モーニングを一人で食べる女性は可哀そうなのか。
朝、カフェまたは喫茶店でモーニングを食べている女性をどのように捉えるだろうか。私は、優雅な朝でうらやましいなと感じる。しかし、祖母は言う。あの人たちは可哀そうだねと。
モーニングはランチよりも格安でドリンクとフードを食べることができ、大変お得に感じ、満足度が高いように感じる。
朝、早起きをして、モーニングを食べながら新聞を読んだり、読書をしたりとちょっとおしゃれで知的な生活に憧れを抱く。
しかし、祖母の意見は違うようだ。朝から外食をする人は、家族がおらず孤独であり、それを紛らわすためにしているという。
普通であれば、家で夫と食事をするでしょと。
夫(祖母は旦那という)のために、朝食を作り、会話をしながら食事をするでしょと。
一人でモーニングを食べている人は絶対結婚していないし、会話をする人がいないから、モーニングを食べながら週刊誌でも読んでいるんでしょ。と偏見を言いまくるのである。
祖母は専業主婦であり、ジェンダーという概念が全くない時代に生きてきた人である。
そのため、祖母と会話をすると、「ん?」と思うことが多々ある。
そして、モヤモヤが溜まっていく。
普通ってなんだろう。
家族を持つことが普通なのか。
女性が夫のために、朝食を作ることが普通なのか。
食事は二人でするものなのか。
一人 イコール 孤独なのか。
祖母は、新しいものや可愛いもの好きである。
和食よりも、洋食を好むし(ポトフとか)、
らくらくフォンではなく、スマートフォンを使ってみたり。
ヨーロッパが大好きで、旅行に行った際には、祖母が思う(笑)可愛いと思うものをお土産でくれたりする。
当時では珍しかったと思うが、大学も進学しており、とても賢い人なのである。
そんな祖母でも、家制度やジェンダーについての考えは、古臭い。
その時代に染まった人なのであろう。流行りのものはよく知っていても、固定概念を覆すことは難しい。
きっと、祖母が大学に進学した際にも、「女子なのに」「結婚はしなくて良いのか」と言われ続けてたのであろう。
モーニングを食べている人に、可哀そうという言葉が出てくるのも、祖母の中に憧れがあったからなのではないだろうか。
私は、大学院で、ジェンダーについて学んでいる。
少しずつ、少しずつ、凝り固まった概念をほどくことが出来るように、
染まってしまった概念を薄めることが出来るように、
学び、次世代へ学びを継承していくことが私の使命である。
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