【チェーホフの銃】同性愛者を出すのに「目的」が必要なら、眼鏡キャラを出すのにも「目的」が必要なのか
「物語に目的も無く同性愛者を出すのはおかしい」という主張があります。
アニメや映画にLGBTが出ないという問題、チェーホフの銃で説明できると思うんだよな。
— 人間ジュネリック (@DividedSelf_94) August 10, 2019
「誰も発砲することを考えもしないのであれば、弾を装填したライフルを舞台上に置いてはいけない。」
目的もなく存在するLGBT要素というのは、映画にとって発砲されないライフルと同じなんじゃないかと。
チェーホフの銃は、伏線の手法のひとつと解釈されるが、この概念は「ストーリーには無用の要素を盛り込んではいけない」という意味であるとも解釈できる。
なるほど、ところで『Dr.スランプ』アラレちゃんのメガネ要素って必要でしょうか?
必要ないですよね。だってアラレちゃんの視力が悪くないとストーリーが成立しない訳では無いし、そもそもロボットなんだから視力なんてどうとでもなります。作者の鳥山明自身メガネは消したかったと言っています。
しかしアラレちゃんにメガネをかけさせた事は大絶賛されています。
鳥山明先生の偉大なる作品群は皆が語るところだろうけれども、眼鏡者として見れば「アラレちゃん」という燦然と輝くキャラでもって世の眼鏡をかけた少年少女に勇気と自信を与え続けて下さった偉人でもある訳で。(ご本人のコラムでそんな話があったはず
— 磨伸映一郎 (@eiitirou) March 8, 2024
世界に与えた影響のでかさと範囲が本当に凄い。
鳥山明の社会的な功績に「アラレちゃんによってメガネのイメージを向上させた」というのあるんだよね(ただし鳥山明はメガネを描くのが面倒だったので連載途中から外すつもりだった)。 pic.twitter.com/4wEmGEFbgP
— 破壊屋ギッチョ (@hakaiya) March 8, 2024
アラレちゃんのおかげでメガネをかけやすくなったという話、たくさんみかける
— 兎月オリちゃん🐰ྀི (@oriii_chance) March 9, 2024
鳥山明先生にも当時から届いてるけど、メカのこだわりにしても面倒くさいことも好きな人だと思うなぁ pic.twitter.com/FlnzmoHwPZ
@suzuki_yumi_
— アクビ&孔明✨人命救助 小さな絶望割り箸の失敗 (@2RLiaRA5OMR4UVR) March 8, 2024
愛知豊山町
鳥山明68歳逝去
『Dr.スランプアラレちゃん・ドラゴンボール』https://t.co/Obh20igqba
メガネっ子現象がおきました
ドラゴンボールは中国やアメリカでも有名です
アラレちゃんのメガネのおかげで、メガネをかけてたことがコンプレックスだった子供や人たちが逆にメガネがオシャレになったというすごい功績があったんですよね👓
— 知床上手🦈 (@Shiretoco_Jaws) March 9, 2024
鳥山明先生もメガネしていましたね。
#サタデービューン pic.twitter.com/rWPWDo2pDp
Toriyama só no suco! pic.twitter.com/KnpR0rJLtW
— Kami Sama Explorer 👹👒 (@kamisamaexp) March 12, 2024
わたしは生まれつき目が悪く、小学低学年で眼鏡をかけることになったんだけど、こども眼鏡はまだあんまりおしゃれじゃない、そっけない黒縁のものしかない時代で、すごく抵抗がありました。でもアラレちゃんがいてくれたおかげで、眼鏡かけて学校行けました。鳥山明先生、本当にありがとうございました pic.twitter.com/KkJxAfVbUF
— 太陽とケイコムーン (@amazakeiko) March 8, 2024
当時メガネをかけた人は肩身が狭い思いをしていました。現在の同性愛者と同じですね。現在では「同性愛差別は良くない」と語られるようになりましたが、「自分は同性愛者である」と公言したら多くの場合肩身が狭い思いをするでしょう。当時のメガネっ子が「巨泉」とあだ名を付けられるなどしたようにイジメを受ける可能性も高いでしょう。
鳥山明先生の功績だけど、Dr.スランプまではメガネをかけている女の子はコンプレックスあって、「巨泉」とかあだ名つけられたりしてたのが、アラレちゃんの登場でメガネがファッションの一部となったの。革命だったんだよな。
— 咲来さん@ (@sakkurusan) March 8, 2024
鳥山明は「眼鏡に対する偏見をなくそう」と思っていた訳ではありません。しかし「目的」も無く眼鏡をかけたキャラを出した事で眼鏡に対する偏見を払拭しファッションの一つにまでしました。
でも、冒頭のチェーホフの銃の考えから行けば、目的もなくアラレちゃんに眼鏡をかけさせるのは読者に無用な混乱と推察を与える要素であり批判点となってもおかしくありません。何せ「かわいい」はずのヒロインにブサイクの象徴とも言うべきアイテムを身に付けさせてるのですから。
数年前にラジー賞を受賞した「ジャックとジル」という映画があるんだけれど、その批判点の一つに「白人夫婦の息子が何の説明もなく中東系」というのがあったんだよね。ポリコレ的に正しい家族像ではあるんだけれど、映画としては観客に無用な混乱と推察を与えてるだけで失敗なんだよね。 pic.twitter.com/HAgaquyeUB
— 人間ジュネリック (@DividedSelf_94) August 10, 2019
現在でもヒロインを黒人にすると批判されたりしますが、当時メガネをかけさせるのは似たような行為だったでしょう。
それなのに、同性愛者を出すのには「物語上の必要性」を要求し、メガネっ子を出すのには「物語上の必要性」を要求しない人々は何故なのでしょう?
この世界だれのもの
— schwinn@はなものがたり3巻発売中🌸 (@schwinn_draw) August 12, 2019
チェーホフの銃がちょっとしんどかった pic.twitter.com/LJQmfSyDOX
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