「コンサル」って、最近多すぎない? | 外資系コンサルタントが語る
こんにちは。私たちの出す記事は結構硬めのものが多いので、今回はちょっとカジュアルめな話題を記事にしようと思います。題して、「コンサル」って最近多くない?です。
「コンサル」、多すぎない?
最近至る所で「コンサル」、「コンサルティング」、「コンサルタント」という言葉を目にしませんか??私はよくします。投資コンサル、経営コンサル、建築コンサル、果てはブログコンサルなんていうのも存在しているようです。
最近バズワードの如く使われているこの「コンサル」って一体なんなんでしょう?気になっている方も、コンサルの多さに飽き飽きしている方も多くいるのではないでしょうか。
そもそもコンサルって何?
コンサルとは、言うまでもないかもしれませんが、「コンサルティング」という言葉からきています。コンサルティングとは、英語の「Consulting」が由来であり、「相談すること」、「意見を聞くこと」という意味合いです。つまり、コンサルタントとは、元々は「相談相手」、「意見をいう人」、「顧問」、「アドバイス役」、「支援者」と言ったような意味合いですね。また、同義語として「specialist」という言葉が出てきます。筆者が調べた限りの定義や記事を総合すると、①専門性があり、②その専門についてアドバイスをする、人と言えますね。
その中でも日本で特に代表的なのが、「経営コンサルタント」です。経営コンサルタントとは、言葉通り経営に関するアドバイスや経営戦略の策定支援を行うような人たちです。私はこの「経営コンサルタント」を職業としていますし、「コンサル」と聞いてまず思いつくのはこの職業です。ビジネスマターを専門性とする、元祖「コンサル」ですね。
最近では、この「コンサル」が他の業界でも使われ始めています。例えば、ITに関するアドバイスをするような職業は「ITコンサル」と呼ばれ、教育に関して顧問をするような職業であれば「教育コンサル」などの名称が使われています。
なぜこんなにもコンサルで溢れているのか?
理由は2つだと考えています。具体的には、①何でも「コンサル」といえる、②なんかかっこいい、というものです。
まず、言ってしまえば、世の中の大半の仕事は「何かをすることを支援する」ような役割です。料理人は「食材コンサル」、「栄養コンサル」とも言い換えられますよね。サーファーだって、「海上スポーツコンサル」と名付けることが可能です。「物はいいよう」という言葉がぴったりで、図書館の係員も「書籍コンサル」になるわけです。
2つめの理由は、使うことによってなんかかっこいい感が出せるからです。横文字、語感の良さ、何をしているのかよく分からない不透明さ、こういったものに弱い顧客は多いはずです。マンション名などは良い例です。川の近くにあれば「リバーサイド」、「リバービュー」、高層マンションであれば「スカイタワー」、ただの住宅でも「レジデンス」と名付ければカッコよく聞こえますよね。本質的にはそこまですごくないことをすごくみせることもできます。ただのネズミ講だとしても、「広告コンサル」、「アフィリエイトコンサル」と名付ければいいのですから。程よく仕事内容の実態を隠せるのです。
こうして、もともと経営コンサルティング、税務コンサルティングなど、ビジネスマターに対して使われていた言葉でしたが、今は「コンサル」で溢れかえっています。
つまり、コンサルチックに言うと、「職業をなんでもコンサルと言い換える」という施策は、「Feasibility(実行可能性)」が高く、「Effectiveness(効果)」も高いのです。みなさんこぞってコンサルという言葉を使いたがるのは当然でしょう。
元祖?経営コンサルから一言
コンサルとして働いているとよく注意されるのが、「自分で説明できない意味の言葉を乱用するな」です。