いつからだろうか、人の声が集中するという妨げになったのは
人の声が集中するということを邪魔するなぁと感じるようになったのはいつからだろうか……
勉強やこういった文章を書くときに学生時代はラジオや好きな音楽を聴きながらできたのだけど、いまは人の声が聞こえるコンテンツを聴きながら何かに集中するということができなくなってきた……
きっかけはyoutubeで、この動画をラジオが代わりにすることがよくないのかとやめてみて音楽に切り替えてもあまりそうでもない……
クラシックや声のないBGMでしっくりくるようになってきた、これだと気付いた
この音で集中できないということで考えるときに、とくに棲み分けが必要なのは「考える」という作業が入る場合、自分の思考の声とは別のものと関係ないものが入ってくるのを拒否するようになっていた。
それは逆説的にいえば、それを気にしてしまうほど昔より集中力が落ちてきたのではないかと言われてしまえばその通りなのですが何と言うかそういうことを感じるようになってきたため少し書き留めておこうと思いました。
創作や勉強の際に「人の声」がノイズとして感じられるのは、集中力が必要とされる作業において、外部からの情報が過剰に干渉するからです。
これは特にゼロから1を生み出す創作活動や、深い思考を伴う勉強において顕著に現れます。この現象は、私たちの脳が同時に複数の情報を処理できないためであり、特に言葉が絡む作業においては、他者の声やラジオなどの情報源が思考の流れを乱す要因となるのです。
かつて、ラジオや音楽を聞きながら勉強や文章を書くことが可能であった時期を思い返すと、これは主に反復的な作業や単純な知識の吸収を伴う勉強だったことが多いはずです。
このような状況では、バックグラウンドで流れる音楽や声が、むしろリズムやリラックス効果をもたらし、集中を助けることもありました。しかし、ゼロから新しいアイデアを生み出す創作や、複雑な思考を伴う勉強では、音や声はしばしば障害物となり、集中力を奪う原因となるのではないかということです。
この同じ机に向かう作業としても使う頭の部分が異なるときに適したものの環境というものもあるのではないかと考えたわけです。
ここで、集中力とノイズの関係をもう少し詳しく考えてみましょう。
小林秀雄が指摘した「考えるという行為の孤独」は、まさに外界の声を遮断することで初めて深まるものです。思考とは、外部からの刺激を一時的に排除し、自己と対話する過程です。創作においても同様であり、自分の中から何かを引き出す作業には、静寂が不可欠です。芥川龍之介が短編『地獄変』の中で、孤独の中でこそ真実の芸術が生まれると描いたように、外界のノイズを遮断することが、創作や深い学びにおいて極めて重要なのです。
現代社会においては、ノイズとなる情報があふれています。スマートフォンの通知やSNSの更新、さらには日常的な背景音としてのラジオや音楽です。
これらの情報源は私たちの生活に溶け込んでおり、時にはその存在すら意識しないほどです。しかし、その影響は確実に私たちの集中力を削ぎます。言葉というのは、私たちの思考そのものと深く結びついています。創作や勉強といった言語を用いる作業においては、他者の言葉が同時に頭の中に流れ込むことで、思考の道筋が乱れ、深い集中が妨げられるのです。
この問題に対する対策としては、環境を整えることが第一に挙げられます。例えば、無音の状態を保つために、静かな部屋で作業を行ったり、ノイズキャンセリング機能のついたヘッドフォンを使ったりすることが有効です。また、一部の人々はホワイトノイズや自然音を背景に置くことで、外部のノイズを遮断しながらも、適度なリズムを作り出すことに成功しています。
これを手助けするための最適デバイスはAirpods proです。
もはや、これはイヤホンではなく電子無音イヤホンです。
これにより、外界からの情報を制限し、内なる思考に集中することが可能になります。
また、集中力を高めるための方法として、時間を区切る手法も効果的です。例えば、25分間集中し、5分間休憩する「ポモドーロ・テクニック」などは、短時間での集中を促進する手段として有名です。この方法は、外界の刺激を受けつつも、短い間に集中力を最大化し、その後のリフレッシュタイムで余計な情報を消化するというリズムを作ることができます。
さらに、私たちが創作や勉強に取り組む際には、自己の中に「雑音」を作らないことが重要です。これは、すなわち過剰な自己評価や不安感といった内面的なノイズを制御することです。萩原朔太郎が詩作において追求した「自己との対話」は、外界のノイズを排除するだけでなく、内なる自分と静かに向き合うことを指しています。考えるという行為においては、外部からの情報だけでなく、内なる自己が発する余計な声をも制御することが重要です。
結論として、創作や勉強における集中力を高めるためには、外界からのノイズを遮断し、内なる自己との対話に集中する環境を整えることが必要です。これは、単に物理的なノイズを排除するだけでなく、心理的な雑音をも取り除く作業です。
私たちは、静寂の中でこそ、深い思考や創造的なアイデアを引き出すことができるのです。そして、それを妨げる「声」や「音」は、他の環境を整えるということを適切に管理することが大切なのではないでしょうか