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【百合OL】巨乳の先輩と貧乳の後輩。「episode11.“常乳”変わらない日常、揺れる意識と先輩の乳」

episode11.“常乳”変わらない日常、揺れる意識と先輩の乳


オフィスの空気は、いつもと変わらない。

パソコンのキーボードを叩く音、書類をめくる音、誰かが電話を取る声。

そんな中、彩花は落ち着かない気持ちを抱えていた。

(……おかしい)

こんな普通の日常が続いていることが、妙に感じる。

あんなにすごいものを見てしまったのに。

(あの夜……)

さりなの家に行き、リラックスした彼女の姿を見た。

シャワーを浴びた後の、濡れた金髪。タオル一枚で隠された、豊満な谷間。

ドキドキしっぱなしだったのに――

(……それだけ、だった)

さりなは、それ以上何もしてこなかった。

ただ「可愛いね」と微笑み、彩花をからかっただけ。

(……あの状況で手を出されなかったのって、逆にすごくない?)

ふつう、あれは「誘ってる」っていう状態じゃないのか?

(それとも、単に私の考えすぎ?……いやいや、あの格好はどう考えても確信犯でしょ?)

彩花は頭を抱えたくなった。

その時、目の前をさりなが通り過ぎる。

社員A「北沢主任、お先に資料確認していただいてもよろしいでしょうか?」

さ「ああ、うん。後で見るね」

さりなはパソコンの画面を睨みながら、手際よく仕事を進めていた。

髪を耳にかけ、真剣な眼差しでモニターを見つめる姿は、普段の飄々とした雰囲気とは違う。

鋭い判断力、部下への的確な指示、落ち着いた声――

(……かっこいい)

柔らかいベージュのブラウスを着ていた。

シンプルで上品なデザイン
だけど、ボタンの隙間から覗く谷間が気になって仕方がない。

(……え? ちょっと待って、これ、大丈夫?)

シャワー上がりのタオル姿を思い出してしまい、彩花は思わず目をそらした。

でも、気づけばまた見てしまう。

だって、どう考えても、はち切れそうなのだ。

ベージュの生地がピタッと張り付くように胸を包み込み、動くたびにわずかに揺れている。

(わ、わざとじゃないんだろうけど……すごすぎる……)

彩花は口の中がカラカラになった。

さりなは気にも留めず、涼しい顔で仕事を続けている。

電話を取る時、ペンを持つ時、書類をめくる時――すべての仕草がスマートで、仕事ができる女性そのもの。

無意識に見つめていたことに気づき、彩花は慌てて視線をそらした。

(な、何を考えてるの、私!?)

顔が熱くなる。

あの夜から、さりなを見るたびに変に意識してしまう。

さりなはいつも通りなのに、自分だけが変になったような気がする。

(私、何かおかしい……?)

混乱する彩花をよそに、さりなはクールに仕事をこなしていた。


(第12話へ続く)

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