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イタリアでのコミュニケーション術1 ~イタリア語初心者の私が実践~

夫は駐在員、といっても会社の初拠点、大勢のイタリア人の中で、独りぼっちの日本人。それゆえ、何か問題が起こっても自分達で解決するしかなく、私にとってイタリア語でのコミュニケーションは、生活するためにかかせないことでした。
もともと私は英語嫌い、学生時代は海外一人旅もしましたが、到底仕事レベルではありません。英語力がないおかげで、迷うことなくイタリア語生活スタート!
海外でのコミュニケーションは割と上手くいきますので、経験した中から幾つかエピソードをご紹介します。


名前を聞いたらメモを取る

初めてあった人は、たいてい名乗りますので、ノートやスマホに必ずメモします。
その時、スペルを聞いたり、発音を確かめたりします。たとえスペルがすぐに分かっても、相手に見せて確認することも大切。小さなコミュニケーションが生まれますよ
次に会った時も、ちゃんと名前が呼ぶことができ、自分のテンションもUP!
実はこれ、オーストリア人のお婆ちゃまが実践していた方法を真似ました。

参考1
イタリアの対岸はアフリカなので、アフリカ人の名前は一般的です。私にはさっぱりでしたが。
日本人が、中国人や韓国人の名前をある程度知っているのと、同じような感じなのでしょう。

参考2
イタリア人の文字は、日本人にはとても読み難いです。しかも大文字、小文字の混在も多いです。
さて、次の文字は何と書いてあるでしょうか?(答えは最後 ^_^)


片言でもイタリア語で話しかけてみる

大家さんの会社で行われたパーティーに興味津々で参加、私の隣で若手チェロリストの演奏を聞いていた女性に、せっかくなのでイタリア語で声を掛けました。彼女は英語を話せませんので、名前や出身地など、知っている全てのイタリア語を話したと言っても過言ではありません。
私の名前は〇〇、日本人です、○○出身です、仕事は〇〇、趣味は〇〇…(笑)。
彼女は仕事の都合で途中で退出、帰り際に名刺を渡してくれました。私の初めての友達は建築士です。
その後まもなく彼女の行きつけのお店でランチし、その帰りには、ci si baccia in Italia(イタリアではキスをするのよ)といって、いきなり私にハグ&キス。正直言うと、彼女に言われた時、意味はわかりませんでした。別れた後にすぐにメモし、後日イタリア語の先生に尋ねました。
2回目は、Ferragosto(聖母被昇天の日)のコンサートに誘ってくれて、席取りまでしてくれました。

チャレンジの後に、友達ができました

Ferragosto(聖母被昇天の日)の屋外コンサート

英語の質問にイタリア語で答えてみる

お買い物帰りにショーウィンドウで見たスニーカーが気になり、後日改めて訪ねました。
セールでもない平日、スタッフは女性一人で、忙しくしていました。
要領よく切り盛りしていて、私にも声を掛け、希望を聞いてくれて、靴を何足か出してくれました。
なんとそこに、私より一回り以上若そうな中国人男性が入ってきて「東京で暫く働いていた」とイタリア語で話しかけてきたので、「そうですか、私は日本人です」と返すと、そこから日本語での会話が始まりました。
ところが、私の後をつけてきたことがわかり、しかもなかなか帰ってくれないので、会話を止めて靴選びに専念したのですが、靴を試すたびに「素敵です。お似合いです。」と褒めちぎり、そして「バールに行きましょう。」と誘ってくるのです。とほほ…。
とにかく迷惑、ついに我慢の限界に達し、はっきりと「さようなら」と言ったところ、女性スタッフもすかさず、畳みかけるように「arrivederci(イタリア語でさようなら)」と、言ってくれました。どうも気にかけてくれていたようです。
後から入ってきた年配の男性客も見つめる中、さすがに彼は帰っていきました。

スニーカー代を支払う際、女性スタッフから「何であなたはイタリア語を話すの?日本人は英語じゃないの?」と。
彼女はフィンランドの大学を卒業していて英語はペラペラ、その彼女の質問に、いちいち拙いイタリア語で答えてみたのです。
「イタリアに住んでるから、イタリア語を話したい!」と答えると、彼女はサラサラっと名刺にプライベートな携帯番号を書き、今度は私とバールでイタリア語を話しましょ♪っと渡してくれました。粋だわん!

ピンチの後に、友達ができました🙌

初めて二人で行った路地裏のバール♪

参考3
柴犬、人気があります。茶柴も黒柴も時々見かけます。たま~に秋田犬も。
写真のバールでも、柴犬を連れたご夫婦が入ってこられたので、思わずCome si chiama?(お名前は?)と犬の名前を訪ねたところ、Joyでした。


納得するまで尋ねる

イタリアでよく使われる温水循環式ヒーター、とても快適ですが、夜から明け方までは自動的にオフになり、我が家の場合、22時から6時は結構寒く、寒さをしのぐために、ポータブル電気ヒーターやエアコンをつけることになります。
ただし、よく停電するので、ある時大家さんとその息子さんにメールで相談しました。この時は、すみません、英語で書きました。臨機応変に!生活では重要な考えです😂
「州の法律で、最大使用時間が決まっており、寒い時はエアコンを使って欲しい」とのことでした。
はい、そうですか、とは納得できず、エアコン使用中に度々ブレーカーが落ちるので難しいと答えたところ、
「契約アンペアを上げればよい」と。
これも納得できず、大して電気を使ってもいないのにブレーカーが落ちるため契約アンペアは関係ないのでは、と返信しました。

このようなやり取りの後、ある日、突然、解決!
何故か最大使用時間以上にヒーターが使えるようになり、しかもクリスマスディナーに誘われ、奥様も一緒に楽しい時間を過ごしました。
奥様は英語を話せませんので、私の知っている全てのイタリア語を駆使しての会話、大家さんはビックリしてました。
迎えに来てくれて、送ってくれて、お別れの際は、ハグ&チークキスです。

ピンチの後に、友達になりました😀

クリスマスシーズンの中心地

参考4
ハグ&チークキス、おそらく、お互いの右側に(´з`)、それから左側に(´з`)のようです。私は左利きのため、反射的に左側が出てしまい、ゴッツンコってことも(笑)。


言葉が出てこない時は、とりあえず日本語OK、無言よりずっと良いです。
私の場合、職業上、もともと身振り手振りが多めで、それはコミュニケーション上、大いに役立ちました。


イタリア人の文字の答え:数字の4 そして GRAZIE(ありがとう)


最後までお読み下さり、ありがとうございました。
Grazie mille (^_-)-☆

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