日常英会話はモグラ叩きみたいに、決め打ちで攻略できるのか?
「型」を覚えてから、
「自由型」へとステージアップ。
技能習得の金型です。
こんにちは、語学の裏設定のゆうです。今日は、英語学習者を悩ませる日常会話の攻略法について書きます。
あいさつ、買い物、自己紹介。
実に、日常会話のトピックは定まっています。
例えれば、モグラ叩きのように、
構えて出たとこ打てば勝利は確実なゲーム。
にもかかわらず、
「英語で日常会話ができない...」
というお悩みを抱える人が多いのはなぜなのでしょうか?
私見になりますが、
「モグラ叩き型」のように、決め打ちが効くタイプ
「ハエ叩き型」のように、決め打ちが効かないタイプ
の2種類があるからでは?
と思うのです。
1.モグラ叩き型とは?その攻略の仕方は?
モグラ叩きを初めて聞くという人が居るかも知れませんから、軽く紹介しておきます。
モグラ叩きとは、遊技台に開いたいくつかの穴から出入りするモグラなどの人形を、ハンマーで叩いて得点を競うゲームです。
モグラが出てくる穴は決まっているので、
モグラ叩きは決め打ちが効きます。よく子供の頃遊びましたっけ。
そんなことから、定型文や高確率で出る単語さえ覚えておけば会話が成立するパターンを「モグラ叩き型」と呼びたいと思います。
モグラ叩き型の例として、
「買い物」「あいさつ」「自己紹介」「道を尋ねる」「注文する」などが挙げられます。
最後の「注文」に関して言えば、
・Could I have...?
(~をいただけますか?)
・Can you make it less spicy ?
(あまり辛くしてほしくないのですが)
という決まりきったパターンを覚えておけば成り立ってしまいます。
変化球を打たれることは少ないので、覚えておけば成功率も高いです。
学習している言語が英語であれ、何であれ、
初学者は「モグラ叩き型」の会話ができるようになりましょう。
なぜかと言うと、定型文であっても外国語でコミュニケーションが取れることは、伝わる実感と歓びを感じやすいため、大きな自信になりますし、勉強が楽しくなるので前のめりになってくるでしょう。
語学の学習で大切なのはモチベーションです。
モチベーションに火を点けてくれるのが、
「モグラ叩き型」会話での成功体験の積み重ねだと考えるのです。
ということで、
生活をしていく中で絶対にするであろう会話トピック群の単語やフレーズは先に掌握しておきましょう。
次に紹介するランダム要素が大きい「ハエたたき型」の会話の攻略は、その後でいいじゃないですか。
2.「ハエ叩き型」とは?その攻略の仕方は?
決め打ちが効くモグラ叩きに対して、ハエ叩きは決め打ちが効きません。
(そのせいか、時々ハエに遊ばれている感覚にもなりますよね。)
トピック例としては、
「ビジネス」「読書感想」「映画感想」「恋話」「時事問題」
自由度が高い話題です。
もちろん定型文もありますが、自力で会話を続ける体力がなければ
ネタが尽きたらそこで会話終了の可能性大です。
おそらく多くの方がつまずいているのはこの段階だと思います。もし注文の仕方や道の訪ね方で苦戦している方がいましたら、先に取り組む課題は「モグラ叩き型」です。優先順位の高い方から、順に潰していきましょう。
自由度の高い会話にどう対応するか?
確実に言えるのは、ちょっと勉強しただけでは立ち回れないので時間を掛けて取り組む必要があります。
この「時間を掛けて取り組む」意識が大事だと私は思うのです。
つまり、即効性を求めないことです。
それでは解決にならない!
何のためにここまで記事を読んだかわからない!
と言いたい気持ちは分かりますが、ここはグッと抑えてもう少し読み進めていただけると納得の境地に至れます。
英語を教え始め早10年。
英語に伸び悩む方の共通点に1つ気づきました。
英語力を伸ばすことに必死で、
英語と共に自分を伸ばしていく気持ちが欠けていると思うのです。
ゆえに、伸び悩みを感じるのではないでしょうか?
英語力の成長と、その人の成長は、二人三脚であると私は考えます。
先ほどのトピック例をもう一度御覧ください。
「ビジネス」「読書感想」「映画感想」「恋話」「時事問題」
どれも、
「深い話」をすることが前提になるものばかりではありませんか?
たとえ英語力だけが高くて、その人自身が浅い人間で内容が乏しい会話になるなら話は続かないと思うのです。
私には分かります。
他でもなく、わたし自身がそのような人だったからです。
話のネタとなる知識を深めずに、単語や文法だけ詰め込んでいた時期が長かった人だったからです。
だからこそ、日常会話が続くか続かないかは、単語力や文法力で決まるものではなく、「背景知識の濃度」によって決するのだと信じるに至りました。
背景知識の大切さは以前記事にしましたので、こちらを御覧ください。
恥ずかしい話もしましたがこのような背景から、
英語の上達は背景知識の上達との共同プロジェクト
であると思うのです。
英語の上達と、その人の成長は二人三脚であると書いた理由はそこにあります。時間を掛けて取り組む意識が大切だと書いたのも同じ理由です。背景知識は人間力を規定しますから、一夜での大変化はありえないはずです。
もしあるなら、うぬぼれくらいだと思います。
「ハエ叩き型」の会話には、「モグロ叩き型」のアプローチは通用しません。通用しても、出だしの文章が言えるようになれるだけで、その後続かなければ意味がないことでしょう。
恋話を例に取ります。
「生き別れ」は英語で「 never saw each other again.」。
という表現だけ知っていても、自分の中に死生観が確立されておらず、自分の意見を言えないようでしたら、会話は続かないでしょう。
表面的に単語を並べただけでは会話は命を失います。
英語も自分自身も、日々磨きながら高めていくのが王道であると私は思います。
まとめ
新しい外国語を学び始めたら、まず「モグラ叩き型」の会話ができるようになる勉強をしましょう。生活に必要な単語や言い回しを覚えます。
「ハエ叩き型」のような自由度の高い会話を制したい場合、焦りは禁物です。外国語と自分が二人三脚で成長できるように、日々研鑽します。
表面的な英語力だけではなく、人間的な成長と共に歩む関連記事として2つほど挙げておきたいと思いますので、自己研鑽に意欲的な方は是非ご一読してみてください。
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