公益財団法人三重県国際交流財団(MIEF)が制作する「はじめての多言語読み聞かせハンドブック」の制作に協力しました。他地域でも活動が広がりますように。以下のサイトから無料でダウンロードできます。どうぞご活用ください。データは以下のサイトの教材リストで、下から3番目のタイトルにリンク🔗されています。ハンドブックには掲載されていない活動案のリンクもあります。 http://www.mief.or.jp/jp/mief_kyozai.html (下)のURLからなら、直接ハンド
私たちは、外国につながる子どもたちと絵本を楽しむとき積極的に昔ばなしの絵本を持参します。これから日本の学校に移っていく可能性もある子どもたち。これらの子どもたちたちが、日本の昔話に触れておく必要性を、学校現場で感じているからです。たとえば、道徳の教科書にも桃太郎を題材にした、話し合いを促す単元も出てきます。その時、桃太郎を知らない子どもたちは、その話し合いに参加することができないのです。押し付けることなく、日本の文化に触れていた方が子どもたちにはメリットがあると感じてます。も
外国につながる子どもたちと絵本を楽しんでいると、その感性の違いにはっとさせられることがあります。たとえば、”うんち”に対する感じ方です。私の周りの日本人の子どもたちは、おおむねうんちが大好きです。愛着を抱いているかのようです。そうでなければ「うんこドリル」などが大ヒットするはずがありません。一方、ブラジルにつながる子どもたちはおおむね”うんち”は単に汚いもののようです。先日も、ブラジル人学校で五味太郎さんの「みんなうんち」(福音館書店)を読みました。思わず鼻をつまんで、険しい
日本語で読むだけから始められます2015年、私は外国にルーツを持つ子どもと親の読書活動をサポートする団「おむすびころりん愛知」を日本語支援に関わる仲間と共に立ち上げました。その頃、私の住む愛知県では日本語を指導する必要のある児童生徒が7,000人余りに及び、その数は今も増え続けています。様々な支援者が、この子どもたちに支援をしていましたが、その現場で気がついたのが本に親しむ子どもの少ないことでした。母語も日本語も十分でいない子どもたちのために、本に親しんでもらう活動を。まずそ
こんにちは。小野則子です。外国ルーツの子どもたちのためのてっぱん絵本を紹介する試みも3冊目になります。今日の絵本はロシア民話『おおきなかぶ』(A.トルストイ再話、内田莉莎子訳、佐藤忠良画、福音館書店)です。日本語での生活経験の乏しい子どもたちが小学校に入学して、苦労するのが教科書の音読です。『おおきなかぶ』は、小学校一年生の教科書で多く採用されています。 この絵本、うんとこしょ、どっこいしょという響きを楽しみながらの音読が、小学校での学習の大きな目標にもなっているのですが
私たちのグループでは、日本語、英語、ベトナム語、スペイン語、ポルトガル語、中国語簡体、中国語繁体、フランス語、それと日本語のビッグブックの絵本を持っています。この絵本の魅力については、いわずもがな、です。それに加えて、多言語対応ができる点でこれ以上の絵本はありません。少々外国語絵本は高いですが、図書館で借りられることも多いので是非お近くの図書館で探したり、なければ図書館にアピールして買ってもらってください。この日は、ビッグブックで読み聞かせをする1か月前に、ブラジル人の先生
てっぱん絵本ナンバーワンは五味太郎作『きんぎょがにげた』です。鮮やかなピンク色の金魚が、絵本の中であちこちに逃げ回る姿に、赤ちゃんから大人まで夢中になります。私は初めて会う子どもがいる現場に向かうとき、ほとんどこの絵本を持参してきます。「金魚はどこ?」「ここ、そこ」とやりとりしながら、あっという間に子どもたちとお話ししながら仲良くなれるからです。日本語が分からない子どもでも大丈夫。もちろん大人も楽しそうに眺めています。たくさんの子どもがいるところには、金魚が見つけやすいよう
はじめまして小野則子です。絵本専門士として、静岡県中部を中心に外国につながる子どもたちのための読書サポートをしています。そのルーツは2015年、外国につながる子どもたちの多い愛知県豊田市で日本語学習支援をしていたことに始まります。「おむすびころりん愛知」という団体を作って、来日間もない日本語指導が必要な子どものいる施設や、ブラジル人学校などで読み聞かせスタッフを派遣してきました。多言語お話し会を行って、外国につながる親子のみなさんとも、絵本を一緒に楽しんできました。2023