
読み終えた後の『あなたの顔』に答えがある
綺麗な涙を流せる人は
どんな心を持っているのか
綺麗な笑顔で笑える人は
どんな心を持っているのか
他者をうらやみ
嫉妬している自分の顔を
鏡でよく見るといい
己の欲求に駆られ
自分が愛されたいと
満たされたいと
繰り返し繰り返し
同じ道を何度も辿ろうとも
今も尚
自分の心の在り方に
目を背き続ける人
心が醜さで染まってしまえば
どんなに上塗り化粧をして
顔面を作り込んでも
その化けの皮が剥がれるのは
時間の問題だろう
磨くのは顔でもなく身体でもない
潤った心を育てなければ
あなたの本当の綺麗な姿は
陽の目に出ることができない
美しさと醜さは
実に表裏一体だろう
美しいのにも
醜いのにも理由がある
あなたが他者に妬んだ心を抱いていれば
それがそのままあなたの顔になり
それがそのまま人生になる
今生きている感謝を思い出すこと
今ある環境がいかに整った日常かを思い出すこと
温かい環境に身を置ける今
誰かに拘束されたり、家族を奪われず
存在一人一人を存在として
扱われる時代であることを思い出すこと
お腹が空けば食べ物が食べられ
喉が渇けば綺麗な水が飲める幸せを思い出すこと
「あなたの眼って本当に綺麗だね」
きっとそうなんだよ
綺麗な眼の人は、それだけ自分の醜い部分を
誰よりも直視している
だからこそ綺麗になるんだ
そこから逃げることもなく
そして他者転換することもなく
棚に上げることもなく
ただ事実として真っ直ぐ受け止めている
「うん...」 ってね
そこを見るのは誰だって怖いこと
認めたくもないこと
しかしその恐れの力点を越えた人もいる
だから彼らは磨きがかかる
元から「そういう人」なのではなく
逃げなかった眼差しが眼を作っているんだ
そしてその逃げなかった恩恵も
ちゃんとついてくるんだよ
人生で一番のご褒美ね
感謝と喜びに満ちる「眼」になるんだ
愛を知っている「眼」になるんだ
そういう眼が備わると
彗眼(すいがん) へと成熟していき
鋭い洞察力や直感力
物事の本質や真実を見抜く力が
自分の中で育っていくんだ
そうやって少しずつ
自分を内面的に束縛しているもの
何重にも重荷にしているものを突き止め、
剥離していく力が備わっていく
原形へと研磨していき
あらゆる本質が見えてくると
そばにいてくれる存在たち
必然と偶然の交差から生まれた出会い
そのものを
感謝の心が「自然と」湧き上がる
そんな体質へと変化していく
「すでにある」とはそういうことだ
これはかなり研磨された頃に起こること
「ありがとう」
「だいすきだよ」
「ありがとう」
「ゆるすよ」
「ありがとう」
「ゆるしてね」
「ありがとう」
「愛してるよ」
それが人生の中心になって
充足感で満ちる人生を経験するだろう
当然じゃないんだ
当たり前じゃないんだ
忘れるんじゃないよ
思い上がるんじゃないよ
雑に扱うんじゃないよ
人の心は丁寧に触れるんだ
それは自分の心にもなんだ
あなたの心が醜いのは
満ち足りている今をきっと
当然のように扱っているから
自分への触れ方は優しいか?
声かけは優しいか?
人への扱い方は優しいか?
人を当然のように扱う姿は
どんな運命の人と出逢おうが
どんな大切な人に救ってもらおうが
あなたの理想通りに動いてくれる人が現れようが
あなたは、そんな人さえも
時間が経てば当然のように
その人のことを扱うようになる
なぜなら感謝し続ける姿勢が
あなたの中心に育っていなければ
人はすぐに目の前にある現実に
「当たり前だ」と変換していく
そうやって無意識にも
豊かな人生とは逆の方向へ
走り出してしまうんだよ
「水」に対し心から感謝できる人は
「身近な人」にも同じように
感謝を送り続けるし
「家」に対し丁寧に愛を向け続ける人は
「身近な人」にも同じように
愛を送り続ける
水も家も当然ではないことを
いつだって「思い出す力」が鍵を握る
そうやって全てが繋がっていて
その根源の心の在り方は
頭でなんとかしようとできるものではなく
「自然と湧き出てしまうもの」なんだ
だからね
誰一人として
「誤魔化しの効かないもの」を
みんな持って生まれて来ている
あなたの今ある現実は
あなたが歩んできた軌跡が
そのまま現れている
あなたが心を誤魔化している限り
あなたの眼はずっと曇ったままだし
その釣り上がった目を鏡で見てごらんなさい
眼が綺麗な人はね
どんなものも直視してきている
視ているんだよ
何からも逃げずに
そそくさと被害者ごっこは卒業して
全てを自分のものとして受け取り
そして学習し、
最後には感謝にまで浄化させ
さらに愛に発展していくんだ
研磨していく過程で
人間の本質の経路を
体得してるんだ
だから、その人の周りの人は
存在によって
どでかい愛を知らされて
「これが愛か」と学んでいく
だからたくさん愛を受け取って
そして受け取った愛を
次々と繋げていくんだよ
過去にありがたく受けた傷たちを
自分で丁寧に手当すれば
あなたは「何者か」という呪縛を抜け
「あなた」という存在は
「愛そのもの」になっていく
「喜びそのもの」になっていく
いや、なっていくのではない
「本来の姿」を思い出すことになる
心が磨かれていけば
自然と人は眼が生き返り
その眼はいつだってキラキラと光って
血色のいい柔らかな表情に変わっていく
だから生きてる
そうやって
みんな一生懸命生きてるんだよ