【恋愛小説】これを愛と言うのか、忘れたいと思うのか(3)
日曜日、朝早く目が覚めていつものようにコーヒーを飲みながら、落ち着かない数時間を過ごしていた。こんな時は、妙に時間がゆっくりと進む。
待ち合わせ場所に、だいぶ早く到着してしまい、近くのコンビニでタバコを吸っていると、雨宮が歩いている。
水色シャツをゆるく着こなして、黒のパンツとスニーカーというラフな格好。
初めて見る私服姿を目で追ってしまう。
急いで車に乗り込んで、雨宮とピッタリのタイミングで待ち合わせ場所に到着した。
「お疲れ様です」
今日は、リラックスして助手席に腰をおろした。
「これ、雨宮の」
さっきコンビニで買ったコーヒーを指さす。
「ブラックで良かったよね」
「ありがとうございます」
今日はリラックスして、コーヒーを飲みながら外を眺めている。
少しの無言の時間。この時間が、たまらなく愛おしい。
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