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覚えておきたい、健康食品の剤型一覧(粉末系、液体系、油系)
健康食品・サプリメントで利用される一般的な剤型を整理しました。
分け方としては、
粉末系(錠剤、顆粒など)
液体系(ドリンク、ゼリーなど)
油系(ソフトカプセルなど)
ネットで検索するとOEMメーカーが自社で出来る剤型のみを記載しており、ポジショントークが多いため、なるべく客観的に一覧化しました。
なお一般的な分類なので、例外はある点を了承ください。
粉末系健康食品の剤型一覧
粉末状態で安定な原材料の加工に向いている剤型一覧です。
粉末系原料は、ビタミン、ミネラル、アミノ酸などのドライな原料を指します。
錠剤
健康食品で最も一般的な剤型が錠剤です。
最も安価に加工できることが多く、粉末の加工にはもっぱら採用される傾向があります。
健康食品OEMメーカーであるアムスライフサイエンスのHPには色んな形の錠剤が紹介されています。
小さい錠剤は飲みやすく、大きい錠剤は噛んで食べるチュアブル錠に向いています。
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上記のような錠剤をコーティングすることで、見た目の美しさを向上させたり、耐酸性などの機能性を付与することができます。
例えば、セラックコーティングは透明のコーティングで、錠剤同士が擦れて粉出るのを防ぐ効果があります。
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錠剤の詳細については、こちらの記事も参考にどうぞ。
ハードカプセル
錠剤のような圧縮成形が難しい場合や、乳酸菌のような熱に弱い成分を含んでいる時に使われる事が多いです。
ハードカプセルは錠剤と比較すると、やや飲みにくさを感じる方もいるため、錠剤への加工が難しい場合にハードカプセルを選ぶというパターンが多いです。
大きさはいろいろあったり、見た目を変えたり出来ます。
![](https://assets.st-note.com/img/1707615014815-QavIcmbsy6.jpg)
粉末以外も充填できるハードカプセルも登場しています。
特殊な設備を使えば、液体を充填したり、見た目を鮮やかに加工してりできます。
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見た目をうまく活かした美容サプリも出てきています。
キューオーエル・ラボラトリーズ株式会社は"飲む下地"をコンセプトにしたインナーケアサプリブランド「feat.(フィート)」。
粉末・顆粒
錠剤にすると粒数が多くなる場合、粉末・顆粒がもっぱら採用されます。
特に、水に溶かして飲む製品が粉末・顆粒が多いです。
粉末とは原料をそのまま混ぜたものを指しています。
顆粒は、造粒を行い原料を大きい粉末に加工したものを指しています。
まずは粉末の事例から紹介します。
大麦若葉100%の青汁は、原料である大麦若葉をそのまま粉末にしたもの。大麦若葉を微粉末加工することで溶けやすくしています。
次に、粉末の事例から紹介します
造粒とは、粉末へ水などのバインダーを吹き付けて原料よりも大きい顆粒にすることです。
例えば、DNSのプロテインでは造粒を行い、溶けやすいプロテインを作っています。造粒をおこなうと、溶けやすいプロテインを作ることができます。
造粒方法はいくつかありますが「スープ、粉末清涼飲料水、サプリメント」で頻繁に用いられている方法が、流動層造粒です。
機械の下部から熱風により粉を巻き上げ、上部からバインダーを散布し、凝集・乾燥を繰り返すことで粒を造ります。
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顆粒(細粒)
顆粒の中でも粒が大きい細粒は、そのまま飲む製品に向いています。
例えば、ビタミンCサプリは摂取量が1000mgと多く錠剤だとたくさん飲まないといけないため、顆粒も人気です。
粒が大きい細粒は、押出成形によって作っています。
粉体を加湿し、この湿潤粉体をスクリュー、ピストン、ロール等の作用で圧力を加えて、有穴板等から押し出して粒状化にします。
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液体系健康食品の剤型一覧
液体状態で安定な原材料の加工に向いている剤型一覧です。
水なしで手軽に摂取可能で持ち運びに優れますが、荷姿が大きく送料が高いため通販ではあまり利用されません。
ゼリー
ゼリーは液体をゲル化剤で固めたもので、液体原料を加工した製剤です。
ゼリーと一言で言っても、製法で色んな種類があります。
スティックゼリー、ポーションゼリー、カップゼリー、Tパウチ、スパウトパウチが定番です。
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形状により使用する設備が変わるため、配合設計も大きく変わります。
サプリメントで最も使用されるのはスティックゼリーで、メール便に入ります。
日本よりも、韓国サプリの方が、スティックゼリーが多用されてる傾向があります。2025年は「飲む韓国コスメ」がトレンドとも言われており、見かける機会も増えそう。
ドリンク
製法で加工方法が全く異なり、たくさんの種類があります。
ポーション、ブリックパック、PET、大瓶、茶瓶、アルミ缶、スクリュー缶、ミニボトル、ブローなどなど、ドリンクは充填する形状で製法が大きく異なるので制約も大きくなりますね。
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ブローパックは樹脂(ポリエチレン)容器に1回飲み切りの健康食品・清涼飲料水を充填したもので高価格帯の美容ドリンクで見かける機会が多いです。
10~20mlとすごく量が小さいので、成分は全然入らないですね。
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油系原料を加工する、健康食品の剤型一覧
ソフトカプセル
油系の原料を配合するときは、ソフトカプセルがもっぱら採用されます。
ゼラチンなどの被包剤で包みながら充填し成型、乾燥させた製剤です。
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また、ソフトカプセルの一種で、継ぎ目がなく真球カプセルであるシームレスカプセルもあります。
シームレスカプセルは0.5mm~8mmの範囲で自由に粒子サイズを調整可能になってます。
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ソフトカプセルは粉末原料をある程度配合できますが、シームレスカプセルは水と油の界面張力により球形化をするため製造がシビアなので添加できる原料に制限があるそう。
よくある質問
Q.サプリメントで使えない剤型はあるの?
A.薬っぽい見た目は認められていません。
具体的には東京都保健所のHPにて、医薬品的な形状と判断される場合は以下を事例として挙げています。
「医薬品」と判断される形状
アンプル
舌下錠
スプレー管に充填した液体を口腔内に噴霧し、粘膜からの吸収を目的とするもの等
「食品」と書かれていれば「医薬品」と判断されない形状
ソフトカプセル
ハードカプセル
錠剤
丸剤
粉末(分包されたものを含む)
顆粒(分包されたものを含む)
液状等
制限は色々ありますが、スプレータイプのミストサプリメント「IN MIST」のようなチャレンジングな製品も出てきています。
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