ライティング機材で知っておくべき特徴
ある程度使っているとわかってくることが、インターネット上ではなかなかまとまっていないように思う。
各ブランドの特徴や、知っておくべき前提条件を記述できればと思う。
勢いで書いたので時間をかけて徐々に読みやすくします。
前提知識
ガラスグローブ
フラッシュチューブを覆うガラス。
最近のストロボにつきがち。
これがあるとチューブが突然破裂しても怪我しないし、逆にストロボの運搬が雑でもチューブが割れない。
グローブにUVカット加工をすれば紫外線も抑えられる。色温度
低品質なものほど安定しない。色温度が安定しないと画像処理の手間が恐ろしいほど増える。ただブロンプロフォト以外は基本的に多少ブレる。ストロボの出力を下げれば下げるほど青くなる印象。経年劣化によっても変化する。
よって、高出力のストロボを最小出力で使うくらいなら、低出力のストロボを最大出力で使ったほうが色温度が安定したりする。
メーカーやシリーズによっても基準の色温度が異なることが珍しくないので、異なるメーカー、異なるシリーズで照明を混在させると大変なことが起きる。例えばモデルさんの左右の頬の色が若干違うとか。
ちなみに、色温度にはブルーとイエローの横軸だけでなく、マゼンタとグリーンの縦軸が存在する。色温度のKが同じ数字だからといって、マゼンタとグリーンどちらに偏っているかまで同一とは限らないので注意。カラーメーター
光の強さを測るのがフラッシュメーターやライトメーター、つまり露出系であるのなら、カラーメーターは光の色を測るメーター
このメーターを使うことで、各ライトの光の色がズレていないか、どう補正すべきかを確認することができる。蛍光増白剤
より白く見せかけるための塗料。紫外線を青紫の光として反射する。ブラックライトで服が光るアレと同じ。UVライトを当てて使用の識別可能。
アンブレラやソフトボックスのディフューズ素材に使われていることがあるが、基本的には蛍光増白剤が使われていないものを選ぶほうが無難。LEDは基本的に紫外線を含まないが、ストロボは紫外線を多く含むため、蛍光増白剤使用のモディファイヤーを使うと、同じ色温度であったとしてもLEDとストロボで色が変わってしまう。モディファイアー
ソフトボックスやアンブレラなど、光の性質や形を整形するオプションをモディファイアーと呼ぶことが多い。ちなみに光を拡散させるオプションはディフューザーと呼ばれる。
素材によって使用時の光の色が変わるので、蛍光増白剤不使用のブランドで統一し、経年変化に左右されないようなるべく同じタイミングでまとめて買い揃えることが重要。
各ブランドの特徴 ストロボ編
純正クリップオンストロボ
メリット
TTLが正確
連射耐性や耐久性が高い
純正独自機能が多々あるデメリット
GODOXに比べると高い
純正とはいえ所詮クリップオンなので色温度の安定性とかは期待できない。
GODOXゴドックス神牛
メリット
安くてそこそこの性能。その上で高品質なクリップオンからジェネタイプまで幅広い。統一しておけばそこまで間違わないし仕事もできる。なんたって安っぽいアンブレラでも蛍光増白剤が使われていない。
実はAD600PROとかかなり色温度が安定している。
コマンダーが便利で安い。ブロンのコマンダーもこっそりGODOXが作ってる。
全ての機種においてベースの色温度を5600ー5800Kを目標にしてるっぽいので、同じGODOXであれば何で合わせても光の色がそこそこ同一で手間がかからない。なんなら他社のLEDとの親和性も高い。
例えばAD400PROやAD600PROは外付けヘッドにしてブームアームにかかる重量を軽減できるなど、オプションの拡張性がかなり便利
フラッシュチューブだけでなく、ホットシューなどの修理パーツを手に入れやすい
ボーエンスマウントなのでいろんなモディファイヤー使える。
デメリット
機種、状況、出力によって多少色温度ブレる
発売まもない機種は技適関連で疑心暗鬼に陥る(認証サイトで検索をかけよう。購入先のショップにチャットで質問してみよう。)
発光音の大きさ、デザインのダサさ、チャージ速度の遅さ、オーバーヒートによる停止、発光漏れなど、安いなりに理由はある。
修理はあんまり期待できない。
プロペット
正直よくわかんない。
モノブロックとバガボンドのイメージ
コメット
写真館で使われる機材といえばこれ。
モノブロックとジェネのストロボを作っている日本のブランド。
日本のストロボの雲台はマジで使いやすい。
モディファイヤーは独自マウント
サンスター
モノブロックとジェネのストロボを作ってる日本のブランド。
ジェネに定評がある。日大芸術学部もこれ使ってた。
