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従業員エンゲージメント調査を行う時に伝えたい、6つの大きなメリットとは

皆さん、こんにちは。生産性高く、幸せな職場づくりは進んでいますか?
ラボラティック株式会社代表の野口麗奈です。
今日は、従業員エンゲージメントについて、改めてどんなメリットがあるのかを考えてみる際に役立つ、大変興味深い記事をお届けします。ぜひ、皆さんの組織運営のヒントになれば幸いです。
注:記事の出典は、ラボラティックとパートナ関係にある、世界的な従業員経験プラットフォームを提供するCulture Ampの「The 6 biggest benefits of employee engagement surveys」を日本の読者様向けに訳したものです。


リーダーが従業員と接する中で、従業員がどのように感じているか、どの程度仕事に熱意を持っているかを把握することができますが、それは必ずしも正確ではありません。だからこそ、従業員の熱意やつながり、モチベーションを測るのに直感や感覚に頼るのではなく、従業員エンゲージメント調査を行って実際のデータを収集することが重要です。

従業員エンゲージメント調査は、効果的な意思決定に必要な数値や洞察を提供します。さらに、最新の調査結果を過去のデータと比較することで、エンゲージメントの変化を時系列で追跡することも可能です。

従業員エンゲージメント調査は、何を測定するのか?

まず、従業員エンゲージメントとは何でしょうか?エンゲージメントとは、従業員が組織に対してどのような感情を抱いているかを示す指標であり、従業員が仕事に対してどの程度意欲的に取り組んでいるか、会社にどの程度コミットしているかなどを表します。
従業員エンゲージメントは漠然とした概念に感じられるかもしれませんが、エンゲージメント調査は、このような抽象的な従業員の感情を、実際に行動できるインサイトに変えるのに役立ちます。効果的な従業員エンゲージメント調査の質問は、エンゲージメントの主要な結果(私たちが従業員エンゲージメント・インデックスと呼ぶもの)に焦点を当てています。
具体的には、次のような質問があります:

誇り:「私は[会社]で働けることを誇りに思う」
推薦:「[会社]は素晴らしい職場であると推薦する」
現在のコミットメント:「他社への転職を考えることはほとんどない」
将来のコミットメント:「2年後も[会社]で働いていると思う」
モチベーション:「[会社]は他の会社で同じような仕事をする以上のモチベーションを与えてくれる」

いかがでしょうか?
従業員エンゲージメント調査は、従業員エンゲージメント指数と、エンゲージメントの4つの重要な源泉となるリーダーシップ、能力開発(enablememtやdevelopment)、組織の整合性(alignment)を包括するする50~60の質問で構成されます。従業員には通常、質問で投げかけられた状態に対して同意の度合いを5段階評価(「強く同意する」「同意する」「どちらともいえない」「同意しない」「強く同意しない」)で回答します。エンゲージメント調査には、より具体的な従業員からのフィードバックを得るために、企業独自の質問を追加したり、自由に書き込めるコメント欄が設けられることも多いのが特徴です。

従業員エンゲージメント調査を行う、6つのメリット

従業員エンゲージメント調査が、一般的な(つまり多くの企業で取り入れられている)従業員調査の1つとなっているのは、調査と通して、組織全体の強みや今後の成長領域などを客観的に考察することが可能だというのが大きな利点です。エンゲージメント調査を実施・正しく活用することで、本来、組織は非常に多くのメリットを得ることができるのです。

ここからは、、従業員エンゲージメント調査を実施することで組織が享受できる、一般的な6つの利点をご紹介します。

メリット1:従業員が会社や自分の仕事についてどのように感じているかを理解できる

元来、測定できないものを、適切に管理はできないのです。もしかしたら、読者の皆さんは、ご自身の組織で今、何がうまく機能し、何が課題となっている明確に把握していると信じているかもしれません。エンゲージメント調査を実施すると、従業員体験のさまざまな側面に対する従業員の状態を具体的に計測することが可能になります。会社や組織全体のエンゲージメントのスコア(点数)のみならず、何が自社の従業員エンゲージメントを高めているのか?といった具体的な考察も交えた数値的なデータも得ることができます。

さらに、長期的に継続して従業員エンゲージメント調査データを収集することで、具体的な対応(変更や介入)がエンゲージメントの数値的な改善につながっているかを確認することも可能です。結果的に、従業員エンゲージメントを向上させるために、これまで培ってきた勘や経験にだけ頼って「多分、この点がエンゲージメントを高めているだろう」という推察や断定を、よりデータと紐付け、より精度の高い納得した内容に押し上げることもできるのです。

メリット2:改善の機会が最も多い領域に対して、効果的なアクションを取ることができる

従業員エンゲージメント調査は、従業員経験の中で、最も改善時の影響が大きい領域をピンポイントで特定するのに役立ちます。一般に、従業員経験の特定の領域(例:コミュニケーションなど)のスコアが低迷している場合、該当の領域で施策を実践することでしょう。
さらに、従業員エンゲージメントサービスの中には、重点分野を特定をより高度な分析ツールが組み込まれているものもあります。このような分析ツールは、エンゲージメント調査によって収集されえた際に、何千ものデータポイントによって生成されるノイズを排除し、従業員エンゲージメントを最も有意義に向上させるには、何に注力すべきかを特定するのをより手軽にします。

