までの交通費、停泊する港での買い物代、船の中で使うお小遣い、等。
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資料や想像だけでは補えない具体的なことを知るために説明会へ行く。
例:総額で500万は欲しいことがわかった。(実際いくらなんでしょうね?)
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一年にいくらお金を貯めなければいけないのか考える。
例:5年後に行くなら1年で100万円
10年後に行くなら1年で50万円
15年後に行くなら1年で約33.3万円
20年後に行くなら1年で25万円
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15年後に行くと想定して、1年で約33.3万円を貯める=一か月で2.8万円(四捨五入)を貯める必要がある。
一か月に3万円程度であれば、個々の生活に合わせた節約とアルバイト等で可能。
結論:15年後に世界旅行に行ける。
もちろんその他の人生設計や旅行中の収入のことを考えると、この通りとはいかないが、絶対に不可能とは言い切れなくなった。
上記のように「〇〇の為には▲▲が必要、その▲▲の為には□□が必要」と目標から逆算してみると、大きすぎてただ見上げていただけの目標が案外手の届くものであることに気が付くのだ。
たどり着きたい未来までの道筋をなるべく具体的に考えれば、道は拓けるのである。
注意しなくてはいけないのは、夢への道を敷く能力というのは回数を重ねて精度が上がるということだ。
未来のことをできるだけ具体的に想像するというのは結構難しい。
想像力はもちろんだが、調査能力も必要だ。
小さな目標からどんどん訓練を重ねたい。
資格試験に合格するとか、いつまでに資産をいくらにするとか、目標は何でも良いのである。
そういえば高校の時に友人たちと架空の商店を想像して遊んでいたが、あれも「本当に開業するためにはどうするか」までを具体的に考えていたら良い訓練になったと思う。
余談だが、作戦がピタリとはまる快感は癖になるのでそういう意味でも多くの人におすすめしたい。飛ぶぞ。
短期間で達成する目標をクリアする快感を連続で味わえば、さぞかし自己肯定感が上がることと思う。
子供の頃から「目標を持て」とはたくさん言われてきたが、本当に大切なことは「目標を持つこと」ではなく、「目標までの道を敷くこと」ではないだろうか。
今現在夢があっても無くても関係ない。
道を敷く能力を鍛えることで、いつか困難にぶつかったときに乗り越える力を持てるのだとわたしは思う。