自分が世界が変わるヨガ体験②

ヨガを教えていく上で意識していること。「自分と人間を好きになる。自分と神を信じる」

急ぐと、ミスや失敗をして、結局は振り出しに戻ります。そうすると、今度は不安や心配に襲われます。不安や心配はただの妄想で、何も生みません。だから、日常生活や仕事、そしてヨガにおいても、急いではいけないのです。

「見た目で判断してはいけない」は間違ってはいないですが、多くの人は見た目で判断する現実を、受け入れることも必要です。メラビアンの法則によると、人が信用するメッセージは、視覚情報が55％・聴覚情報が38％・言語情報が7％だそうです。ヨガの先生も含め教える立場にある人は特に、服装や話し方も注意しなくはいけないですね。

紅葉の目付け。1つの木を見るのではなく、全体を見ること。ヨガを教えている時も、生徒さんの1つの動作だけを見るのではなく、完成までの過程の全体像を常に想い描くことが大切です。

外見や行為から、その人の嗜好や性格が見えてくることがあります。さらに、ヨガの道を歩みだすと、行為の奥に隠されている、高尚な想いや動機を見つけ出すことができます。

ヴェーダーンタ哲学は、本を読んだり、誰かに教わって得られる知識ではありまんせん。内なる神との対話、壮絶な霊的体験、そして神の恩寵によって初めて得られます。そして、ありがたいことに、身分や国籍や男女や宗派など関係なく、すべての人々が得ることができる知識です。

アルジュナが、クリシュナ神からヨガの聖典でありヴェーダーンタの聖典である『バガヴァッド・ギーター』を聴くまで、74歳まで待たなければなりませんでした。そうすると、シヴァナンダヨガTTC(講師養成コース)や何かの機会で『バガヴァッド・ギーター』を早めに学べたことが、どれだけ凄くて価値があることか噛み締めなければなりません。

目の前で痛がって苦しんでいる人がいるのに、身代わりになれない悲しい現実。そんな時、解決方法が祈りしかないことを知ります。緊急な心からの祈りは光のように、まっすぐ神様の元に届きます。これは真実です。

盲目の西洋人の女性が、インドのアーシュラムに滞在中、TVインタビュー取材で「欲しいものは？」ときかれ、「純粋なハートだけ欲しいです。」と答えてました。私もどれだけ時間がかかっても欲しい、いつも綺麗な純粋なハート。

本当に誰かを助けたいとか力になりたいとか心から思って行動に移した時、たとえ体の状態が悪くても、肉体を超越する大きな力が働いて、仕事を完遂させます。

ヨガはいつやるのがいいですか？との質問。気持ちよくできるのであればいつでも大丈夫です。さらに、朝の4時から8時までの時間は浄性の時間帯で、世間も人の心も騒がしくないので、この時間にヨガをやると、気持ちよくでき、1日のリズムをつかめます。ちなみに、夕方の4時から夜8時も時間帯も浄性です。

誰かの違和感を感じた言動に関して、多くの人は正誤や善悪や快不快や利害や真実虚偽などあらゆるふるいにかけて判断します。だけど、ヨガを実践していると、その言動の奥に隠された、純粋な気高い動機や背景が見えてくることがあります。

能力の高さよりも、どれだけすぐに仕事してくれるかが大切です。このスワミの御言葉は、経験値や年齢の積み重ねが、時には邪魔になり、大切な物事のタイミングを逃してしまうことを教えてくれます。

お医者さんは体の状態しかみれませんが、ヨガを実践している人は、自分の心と体と精神と魂の状態を冷静に判断することができます。さらに、ヨガでしかたどり着けない意識を持つことができます。

犠牲は、苦痛と喪失が伴うので避けたいと思われがちです。でも実は、犠牲は、至福と安らぎと不滅が得られます。「マハーバーラタ」に登場するカルナも、「シュリ―マド・バーガヴァタム」に登場するランティデーヴァも、ヨーガの実践によって、それを教えてくれました。

ヨガも含め、物事を行う上で、傾聴・熟考・実践の過程がとても大切です。例えば、TVで「この食べ物はこんなにいい。」、「〇〇病に効く健康法はこれ。」、「ヨガの痩せるポーズはこれ。」など様々な情報を聴いて、鵜呑みにして実践する人は多いです。そうではなく、その効果の理由や自身の体質、環境やタイミングなど、言外に隠された注意点も考えてから、実践しなければなりません。

インド聖典では、『真実が一番の正義』と言われています。だけど、人を傷つける真実は正義ではありません。『決して傷つけない』ことも聖典は戒めているからです。そういう時こそ、真実を主張するのではなく、沈黙が重要なのです。

病気は突然ではなく、未病という軽微の兆候を経て発症します。同様に、問題やトラブルが起きる前は必ず、良心が危険信号を発しています。ヨガを行う人は、良心の声が聴きとれるように、いつも心と意識をクリアにしておく必要があります。

＊きらめく美しいヨガ的生活の体験から得られた言葉をまとめました。