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田舎に住んで逆に視野が広がった話

週末は、私が住んでる地域の祭りがあった。

公民館とその隣接した空き地で行われるこのお祭りは、こじんまりとしているが結構人が集まる。

「生まれも育ちもこの地域」というガチのローカルが集まる中、唯一の移住者である我々家族も、何食わぬ顔で参加させて頂いてる。

「子供エイサー練習開始、○月○日○時に公民館集合」
という看板を見て、ぽっと出でエイサーを習い始めた娘たちだが、年々踊る子が減ってきてるらしく、重宝されている様子。

娘たちも責任感が出てきたようで、去年まではいつものクロックスで参加をしていたのだが、今年は「皆と合わせたい!」ということで、黄色い島ぞうりを新調した。

屋台の人員も少なくなってきてるらしく、我ら夫婦はかき氷要員として駆り出され、旦那が氷を削って私がシロップをかけてくことに。

屋台の受付で、毎回シロップの種類を口で説明してる効率の悪さが気になってしまい、段ボールの端を引きちぎって、「イチゴ、ブルーハワイ、メロン」と書き殴り、即席メニュー表を作ってスピードアップを図る私。

それにしてもうちの旦那はコミュ力が全然ないのに、気づくとどこでも仕事を頼まれている。

先日の娘の習い事の発表会でも、大道具さんと舞台を作っていたし、こないだ何かのイベントで焼き鳥を焼いていた気がする。

そして、今日はかき氷屋か。

「この人といたら、どこでも生きていけるな…」といちごシロップをかけながら思う私。

お祭りは、獅子舞やら三線やら様々な余興があるのだが、やっぱり子供エイサーは微笑ましくて人気がある。

オバアとかオジイとかも大喜びで、手拍子をしている。

会場を見ると、沖縄ならではと言ってはなんだが、かなり若い10代と思しきヤンママも多い。

ヤンママのママも、おそらく元ヤンママだった風貌で、たぶん私と同じ年齢くらいなんだけど、すでに孫を3人くらい抱っこしている。

ヤンママ、爪長い、まつげ長い、肌綺麗、ギャルメイク、眉毛細い、金髪、カラコン、でも真面目そう。

人間観察をしながら、様々な情報を脳内でキャッチしていく私。

そして、思う。

東京に住んでた頃は、都会の方が選択肢が多いし、視野も広がって幸せだと思ってた。

もっと稼ぐこと、もっと仕事で上を目指すこと、もっといろんな人と繋がること、もっと良い家に住むこと、もっともっと経験していくこと、それが「人生の高み」に繋がると思ってた。

でも、こうやってこの地域で生まれ育ち働いて、ここで結婚して、若くして子供を産んで、大家族で子供を育てて、獅子舞に毎年感動して、近所の子の成長に感動して、エイサーも受け継いでって…。

これもめちゃくちゃ「高み」ではないか?

ってことは、私が東京で一生懸命に目指してた、人生の高みってなんだったんだろう?

というか、人生において高みって必要なのか?

東京の方が視野が広がるってずっと思ってたけど、私、東京から田舎に来て、どんどん視野広がってきてるよな…。

いや、視野というか価値観が増えたのか?!

でもでも、これは、元々東京にいたから気づいたことであって、最初からここにずっといたら、また違うだろうし、ブツブツブツ、、、。

など、獅子舞を見ながらいろいろと考える私。

帰宅してこの気持ちを旦那に話したら、一言「深いねえ」と。

深い!私は深いのか!!笑

人生折り返し地点のアラフォー、田舎に住んで、新しい価値観に刺激される日々である。

ラエコ


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