満足は幸福、比較は不幸をもたらす
ヨガの先生がクラスでよく、「他の人と比較しないで、自分と向き合ってポーズをとりましょう。」と言っていますが、その理由、わかりますか。これから紹介するお話は、他の人と比較することは大きな霊的な弊害になるという教訓を、わかりやすく教えてくれます。
『森に住むカラスは、人生に満足していました。 しかしある日、彼は白鳥を見て魅了されました。「この白鳥はとても白く、自分はとても黒い。この白鳥は、世界で一番幸せな鳥に違いない。」とカラス思いました。 彼は白鳥のところに行き、自分の思いを伝えました。
ところが白鳥はこう言いました。「実は、2色の色を持つオウムを見るまでは、自分が一番幸せな鳥だと思っていました。今では、オウムがこの世で一番幸せな鳥だと思っています。」
次にカラスはオウムに近づきました。彼女もまた不満を持っているようでした。「孔雀を見るまでは、私はとても幸せな生活を送っていました。私には2色しかありませんが、孔雀には複数の色があります。」
カラスは動物園の孔雀を見に行くと、何百人もの人が集まっていました。人々が去った後、カラスは孔雀に近づきました。 「孔雀さん、あなたはとても美しい。毎日、何千人もの人があなたを見に来ています。でも、人々は私を見ると、すぐに私は追い払われてしまいます。あなたは地球上で一番幸せな鳥だと思います。」
しかし、孔雀はこう答えました。
「私はいつも、自分が地球上で一番美しくて幸せな鳥だと思っていました。でも私はその美しさゆえに、この動物園に閉じ込められてしまったのです。この動物園をよく調べてみると、カラスだけが檻に入れられていないことに気がつきました。だからここ数日は、もし自分がカラスだったら、喜んでどこにでも行けるのではないかと考えていました。 」
カラスは、自分よりも幸せそうに見える他の鳥と自分を比べようとしていた自分がいかに愚かだったかを瞬時に悟りました。カラスは孔雀に別れを告げ、幸せそうに地平線の彼方へと飛び去っていきました。
これは、私たちが人生で直面する問題と同じです。隣の人のご飯は美味しく見えるのです。私たちは、自分よりも幸せだと思われる他人と、自分を不必要に比較してしまいます。その結果、私たちは、本来の役割を見失い、落ち込んだり悲しくなります。人にはそれぞれ、与えられた役割と義務があるのです。それらは、神様から与えられた贈り物なのです。ですので、常に満足し幸せであることが大切なのです。』
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『満足がいかに幸せで、比較することがいかに惨めで不幸か』、サティヤ・サイババと彼の熱烈な帰依者であるジャック・ヒスロップ博士との深淵な英知の会話を紹介します。
ある時、ジャック・ヒスロップ博士はバガヴァン・シュリ・サティヤ・サイババと車で旅をしていて、アナンタプールに向かう途中でした。道中、盲目の女性が物乞いをしているのを見かけました。 バガヴァンは車から降りて彼女にお金を渡しました。バガヴァンが話さなくても、彼女はバガヴァンを認識しました。実は、バガヴァンがアナンタプールに来たのは2年ぶりだったのです。彼女は「サイラム、スワミ。」と言って、バガヴァンに感謝の意を表しました。 その後、バガヴァンとヒスロップ博士の間では、このような会話が交わされました。
ヒスロップ博士 : この女性は幸せそうですね。
バガヴァン: 彼女は生まれつき目が見えないのですが、いつも幸せそうです。彼女には心配事がありません。
ヒスロップ博士 : どうしてそうなるのでしょう?彼女の人生を見てください。惨めな人生に違いありません。
バガヴァン : なぜ?彼女は何の欲望もなく、満足しています。彼女は、目のある人の人生を知りません。他の人が自分とは違うとは思いません。家族は彼女の状態を心配していますが、彼女は何の心配もしていません。
ヒスロップ博士 : 物乞とは違う生活をしたいと思わないはずがありません。
バガヴァン : 欲望は、比較しようとする心の傾向から生じます。心に比較の機会を与えるのは、主に目、つまり視覚です。彼女は目が見えません。彼女の心は比較することに忙しくないので、欲望は生じません。
スワミはこのシンプルな出来事を見事に利用して、深遠な教訓を教えてくれました。他の人が持っているものを羨むのは、確かに私たちの視覚のせいです。そうではなくて、いろいろな人を見て、自分がやっているのと同じように、主が演出するこの宇宙の神のドラマの中で彼らが演じている役割に感謝すれば満足し、不満を抱く余地はないでしょう。
人は満足感があって初めて喜びや幸せを感じることができます。欲望が高まると、不満が高まり、心配事が増えていきます。自分の状態に満足することを学ばなければなりません。満足度の高い人は最も豊かな人です。- サティヤ・サイババ -
参考 :
https://media.radiosai.org/journals/vol_15/01SEP17/Be-Happy-Always.htm
愛と優しさをいっぱいありがとうございます!