リサイクル粘土による再生食器の現実
🍵今回は前書きなしです。
以前、タイの伝統窯業の保全活動をしていらっしゃるフォロワーさんから、
眞葛焼の復興アイデアをいただきました。
これが、私の記事にしては結構な反響だったのと、
この記事です↓
私自身しっかりと見届ける目的で、あれから各施設に問い合わせを試みていたのですが、
9月30日に回答が来たので、そのご報告をしたいと思います。
先ず、神奈川県立産業技術総合研究所に問い合わせたところ、
機械・材料技術部の方が答えて下さいました!!嬉しい🥰🥰
神奈川県立産業技術総合研究所
御所では陶芸に関する技術支援は行っていないそうです。
しかし、陶芸に強い公設試のサイトをご紹介くださいました。
神奈川県が陶芸に一切力を割いていないのは残念でしたが、ある程度予測はしていました。
しかし、質問に真摯にお答えくださり、新たな知見を得るための道も示してくださった機械・材料技術部の方には、心から感謝申し上げます。
ご紹介いただいた、その、陶芸に強い公設試の中に、
岐阜県セラミックス研究所
があったのですよ!!
わあ先日NDL(国立国会図書館)で研究報告を調べた所!!
これはなにかのご縁!!
そもそもリサイクル粘土の先進地域ここだって安諸さん仰っていた!!
とのことで、こちらにも問い合わせました。
そして、その返答が、9月30日に来た!というわけです。
岐阜県セラミックス研究所
なんと、理学博士の専門研究員の方がお答えくださいました!!
お忙しい中、長文の問い合わせ文をお読みくださり、更に一つひとつ丁寧に答えて下さいました。本当に本当にありがとうございました。この記事を関係者の方がお読みになるかは分かりませんが、感激とまらず、感謝を書き連ねずにはいられません。
御所のご回答は、収益などの事業に関することについては分からないので回答できないとのこと、技術的な範囲での回答をしてくださいました。
……とのことでした。
岐阜県セラミックス研究所の回答から得たもの
これらの回答から分るのは、
岐阜県が主導しているリサイクル食器の技術協力をしているが、事業内容について意見を述べたり施設の見解などを発言したりしているわけではなさそう。
脱炭素の観念のみで言うと、「一部」のリサイクル食器以外ECOではない。廃棄された食器を使うことを気持ち悪いと考える人もいる。ECOでないなら、資源が循環することに意義を感じる人は更に減る可能性がある。
可塑性と審美性の低下について、安諸さんと若干見解が違う気がする(私見)。少なくとも、安諸さんの工房で見せてもらった低火度のリサイクル食器は薄く軽く美しかった。
➡実際安諸さんの工房で体験する必要がある。その時に、現在の技術でセルベン最高含有量の最低火度の物を作りたいとお願いしたい。実際に可塑性と審美性、食器としての安全性も確認したい。
リサイクル食器に関する研究は現在行っていない。つまり、岐阜県でも、リサイクル粘土の需要は低いのか、或いは、リサイクル食器は用途が限られるからかもしれない。
不要となった食器の回収・運搬・粉砕、全て許可が必要。神奈川県の廃棄食器からセルベンを作り横浜の陶工に安定供給する流れを作るには、横浜の資源回収の改革が必要ということだ。それほど横浜市民がやきものに意識を持つのは、不可能だろう。だって、眞葛焼を忘れてしまうくらいなんだもの……
所感
岐阜県セラミックス研究所からの回答で、色々な知見を得ることができました💡💡
何故無理なのかが、よりクリアになった気がします。
私は、Hamsaさんから多くの言葉と情報をいただきました。
袖振り合うも他生の縁。安諸さんという、貴重な研究をされている方ともお会い出来ましたし、やきものの未来について、深く考える機会をいただきました。
本当に、ありがとうございます。