1家庭に1絵葉書を。コロナで失われた繋がりを取り戻せ!カナダの12億円の取り組みとは?
こんにちは、ゆうです。
雪が溶け春が近づくこの頃、今日は私がいるカナダについての心温まるネタがトピックです。
Canada Post (カナダ郵便公社)は3月に入ってからカナダの各世帯に絵葉書を1枚ずつ届けるという一見すると不思議なことをするのですが、その目的が「コロナで失われた絆の回復」だなんて何か心温まりませんか?
もちろん無料で絵葉書を配るだけではなく、その絵葉書を誰かに送るときの郵送料も無料です。
カナダには1300万世帯があると言われているので、配られる絵葉書は1350万枚。1枚あたりの送料が1.07ドルなので少なくとも約1444万ドル、日本円にして、12億円がこの取り組みに使われることになります。
情報ソースはこちら。
なぜこの時期なのか?
その理由を勝手に想像してみると、
雪が溶けて春の兆しが見え始めている今の時節に掛けて、コロナで冷え込んだ人同士の繋がりを温めバラバラになった社会に春をもたらしたいという願掛けなのでしょうか。
12億円の予算をどこから支出しているかを少し調べてみると、どうやら税金ではなく、Canada Post自前の予算らしいです。
The operations of the Canada Post Group of Companies are funded by the revenue generated by the sale of its products and services, not taxpayer dollars.
(意訳:カナダポストの資金源は税金ではなく売上からです。)
情報ソースはこちら。
ということは、
絶対に利益が出ないポストカードばら撒きに使われる12億円もの大金は完全に自社自前のものということになります。
え、これ凄くない!?
自社の懐を暖めることよりも、
社会全体を暖めることを考えたということですよね。
お金は稼ぐより使うほうが難しいと言われていますが、
その理由の1つは人の心を温めるような支出をするのは難しいことにあります。
カナダは真下のアメリカと比べて、この点非常に上手だなぁと事あるたびに感心しています。つい先日もいじめ撲滅の意味を込めて、ピンクシャツデー(Pink shirt day)と言う、皆でピンク色のシャツを着たり、至るところにピンク色のシャツを飾ったりする日がありました。ピンク色のシャツを製造したり、寄付したり、自前で購入したりするのはもちろんお金のかかることですが、カナダの人は心を温めるための支出をあまり拒まない傾向がある気がします。
気になる、絵葉書のデザインですが最初に挙げた情報ソースの記事によるとこんな絵柄だそうです。
全6種類あるそうですが、概ね1色ベタ塗りに白色のアイコンです。カナダを思わせる箇所は英語とフランス語両方の公用語が入っている点です。
Canada Postが公式Twitterで動画を出しているので、こちらもご覧あれ!
最後に、
Canada Postは配達が遅いことで悪名高く、1300万枚の絵葉書をばら撒いたらますます正規の配達が遅くなるのは明らかです。
そういった意味で、この取り組みを批判する人は一定数いるはずですが、どんな良いことを世の中に対してしても批判を免れないのは1つの事実です。コロナ禍真っ盛りの昨年3月から9月までカナダ政府は返済不要の毎月$2000の補助金を国民のためを思い打ち出しましたが、驚くことにそれにたいして批判する人も少なからずいました。「$2000分のボランティア活動した人だけに配るべきで、全員に配るなんて政府は無能だ」という主張をする人が身近にいましたが、良い点の中に少しでも悪い点が混じっているとつついたり、1つでも悪い点が無いかあら捜しをしてしまうのが人間の性というものです。
今回のCanada Postの盛大なポストカードばら撒き企画、コロナで不満や鬱憤が溜まっているのは理解できますが、批判するのではなく、素直なありがとうの気持ちで受け止める人が1人でも増えるを願わんばかりです。
おわりに
2月26日記事執筆現在ではまだ絵葉書の配布は始まっていませんが、手元に届いたら、写真を撮って所感などを記事に追記します。お楽しみに!
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