乗り越える愛
人によってはなんてことないような些細なことでも
そのときの私には結構なキツイお試しだった
元カノと偶然会ったなんて聞いて
どんな心中だったかって
穏やかじゃない自分が何より嫌だった
不安が渦巻いて
彼女に取られるんじゃないかとか
彼が彼女に向いたらどうしようだとか
わずかに残っていたそんな執着心とか不安ともいえるなにかがみるみるうちに膨れ上がり
早く会いたいと思うわたしの心は
いつものワクワクからくるそれではなく
早く彼の顔をみて安心したいだった
自分のことを真っ先に考えて保護しようとする自分が幼稚に思えて仕方ない
いつか彼から言われた餓鬼だという言葉も今なら受け入れてしまうだろう
お金のことでよく聞いた気もするけれど
手にしたら今度は失う恐怖にかられるとは
パートナーシップにおいての幸せにもあるんだと悟った瞬間
それほどに自分が彼を愛してやまないんだということをわかりやすく見せつけられているようだった
苦しくて溜まらなくて涙がこぼれ落ちる
もう2度とあってほしくないと思ったどん底の心境は意外とサラッとやってきてしまった
それでも
寂しくて苦しくて涙の渦にのまれそうになったそのとき
前々日に友人とした会話を思い出した
人生のあらゆる事において
「どん底まで行ったらあとはもうお手上げって。
そうなったら強いよね」なんて
今日の今日、今朝出がけに彼にキスして彼が笑ったその顔を見て家を出たそのときはこんなことになるなんて想像もしなかった
お手上げでハッピーになる瞬間が来るならすぐに来れば良い
どん底なんて無い方がいいに決まっている
光と影
太陽と月
いつでも隣り合わせのそれも光がさらなる大きな光に拡大することだって知っている
ならわたしはそっちを選択しよう
自分の未来は自分で
この瞬間から描けるのに
涙で濡らしていてもなにも変わらない
今日このあと
いつもと変わらず彼からの電話を受けて
また屈託なく笑える自分でいること
ただひたすらに信じる
幸せは
神さまは
いつだって最善の道を用意してくれているんだから
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