
根岸ステークス(GⅢ) レース考察と期待の穴馬
1.抜け出すのは誰だ?
早くも主場の年明け最初の開催が終わり、今週末からは東京と京都に舞台を移す中央競馬。
中山・中京とも癖のあるコースだったところ、実力勝負になりやすいコースに移ることで、好走傾向が変わりそう。
東京開幕週の日曜メインは根岸S!
フェブラリーSの前哨戦としておなじみの一戦。
猫的にはまだ1200m戦だった2000年にブロードアピールが最後方から撫で切った豪脚が忘れられないレース。
ラスト600mが良馬場で34.3秒と芝のレースと見紛うような末脚は印象的の一言!ついつい、記事書きながら過去のレース映像見返してしまったにゃ。
なお、サムネの写真はこのレース名の由来となった根岸競馬場の跡地となっている横浜の根岸公園です。
さて、今年の出走メンバーをよく眺めてみると、、、
登録馬23頭の内、重賞勝ちの実績があるのはたった3頭!
リステッド・オープンを複数回勝利したり、交流重賞含めた重賞好走馬は多くて、メンツ自体は骨っぽいけれど、ダート重賞勝ちがあるのは以下の3頭のみ
・タガノビューティー:JBCスプリント(JPG1)
・ドンフランキー:東京杯(JPG2)、プロキオンS(GⅢ)、クラスターC(JPG3)
・ペリエール:ユニコーンS(GⅢ)
世代限定戦のみ勝っているペリエールを除けば、実績的にはタガノビューティとドンフランキーが思いっきり抜けていて、それ以下は団子状態と言っていい位。
だからと言って、この2頭で決まるかというと、タガノは初の59㎏で末脚が鈍らないか?ドンフランキーは直近1200m戦続きでこの距離が持つのか?と懸念があると見ている人が多そうにゃ。
ではでは、どのお馬さんが有利になりそうか、そして、期待の穴馬はどのお馬さんになるのか考えていくにゃ。
2.根岸ステークス レース考察と期待の穴馬3頭
直線の長い東京コースに開催が移る最初の週末に行われる根岸S。
過去のレース傾向を見ていると、とにかく末脚勝負になりやすいレース。
少なくとも良馬場でラスト600m35秒台を出すことが勝利への絶対条件だし、冒頭に出したブロードアピールの34.3秒まではいかずとも、2021年2着のワンダーリーデルが34.6秒、2020年1着のモズアスコットが34.7秒、3着のスマートアヴァロンが34.6秒と、速い脚が使えれば使えるほど有利な傾向。
今回、展開を考えてみると、近走1200m戦でも逃げているドンフランキーが逃げの最有力。過去、1400m戦での好走実績の際の上がりを見ると中京で2勝クラスを勝ち上がった際にマークした36.1秒が良馬場の最速。
と、見るとドンフランキーが能力MAXで走れるとしたら東京1400mでも36秒前後の上がりは出せると見るのが妥当で、それ以降の後続は中団馬群までは35秒台、後方集団なら34秒台の末脚を出せる実績がないと勝ち切る可能性はほぼなくなるかと思うにゃ。
今回、賞金順で出走可能な16頭までのお馬さんで考えると、
ドンフランキーの後ろはスレイマン、アームズレイン、フリームファクシ、メイショウテンスイ、バルサムノート、ショウナンライジンあたりまでが好位。
その後ろにクロジシジョー、バトルクライ、サンライズフレイム、ペリエールあたりが続くか。
そして、上がり34秒台が求められる後方集団にGⅠ馬タガノビューティ、アルファマム、エイシンスポッター、ベルダーイメル、スズカコテキタイというような並びでの隊列になりそう。
これを踏まえて上位に食い込める脚を持っているお馬さんを見切れるかが予想のしどころにゃ。
想定オッズはネットケイバさんのものを参考にしているにゃ。
(1)アルファマム(想定オッズ10番人気 25.3倍)
期待の穴馬1番手はアルファマム!
去年の根岸Sでは4番人気に支持され。上がり最速35.1秒を繰り出すも、位置取りが後方過ぎたか0.9秒差の8着敗退。
今年も逃げ馬が多くない中、展開が向くのか?という感じもするけど、アルファマムが凄いのが末脚が堅実なところ。
ダートで上がり35秒台は相当凄いけれど、アルファマムは34秒台を複数回出して、良馬場での最速は去年5月の栗東Sでマークした34.4秒!
東京でも同じ1400mの霜月Sで34.7秒をマークした実績含め、34秒台4回、35.0秒ジャストも4回と末脚勝負向きのこのレースと相性が良さそう。
鞍上は、ご存じ頼れるキング姐さん!
去年のフェブラリーSでコンビを組んだときは末脚不発だったし、キング姐さん自身、初来日で慣れた芝のレースよりダートコースの好走率は低かったけど、今回は中山開催が終わった時点でダートの複勝率30%と去年を上回っていて、ダート苦手の懸念は持たなくて大丈夫そう。
位置取り次第は否めないけど、この想定オッズなら相手にはまず加えたい1頭として期待馬1頭目に挙げるにゃ!