メリット3:会社として、従業員の声に耳を傾け、気にかけていることを示すことができる

エンゲージメント調査に回答するのは、従業員が会社や組織に対して自分の気持ちや状態を伝えようと努力しているからに他なりません。調査を通して得られた従業員からの声・フィードバックに会社として返答し、フィードバックに基づいてアクションを取ることで、会社が従業員やその意見を重視していることを示すことになるのです。
一方で、従業員は会社からのフィードバックを求められるだけで、何一つ変わっていないと繰り返し感じるとしたらどうでしょうか。従業員からすると、会社に対してのフラストレーションがたまるはずです。
では、会社が従業員を気にかけていることを示すためには、どのような対応が必要なのでしょうか。

  • 調査後、数週間以内に調査結果を共有する

  • 従業員エンゲージメント調査の結果を受け、会社としてどのような行動を計画しているか、マネジメント層が誠実に伝え、継続的に対応状況や進捗を報告する

  • 部門やチームごとに、エンゲージメント調査の結果を深く掘り下げる機会を持つ

  • 小さなグループで調査結果について話し合う場を設ける

エンゲージメント調査の結果に基づいて組織が変化を起こすと、従業員は自分たちのフィードバックが組織に影響を与えていることを実感します。このような実感が、今後の調査に対する参加意欲を高め、会社とよりつながりを深め、定着することを促すのです。

メリット4:自社の組織文化を高める

エンゲージメント調査では、社員が自社の組織文化をどのように感じているかを確認することもできます。調査を利用して、従業員が企業文化のさまざまな要素にどの程度合致しているかを診断し、特定の価値観や目標をより強化していく施策を策定するかといった判断に役立てることができるのです。

また、一般的に従業員調査は、従業員からのフィードバックを集めるのが目的と考えられがちですが、こういった調査は、従業員に情報を伝える手段でもあるのです。質問する内容や質問時に使う用語などは、会社の価値観や優先度を示し、強化するといった意味合いもあります。前述したような点を念頭に、アンケート用の質問を作成すれば、より自社に適切な内容を問われていると従業員が体感したり、自分たちの仕事の背景にある組織のミッションや理念を思い出す機会にもなるのです。
(注:Culture Amp社が提供する従業員調査票は、すべてカスタマイズ可能になっています。質問票を自社のオリジナルで作成することも可能です)

メリット5:従業員が、会社の立ち位置・状況を客観的に理解できる

自社の従業員エンゲージメント調査の結果を、外部のベンチマーク(基準値)と合わせて積極的に利活用すれば、競合他社を含めた自社の業界等での立ち位置(状況)も容易に掴めます。適切なベンチマーク(例:同業種、企業規模、地域など)を使用し、類似企業と比較して自社がどの程度のパフォーマンスを発揮しているかを正確に把握することができます。
さらに、ベンチマーク(基準値)があることで、従業員エンゲージメントスコアの「良い」「悪い」が判別され、従業員体験の特定の領域について、対応を検討すべきかも、容易に理解できるようになります。
(注:Culture Amp社が提供する従業員調査結果には、3000以上の基準値が設けられているため、各種の比較から、現状や対処の要否の判断が可能です)

メリット6:事業収益の改善に調査結果を活用する

従業員エンゲージメント調査の結果は、今後の企業の戦略の指針として活用され、企業の収益に強力な影響を与えることも示唆されているのをご存知でしょうか?

Gallup (ギャラップ)社の複数年にわたる調査では、従業員エンゲージメントと、顧客ロイヤルティ、収益性、生産性、従業員のウェルビーイングなどの業績成果との関連性が指摘されています。例えば、2021年のレポートでは、エンゲージメントの高いチームは、低いチームよりも生産性が14~18%高いという結果が出ています。

生産性との関連性が明確である以上、調査の結果、エンゲージメントの数値が望む水準に達していなかったとしても、結果自体が事業運営にとっても貴重な情報と言えます。このような結果を元に、学習や能力開発の機会を増やすといったエンゲージメントの施策の推進を、経営層からも支援してもらう大きな根拠にもなります。
Culture Ampのデータによると、人材開発(Learning&Development)に力を入れている企業は、そうでない企業よりも従業員のエンゲージメントが14.6%高いという結果もあります。

従業員エンゲージメント調査を組織で最大限に活用しましょう

従業員エンゲージメント調査には多くのメリットについてはお分かりいただけたのではないでしょうか。科学的に裏付けられた質問とツールを活用し、従業員の回答を引き出すのみならず、結果から得た知見に基づいた施策を行うことで、調査から最大限の利益を得ることができます。
カルチャーアンプの従業員エンゲージメントツールは、データを活用しこれまでにない貴重な組織の考察を提供するだけでなく、従業員に対して、信頼できるデータとともに、自社の現状を共有していく企業文化を醸成するプラットフォームをご提供しています。
自由度が高く、フルカスタマイズ可能な質問項目のテンプレートの提供や、効果が実証されているアクションプランニングやベンチマークが付与された、信頼性の高いレポートデータなど、使いやすく高性能なプラットフォームで、自社の従業員の定着率とエンゲージメントを高め、有意義な組織運営を志す、世界193カ国7700社以上の企業に導入いただいています。
是非、日本語で、このプラットフォームを体感してみてください。

Culture Ampのプラットフォームに関する日本語でのお問い合わせはこちらへ。

《この記事に関するお問い合わせ》
ラボラティック株式会社 広報担当
info@laboratik.com

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