認知症は他人は気が付かないけど家族だから気付くことがあるのです&在宅介護から高齢者施設を考えた切っ掛け(宗教編)
認知症あるあるで『お金が盗まれた!!』という症状がある。
経験している方も多いとでしょう。
母も【盗まれた!!】と周りを巻き込んで大騒ぎをしていました。
銀行からお金が全部引き出された!
こたつの上にお金を置いたら盗られた。
お風呂からでたら財布が盗られていた!!警察!呼んでー!!
みたいなことが毎日。
地方の親戚にまで電話をし、近所にも触れ回った。
「大丈夫?お母さんに聞いたわよ」
私から見たらどうみても認知症なのに「あんなにしっかりしていて認知なわけがないでしょ」と最初は相手にしてもらえず
「あなたがしっかりしないと!!」と言われ
家族が気が付かないと、他人が気づいた時には時すでに遅しって感じだなと思った。
盗まれていないことはわかっていたが、
交番に相談すると自宅にきて母の話しを聞いてくれた。
聞くと良くある話しだそうで「気にしなくていいですよ」と
言ってくれた。
父が散歩して帰って来れなくなった時もだが
警察の対応には本当にお世話になった。
銀行も合併で使っていた店舗が閉鎖されたのが
【通帳が盗まれた!!全部引き出された!】と騒いだ切っ掛けだったようで
通帳は再発行したが、暫くしたら古い通帳がコタツの上にあったり
再発行して送ってもらった通帳は隠したりと。
家中の至るところに隠すので
一軒家の捜索は、一日休みが潰れるほどだった。
考えられないようなところに隠すので探し切れないし、
そもそも最初から無かったお金かもしれない。
【銀行から1000万!引き出された!!】と近所と親戚に話しまくった時には
最初からそんな大金は無いけど
こういう話しを情報に強盗が入るのだろうなと思って怖くなった。
通帳を再発行した時には
近所から『お金が戻って良かったわね』と言われたが
きっとお金が戻ったと言う話しになるのも怖いなと感じた。
ただ、、、、、何となく、、、何となく感じた。
証拠は何も無い。
あの宗教の感じがしたのだ。
母は同居の叔母(父の妹)からの女中のような扱いから精神的に追い込まれ
私が高校一年生の時に、世間で話題のあの宗教に入信した。
※具体的な内容は別の時にお話しします。
父が緊急入院して他界し、その数年前に母は高血圧(240)で緊急入院、父が他界してからは両膝の手術など、体調もだいぶ弱っていた。
叔母も父が入院して一ヶ月後に緊急入院と老々介護の末期の状態で
それまで定期的に通っていた【あの宗教団体の郊外の教会)に通えなくなっていた。
父が亡くなった頃は
何度か「教会には行ってないよね?」と聞いていたが
さすがに数年経ち、私もあまり思い出さなくなっていた。
何となく、、もしかしたらお金を取りにきてるのでは??と感じた。
実家にいる時、相変わらず関係者の思われる女性から電話はきていた。
私が取ることもあり、教会に通ってはいないけど完全に切れてもいないことは知っていた。
毎朝、仏壇に長いことお参りしていたり
あの夫婦の写真も飾ってあったし
聖典と言われる広辞苑よりも分厚い本もあったり
韓国まで行き花嫁みたいな出で立ちで撮った写真やら何やら
いったいどれくらいの金額が流れたのか。。
母は「もう足も痛いし、電車に乗っていけないよ。たまに元気にしてますか?たまに電話をくれるので話すくらい」と言った。
ケアマネに相談をし、ヘルパーや看護師の方が来ている時に
知らない女性が尋ねてきたら注意をお願いしますとお願いした。
介護会議でも申し合わせをしてもらい、デイサービスの送り迎えの時も
注意してもらった。
2019年5月
看護師の方が血圧を計りに来る曜日に
ケアマネも母の様子を見に行きますと連絡があり
母の様子も話したかったので
出社前だが実家に寄ることに。
その朝は母は機嫌が良く、ケアマネと看護師をたわいのない話しをしていた。
数時間前まで何度も【死んでやる!!】と電話してきていたのが嘘見たいに。(通話は全て録音してケアマネや担当医には聞いてもらってました)
一応、ほっとして私も話しの輪に入って暫くして
母が「この間、教会の方がお金を取りにきてね」
え!!??教会!
私たちは顔を見合わせ「やっぱり!!」と思った。
私は女の感も当たるが、家族の感も当たるなと思った。
※その後の対応の話しは、別の回で。
2019年12月
実家の玄関に女性の靴があり
日曜なのでケアマネでは無いし誰だろう??と居間に行くと
知らない女性が座って「いつもお母さんにお話しを聞いてもらってます」と聖書が置いてあり。
また別の宗教団体の女性で
母は私の友達が遊びにきてくれていると言う認識で家にあげたよで
私は『出て行って下さい!!」と思いっきり怒鳴った。
四六時中、誰かが一緒にいるわけではない。
デイサービスの日も週に何日かあるが
ひとりで家にいる時間も長いし
近所の人も様子を見にきてくれるが
もう実家にひとりで置いておける状態ではなかった。
ひとりで寂しいと言われた。
私も仕事があったし、実家に戻っても家にいる時間は今とさほど変わらなかったし
ゴミ屋敷過ぎて、戻れる状態では無かった。
「どこか施設に入りたい。。」母が自分から言った。
2020年2月末
母は施設に入った。