今はあんまり元気ない。
ストロボの雲台がマジで使いやすい。
モディファイヤーは独自マウント。
ニッシン
クリップオンタイプが得意な日本のブランド。
クリップオンタイプなりに頑張ってはいるものの、ゴドックスがあんまりにも便利になってきたので影が薄くなっている。
プロフォトprofoto
スウェーデンかどっかのストロボメーカー。
モノブロックやバッテリータイプのストロボが得意。
モディファイアーは独自マウント
メリット
ストロボのチャージや閃光速度が非常に速いので、外ロケや人物撮影と相性がいい。
色温度が安定している。
モディファイアーの形状がバンドで締め込む特殊な形状なので、モディファイアーに対して光源の位置を手前と奥でズーミングさせることができる。これによって繊細なコントロールが可能になり、手軽にソフトボックスに光の芯のニュアンスを作ったり、フラットにしたりすることができる。
デザインかっこいい
デメリット
ストロボのシリーズ、グレード、世代によってベースの色温度が異なるため、同じプロフォトでも機材を混在させにくい。
ベースの色温度が6000K前後なので、一般的なLED照明と混ぜるのには向かない。
まあまあ高い
修理面で良い噂聞かなくなった
ブロンカラー
スイスかどっかのメーカー。
ストロボの最高峰ブランド。車を買うどころじゃない価格なので、これを個人所有して使いこなしているカメラマンは信用できる。
モディファイアーは独自マウントメリット
絶対的に安定した色温度。どんなに出力を変えても色温度が変わらないので、色温度の安定性でライティングの自由度が阻害されることがない。
高品質なモディファイアー
安心すら感じさせるデザインデメリット
たっかい
小さなモノブロックストロボのような、一人で運用できる出張向きの機材がない。
各ブランドの特徴 LED(あと定常光)編
aputure アプチャー、アプチュール
言わずと知れたLEDライトメーカー
その安定性と管理性は抜群。メリット
LED照明の第一人者であり、プロが使う機材の割にはリーズナブル。
機材の種類も幅広く、ライトストームシリーズとアマランシリーズはあまりにも有名。
超高級LEDメーカープロリクトを買収したデメリット
ソフトボックスに蛍光増白剤が使われているものがあるので、ボーエンスマウントであってもストロボに使うのはおすすめできない。
ライバル製品が増えてきて割高になってきた
グリーンマゼンタ調整機能がない
当たり前の話ではあるが、バイカラータイプとデイライトタイプで同一色温度でも色が合わない。
画面表示の色温度と実測色温度が大きくズレている
ナンライト
韓国のLEDメーカー。
アプチャーより安くてアプチャーに負けない品質が特徴メリット
グリーンマゼンタ調整機能搭載の機種がある。
アプチャーより安い。デメリット
アプチャーに比べると二番手感が否めない
画面表示の色温度と実測色温度が大きくズレている
デドライト
なんかテレビ番組制作の分野で妙に人気があるっぽいブランド
ロケに便利で防水写真電気工業
アイランプの次くらいに愛されているかもしれないブランド。
LEDライトもあるよ。東芝ライテック
いや実感ないかもだけどさあ。現東芝ライテックのライティング機材ってマジで日大生は馴染み深いんよ。
モディファイアー編
フォトフレックス
ロゴがフリーメイソンみたいでかっこいい。
レフ、アンブレラ、ソフトボックス大抵のものが揃っている。
使ってる人多いし、実際物がしっかりしている。
ちょっと高いね
スモールリグ
スモールリグはみんな大好き。
ソフトボックスもまあまあいい。
フォティックス
大きな特徴はないはずだったが、高性能なソフトボックスがやたらと充実していて、フォティックスのLEDは持っていないがフォティックするのモディファイアは持ってるって人が結構いる。
ちょい高いけど安い
銀一
銀一のことがみんな大好き。
とりあえずクリップなどの小物からソフトボックスまでハズレがない。
マウントアダプタも便利
ニーワー
やたらと色々な物が充実している。
安く実用的なものを揃えたい時に便利。
紗幕なんて超高い業務用しか選択肢がない頃に比べたら、暗幕も射幕もグリーンバックも買えるニーワーは本当に便利。
ゴドックス
そこそこ使えるやつがたくさん揃っている。
蛍光増白剤を使わないようにしているっぽいのも好印象。もうこれでいいじゃん。
写真電気工業
アンブレラやソフトボックスが人気。
伝統的な定常光も取り扱っている。
メーカー純正モディファイア
高品質で好相性だが、高い。
こんなもんじゃないでしょうか。
他にも何かあればコメントとかで補足お願いします。