Design Philosophy #1
こんにちは、LabBaseコミュニケーションデザイナーの小田切です。
今回はLabBaseのデザインフィロソフィを2回に分けてご紹介していきます。
私たちLabBaseのコミュニケーションデザイナーが発信する、プロモーションやブランドメッセージなどのビジュアルが評価される時に、またはデザインを考える時「良いデザインとは何か?」=「良い」の判断基準となる元がフィロソフィーだと考えています。
この記事では前編として「デザインフィロソフィがなぜ必要なのか?」「どのように決めていったか?」などについて書いていきます。
デザイナーが担うことは事業成長のフェーズで変わる
デザインフィロソフィーとは、その会社やサービスごとに定められたデザインの目的や意味、ガイドラインの元になるコンセプトをメッセージにしたものです。
日々生み出されるデザインに対してのフィードバックをする時や、つくる側にとってもLabBaseにとっての「デザインの良し悪し」がわかる基準が欲しいと考えていました。ただそれをいつやるか?は事業や組織の成長・拡大に応じてデザイナーが担える役割が以下イメージのように変わっていくことがあり、その中で1つの転換期になっていくタイミングなのだと思います。
デザインフィロソフィを決めようと考えた背景
2022年にCI刷新をおこない、社名及びサービス名がLabBaseとなりました。
デザイン的にも大幅なアップデートです。
新しいLabBaseのデザイン世界観を新CIに合わせてブラッシュアップしていく必要性を感じていました。
また、過去積み上げてきたLabBaseのデザインテイストは人数規模的にもデザイナー同士で感覚的に受け継ぐことができていましたが、関わる人が増えたことでバラつきが生まれ易く「良し悪しの判断」に以前より確かな基準が求められるフェーズになったことも要因の1つです。
感覚的なものを言語化し、システムとして機能させるためのコンセプトがいる。
「デザインは関わる人みんなで一緒につくっていく」スタンスのもと、少しでも共通の認識を持ちやすいような取組みの一環として始めていきました。
デザインフィロソフィがあり、しっかり運用されていくLabBaseのデザインに関わる人たちの何が変わるか?は以下のように考えています。
発散〜収束:コアとなる言葉を見つけるために
フィロソフィはまずコアとなる言葉から表現されます。普段、ビジュアルでの表現を得意とするデザイナーメンバーたちですが、頭を捻りながら数ヶ月以上と時間も掛かりましたが決めていきました。
おおまかな流れとしては、
まずは自由に発散→LabBaseのデザイナーがデザインをつくる上で心掛けてること、またデザイナー以外でもデザインに関わる人たちから発せられてる言葉も交えて整理。
・立ち位置:
「ブランドオーナー」「デザイナーとブランディングに関わるメンバーと共通認識」「CIが刷新されたことで新たに取り入れたい要素」などに分かれる
・分類:
「考え方」「具体での表現」「デザインで表現するとどうなるか」「望ましい(持たれたい)イメージ」
「持たれたい印象」を決めるため色のイメージも参考に
・決めようとしているフィロソフィとLabBaseが扱う色の与える印象とも調和するように参考とする。
・今まで言語化され切れなかったが、「清楚な」「クール・カジュアル」「先進性」「スマート」「洗練さ」「シック」「緻密さ」など、LabBaseが持たれたい印象を改めて言葉で再認識。
構築:デザインフィロソフィを成り立たせる要素
LabBaseの世界観をデザインで表現する言葉が集まり整理されました。
しかし、1つのコアメッセージを決めるだけでは解釈が広過ぎて実用的でないと考え、デザイナーメンバーたちと相談を重ねていきました。
そこでヒントとなったのは「持たれたい印象」をつくる過程には、コアメッセージを成り立たせるいくつかのキーワードを見出すことで必要なのでは?というものでした。
その言葉は「持たれたい印象」の近くにある言葉から差分を除き、さらに絞り込んでいくことで見つけていきます。
こうしてフィロソフィを成り立たせるための要素は最終的に3つに絞られましたが、その過程でもたくさんの議論とアイデアの発散〜収束、時にはイシューへの立ち返りなどを行き来してきました。
後半でも詳しく書く予定ですが、フィロソフィを成り立たせる要素は以下のような3つトライアングル型になります。
さて、ここまでが1つのコアになるメッセージ=フィロソフィとそれを成り立たせる要素を決めるためにどのようなことをしてきたかを書いてきました。
前半としてこの記事は一旦終わりますが、次回は試行錯誤を経て生まれたLabBaseのデザインフィロソフィがどのようなものになったか?そしてデザイン事例も含めてじっくりご紹介したいと思います。
それではまた。