見出し画像

2024年を振り返って

ごきげんよう、らんたん・そさえてのあらきです。
2024年は私にとって悲しみも喜びもとても色濃い一年でした。8月のアテネフランセさんでの上映前挨拶でも少し言及しましたが水木洋子企画準備の期間中、この12月に100歳になるはずだった大好きな祖父が亡くなるなど、悲しいお別れが幾つもあったからです。
一方で、らんたん・そさえての活動を立ち上げることができました。市川市文学ミュージアムの皆さんやアテネ・フランセ文化センターの皆さん、『まるごと水木洋子』に寄稿してくださったお三方──大久保清朗さん、坂口理子さんに鷲谷花さん、サッフォーの山田さん、神戸映画資料館の皆さん、そして昨日お会いしたばかりの木下千花さん。そのほか今回の企画をきっかけに脚本家・水木洋子に興味を持ったり、協力してくださった皆さんとの出会いもありました。どれも楽しい思い出で、本当にありがたい気持ちでいっぱいです。改めて御礼申し上げます。
また、今までずっと仲良くしてくれて今年のらんたん・そさえての運営全体に協力してくれた早坂苑子ちゃんと加藤佑理(呼び捨てでごめん、かとう!)、そのほか『りんどう』の編集メンバーのみんな、相談に乗ってくれたり見守ってくれた友人たちなど、常日頃から支えてくれる皆さんにも改めてお礼を伝えたいです。
少しでも恩返しできるようになりたいし、みんなずっと元気でいてほしいです。

ぽっかり空いた穴は塞がらないし、いなくなった人たちの代わりになるものなどありません。
でも、わたしは病気で多少不自由とはいえ今現在を生きています。ですから、さまざまな悲しみをのみこんで約100年を生きた祖父を見習い、前を向いていくつもりです。

つい個人的なことばかりになりました。

それにしても昨日の神戸映画資料館さんでの『怒りの孤島』上映&トークイベントはとても楽しかったです。ご来場の皆様ありがとうございました!
鷲谷花さん、木下千花さんに名前を並べて登壇するなんて…と緊張していましたが、神戸へ行く途中東海道新幹線の運転見合わせで小一時間トンネルのなかにいたら良くも悪くも緊張どころではなくなってしまいました。それに、上映前にお二人とお話ししたのがすごく楽しかったです。(写真はないのですが、私もお客さんの前で鷲谷さんをお相手にお話しする時間をいただきました!)
上映終了後に「公開当時に観た」というお客さんがいらっしゃったり、質疑応答の時間にスクリプターの方の証言を教えてくださった方がいらっしゃったり、全体的にいい時間が流れた会でしたねえ。

らんたん・そさえてInstagramのストーリーより。

ちなみに家へのお土産として、神戸映画資料館さん近くの「ホルス」というパン屋さんでバゲットを買って帰ったのですが、とても美味しかったです!神戸のパン、もっと食べたい。

水木洋子が著した脚本研究、そして水木洋子に限らず脚本研究全般はいろんな側面から進められていくべきことだと思います。表象で映画を観ることも大事な一方で脚本と演出に上下関係をつくらず、考察させるか否かや伏線で脚本のクオリティを計るのでもなくナラティブに目を向けるのもやっぱり大事なんじゃないでしょうか。
また、女性映画人の研究や再評価が進む今、水木洋子に興味を持つ方がもっとたくさん増えてほしいな…と心の底から願っています。(書店さんに営業しても反応が薄いことあって切なかったです……汗)

その他実際やってみて当初の想定とは違ったこともあったので、来年以降は軌道修正しなければいけないこともあります。
まず「年に1〜2回」の活動って、結構きついです!もうちょっと休ませていただきます。
あと、これはツテもなくzineを作り始めた自分の問題ですが、zine大流行の影響もあって(特に)都内の書店さんはもう受け付ける余裕がないという実情にも直面しました。書店で本を買うという消費行動に『りんどう』も便乗させてもらいたいと思って書店営業をがんばってたのですが、ひとりでやってて結構心が折れてしまったのも事実なので、来年はバランスをうまく取りながらいろんな方に読んでいただけるような工夫と努力をしていきたいと思います。

ただ、思いがけぬ好評をいただいて、神戸や茨城への出張があったのは嬉しかったです。もともとらんたん・そさえての活動は東京一辺倒にしたくないと強く思っていました。そういう思いで全国各地の書店さんにzineの営業をしていたので、ご縁が繋がって東京の外へ飛び出せたのは本当にありがたいことでした。無理のない範囲で、来年も東京内外で活動できるよう頑張ります。
あと個人としては来年、書く時間も増やしたいし、書くお仕事もやってみたいです!

❁.。.:*:.。.✽.。.:*:.。.❁.。.:*:.。.✽.。.:*:.。.❁.。.

鷲谷花さんの講演文字起こしを読みたいという方はこちらの有料記事をご購入いただければ幸いです。(記事の売上は作業費等が補填できましたら国境なき医師団に寄付します)

https://note.com/lantern_societe/n/n58c2c07256f7

また、現在ほぼ荒木のポケットマネーを資金源として動いているらんたん・そさえての活動を応援したいという方は、上記の記事をご購入いただくほかにnoteのサポート機能を使って支援していただくことも可能です…!(税制優遇措置はありません)

記事の最後のここからいけます

あと『りんどう』第1号『まるごと水木洋子』のご購入もありがたいです!
ぜひお買い上げの上、この年末年始の映画鑑賞の案内としてお役立てください。ちょうど先日『甘い汗』のDVDもリリースされたことですし!

❁.。.:*:.。.✽.。.:*:.。.❁.。.:*:.。.✽.。.:*:.。.❁.。.

最後に。
興味が近い人にらんたん・そさえての活動に気づいていただきたいけど、影響力はあんまり持ちたくない。
友達はほしいけど群れるの苦手。
好きなことを全力で楽しみつつ、真面目に勉強したいときもあるし社会問題から目を逸らしたくない。
マウントとりたくないし、巻き込まれたくない。
必要以上に知られたくないし必要以上に近づかれるのはこわいからやめてほしいけど、自分の興味のあるものにみんなが興味をもってくれると嬉しい。
お給料以外は値上げして苦しいし、みんな事情を背負ってて大変だけど、みんなで映画を楽しんだり学ぶ機会を大事にしたい。
──2025年も今年と変わらずそんな感じ(ただしスタグフレーションはもう勘弁)で、らんたん・そさえての活動をぼちぼち展開したいと思います。
来年もどうぞよろしくお願いします。

それでは、よいお年をお迎えください!

2024/12/29
らんたん・そさえて 荒木裕子

いいなと思ったら応援しよう!

らんたん・そさえて
よろしければ応援お願いします☃️

この記事が参加している募集