(2)アームズレイン(想定オッズ7番人気 16.7倍)
2頭目はアームズレイン!
去年の根岸Sでも6番人気2着に好走しているにもかかわらず、今の想定オッズだと去年とほぼ同じ中穴レベルの評価。
オッズ妙味の点で1番手をアルファマムにしているけど、明確な逃げ馬がドンフランキーくらいしかおらず、展開的には去年より大きく速くなることは無さそう。
それであれば、去年2番手から粘り込んだ実績のあるアームズレインは有力候補。この時の勝ち馬エンペラーワケアはその後GⅡ武蔵野Sも制し、恐らくフェブラリーSで上位人気しそうなお馬さん。0.4秒差をつけられた2着とはいえ、むしろ良く善戦したほう。
前走も同じ東京ダート1400mペルセウスSでは上がり600mを35.3秒、走破タイムも去年の根岸Sの勝ち時計を0.7秒上回る1分23秒4で快勝!
ただ、根岸Sの平年の勝ち時計は1分22秒台になることが多いのでもう少し時計を詰める必要はあるものの、去年の好走馬がより力を付けていそうななか、このオッズで買えるのは魅力的と思うにゃ!
(3)ドンフランキー(想定オッズ6番人気 14.1倍)
3頭目は恐らく逃げるドンフランキー!
今回の出走予定馬で堂々のオープン馬と言える1頭!
1200m戦を主戦場としているとはいえ、同じ左回りで直線が東京に次いで長い中京ダート1400mのプロキオンSを制しており、その時2着に退けたのが重賞5勝!サウジと韓国でも勝利したリメイク!
リメイクのほうがよりスプリンターにはなるけど、今回の出走予定馬の中で得意の1400m戦でリメイクに勝てるイメージを持てる実績を持つのはタガノビューティくらい。
接戦レベルなら上位人気馬もできると思うけど、明確に勝てるイメージor勝利実績と考えると、ドンフランキーとタガノビューティしか思い浮かばないくらいの相手関係だし、これだけの実績馬が他馬と同じ57㎏で出走してくるならチャンス十分!
2023年3月のコーラルステークス以降、凡走は明らかに距離が長かった去年のフェブラリーS9着と前走ブリーダーズカップスプリント9着のみ。
前走の大きな着順で本当に14倍まで人気を落とすなら妙味十分とみて穴馬候補として挙げるにゃ!
3.まとめと予告
かなりわかりやすい上がり勝負になりそうな根岸S。
穴馬候補の3頭以外で上がり600m36.0秒以下の実績を持つ
主なお馬さんは以下のとおり
フリームファクシ:36.0秒(コールドムーンS1着時)
バトルクライ:35.3秒(根岸S3着時)
サンライズフレイム:35.0秒(エニフS3着時)35.3秒(根岸S3着時)
ショウナンライジン:35.3秒(グリーンCC1着時)
コスタノヴァ:34.8秒(欅S1着時)
タガノビューティ:34.7秒(欅S2着時)、34.4秒(グリーンCC3着時)
ロードフォンス:34.9秒(霜月S1着時)
これを見ると、タガノビューティの末脚は恐ろしくもあり、後ろ過ぎて取りこぼしありと実感。
欅S2着時の勝ち馬はレモンポップ、グリーンCC3着時の勝ち馬は、最近芝で再脚光を浴びているデシエルトと実力馬に負けているので仕方ないところ。
今回、59㎏が嫌われて4~5番人気10倍くらいの想定オッズになっているけど
そのオッズなら妙味ありと見て馬券には必ず加えたいところ。
一方、今のところ想定1番人気フリームファクシ(3.2倍)、想定2番人気サンライズフレイム(6.3倍)、想定3番人気コスタノヴァ(8.8倍)は十分に戦える上がりの実績はあるのは見てのとおりだけど、やや過剰人気気味。
特にフリームファクシはダート3戦目で実績が少ない中ではあるものの、上がり600m最速が36.0秒とドンフランキーを抜き去るには、自身の上がりをもっと詰める必要があり、1番人気なら嫌いそう。
サンライズフレイムは去年の2番人気時のオッズ3.9倍よりは付きそうだけど、特に妙味のあるレベルではない感じ。コスタノヴァは前走クラスターカップを除けばほぼパーフェクトな戦績のうえ、持ちタイムも良馬場で1分21秒台で、出走できれば好走しそうだけど、現状、出走未確定ということで期待の穴馬からは外しました。
恐らく、エイシンスポッターかバルサムノートあたりが回避して出れそうだけど、出走できる場合は週末の全頭指数の記事で触れたいと思います。
さて、考察はこれくらいにしておくにゃ。
当日にはいつものとおり予想指数を午前中にアップするので参考にしてください。
この記事見ていただいた方のお役に少しでも立てればうれしいにゃ。