沖縄の4月の行事・シーミー(清明祭)
4月と言えば、入学式や入社式など、新しいスタートのイメージがありますね。
でも、沖縄で4月の行事と言えば「シーミー」を浮かべちゃいます。
本日は、「まるでお墓の前でピクニックをしているみたい」と言われる、沖縄のシーミー行事についてご紹介します。
シーミーとは?
沖縄では春の風物詩として親しまれているシーミーは、清明祭とも呼ばれるお墓参りの行事です。
シーミーの由来は、中国の二十四節気のひとつ「清明」にちなんだものです。
シーミーは、先祖代々のお墓に親戚一同が集まり、墓の掃除やお供えをした後、その場で宴会をする先祖供養の行事です。
シーミーは琉球王朝時代に中国から伝わった文化で、中国や台湾でも清明節として行われています。
シーミーで行うこと
シーミーでは、お墓の掃除やお供え物をした後、ご先祖さまに日ごろ見守っていただいている感謝の言葉や、子孫繁栄の願いなどを伝えます。
シーミーで行うことは、大きくわけて4つあります。
1.お墓の掃除 & 供花
沖縄のお墓は、本土のお墓に比べて一つ一つが大きく、ちょっとした古墳のように見えるお墓もあります。
お墓に親族がそろったら、まずは草刈りやお掃除を行います。
供花はお墓の左右に1対ずつ2束用意します。
菊にこだわらず、故人が好きだったお花をお供えすることも。
私の母はバラが好きだったので、必ずバラの花も供花に加えています。
2.お供え物をしてお祈り(ウートートー)
シーミーにお供えするものは、下記のものがあります。
・重箱料理のウサンミ(御三味)
・ウチジヘイシ(補充のおかず)
・果物とお菓子の盛り合わせ
・供え花
・水、お茶、お酒など
重箱料理は、おかず重ともち重がそれぞれ2箱ずつあります。
地域によってやり方は少しずつ違いますが、向かって左からおかず重箱・もち重箱・おかず重箱・もち重箱の順にお供えするのが多いようです。
3.ウチカビを燃やす
ウチカビは「あの世のお金」と言われています。
藁で作られた黄色い紙に小判のような丸い刻印が打たれているものです。
ウチカビを燃やすことで、あの世で故人がお金に困らないようにするという意味があります。
ウチカビの枚数や焚き方は、行事や地域によって異なりますが、離島に住んでいた故人に、飛行機代としてたくさんウチカビを燃やす親戚もいました。
4.ご馳走をいただく(ウサンデー)
シーミーの儀式が終わったら、お供物を下げて参加者でいただきます。
この様子が、ピクニックや花見をしているように見えると思います。
ちなみに、重箱のサブおかずとして、ケンタッキーのチキンを持っていくご家庭が多く、この時期は予約していないとバーレルを買えないこともあります。
2023年のシーミーの時期
2023年のシーミーは、4月5日(水)から4月19日(水)までの15日間です。
現在では、シーミーに参加する親族が集まりやすいように、土日にシーミーを行う門中(家)が多いですね。
最近のシーミー事情
私が子どもの頃は、お墓や仏壇を持っているような大きな家は、シーミーの時は前日から重箱の準備で忙しいものでした。
今はスーパーや天ぷら屋さんなどでも、【重箱のご予約承ります】と宣伝されているように、重箱を自分で用意するところは少なくなっているようです。
また、家族の少ないところや分家のシーミーでは、大きな重箱ではなく、おひとりさま用のコンパクトな重箱を用意し、あとは好きなおかずを揃える方も増えているとお聞きしました。
時代と共に変化しつつも、受け継がれているシーミー。
やり方は少しずつ変わっても、ご先祖さまをうやまう気持ちは変わらないはず。
我が家も、週末には実家のご先祖さまにウートートーしてこようと思います。
いつも見守っていただいている感謝を込めて🙏✨
最後までお読みいただき、ありがとうございました🍀
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