「名は体を表す」とは限らない、鉄還元菌のハナシ
肥料の3大要素は「窒素」「カリウム」「リン酸」と言われています。稲を育ているような水田では「鉄還元菌」による「窒素固定」が重要な役割を果たしているのではないか、という研究です。
「窒素固定」とは、空気中の窒素分子から窒素化合物への変換です。空気中に最も多く含まれる窒素ですが、植物はこれを直接利用することはできません。窒素化合物ならば利用することができます。「窒素固定」というのは、まさに「空気」が「肥料」になる!というわけです。この窒素固定のメカニズムは精力的に研究が進められています。
先に紹介した論文は、この「窒素固定」に重要な役割を果たしているというのが「鉄還元菌」ではないか、というものです。この菌は、先に「鉄を還元する」という性質が見つかったのでこの名前ですが、実は色々な役割をしていそうなんです。
「鉄還元菌」は、微生物が発生させたエネルギーを利用する「微生物燃料電池」としての利用も研究されています。
君の名は「鉄還元菌」ですが、将来は名前に収まらない活躍をしていることを、期待して止みません。
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