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美味しすぎない「カツカレー」
黄ばんだガチャガチャの誘惑を受けながら、大食堂といった趣きの店内を歩く。カウンター席を抜けると、小上がりに長テーブルが数列配置されている。おばちゃんに促され座敷に座る。強制的に相席状態だ。今日は大衡村にある「ぐるめ茶屋」にやってきた。昼時とはいえ客で溢れかえっている。おそらく村民の2/5ぐらいがここに居るのだろう。
さっそくディープな兄貴方に囲まれた。一瞬たじろぐが、ここで引いたら負けだ。念仏のように暗示をかける。大丈夫、お前はもう一丁前のおっさんだ。しかも濃い方だ。自信を持て。むしろ馴染んでいる。なんなら「上」だと。
「カツカレー」
「大でね」
常連づらしてオーダーしてみた。こういう店で大切なのは勢いだ。大にしようかな?小でもいいかな?なんてキョロキョロしてはいけない。最善の結果を得ようとしてはいけない。
改めて「カツカレー大(930円)」。デカ盛りというジャンルに片足突っ込んだひと品だ。勢いに任せるとこうなる。
適当につくっても美味しくなってしまう恐るべき料理「カレー」を、それなりにドレスダウンしてしまう店主の技よ。盛りがイイ時点で、美味さを求めるのはナンセンスというべき。米だって多少ベチャついているくらいのが丁度いいのだ。
しかしカツはなかなかに美味しい。このカツが存在せずに、もしもカレーが単体だったなら「美味くない」に片足突っ込むところだった。危ない危ない。
DEEPな店内で兄貴に見守られながら美味すぎないカツカレーを無事完食。それもこれも「とっちゃん」あなたのお陰です、多分。誰ですか、あなた。
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