重度知的障害/ 自閉症/ 優しい無視
先日のある日のことです。
支援学校に息子のお迎えに行こうと家を出ました。
自転車を出して乗ろうとした時に、
前方に親子らしき人達が横切る姿が見えました。
おそらくお父さんと息子さん。
息子さんは小学校低学年位。
息子さんは歩き方がぎこちなく、
おしゃぶりをしているように見えました。
お父さんが
「はっ！」として
私のほうに振り向きました。
十字路だったので、２人の姿は直ぐに見えなくなりました。
きっと何か障害がある子なんだろうな。
直ぐにそう思いました。
自転車に乗って十字路を曲がると、まだ先程の親子が前を歩いていました。
あの「はっ」とした感じ。
きっとお父さんは人目を気にしている。
私が障害のある子の親だなんて、息子が一緒でなければ誰も思いません。
お父さん、きっと白い目で見られると思っているんだろうなぁ…
自転車を漕いで、その親子を追い越す前に
息子さんの声が聞こえてきました。
奇声のような、喃語のような声でした。
お父さんはその息子さんの喃語を繰り返してあげていました。
息子さんの発した声に答えてあげようとしていたのか、
それとも会話をしているように振る舞っていたのかは分かりません。
何かお父さんの気持ちが痛いほど分かる。
私もそうだったから。
息子が小さい頃、私は人の目を気にしていました。
ちょっと見られるだけで劣等感を感じていました。
私は親子を追い越す時、全く顔を見ず
何も気づいてない素振りをして横切りました。
絶対に顔を見ないぞ！
何も気づいていないぞ！
お父さん、そんなに気にしなくても大丈夫！
見ている人皆が偏見を持っている訳じゃないから！
でもお父さんの気持ち、分かるから！
お父さん負けないで！
息子さん負けないで！
うちの息子も障害あるよ！
一緒に頑張ろう！
心の中でそう叫びながら、支援学校に向かってビュンビュン自転車を飛ばしていました。
きっとその親子にだけでなく、
昔の自分にもエールを送っていた。
誰かが言っていた
「優しい無視」
上手く出来たかな？
最後までお読みいただき、ありがとうございました m(._.)m
（スキ"♡"をいただけると励みになります🙏🏻）