【トークイベント】雪柳あうこ×宮尾節子 詩誌La Vague vol.0 【第4回】 ラ・ヴァーグのこれから ~Vol.1にむけて~
※宮尾節子さんの詩「女たちよ」をゲストに迎えた詩誌La Vague vol.0はこちらより購入できます。
◆ラ・ヴァーグのこれから ~Vol.1にむけて~
雪柳 (一冊目を)Vol.0とした通りですけれども。このスタイルでいけそうだなっていうのが、なんとなくわかってきたので。次号をVol.1として、内容もいろんな角度からですね(深めてみたいなと)。
もちろん詩もやりますけど、ちょっとテーマ詩みたいなものも、書き合うとか、共作みたいなものもやってみたいなとかですね。色々やりたいことを今取りまとめていまして、ボリュームアップして、Vol.1は登場できるんじゃないかなっていう風に思っているところです。(中略)より内容濃く、また、ここでしか読めない面白いものを作っていきたいなと思っているところです。
宮尾 はい。嬉しいですね。これからの感じ。特集なんかもいいし、「ラ・メール」の時は、投稿欄とかも。そういうのもあったりするんですか?
雪柳 投稿欄という形になるかどうかはわからないですけど。ただ、やっぱり身近に思ってもらえるような詩誌でありたい。性別の枠を超えてですね、本当に身近に思ってもらえるような詩誌でありたいっていう気持ちはずっとあるので。何らか 参加型のことができたらいいなということは(思ってます)。Vol.1ではちょっと、すぐにはちょっと取りかかれないかもしれませんが。そういう目論見もちょっとあります。
(中略)あと、もう一人のゲストの柴田千晶さんが「一人で、たった一人で、詩を書いていた。私にとってラ・メールは希望だった」という言葉を、ラ・ヴァーグの創刊の応援メッセージとして寄せてくださってるんですね。なので、読んでいただける方に手に取っていただける方にとっての波に。誰かの生きることに寄りそえる波になるような、そういうあり方は今後もずっと模索していきたいなっていうのは、思っています。
宮尾 はい、そうですね。それぞれ詩の形が違うので、それぞれの詩が、ここで息づいていけるように、続いてほしいですね。なんか、詩はこんなものだって括られて、そっちばっかり行くんじゃなくて。
人間だって色々いて、あの人は人間じゃないなんてないわけだから。それぞれの人生を生きてる姿だから。恥ずかしくも間違ってもいない。どんなに読む人が少なくても、その詩を書きたい。書き継いでいく人もいるので。
その人はそこで、後ろに続く同じような人への詩の道を守っているんだと思う。数が多かろうが少なかろうが、それぞれの書き方の詩を書きつないでいってほしい。いろんな書き方、書き手の方がいらっしゃるのがとても尊い、それぞれの詩を大切にしてほしいと思います。
雪柳 ありがとうございます。私たちも(いろんな想いを)受け止められる器でありたいなという風に思っています。また、私たち自身も、時代に応じて、世の中の情勢に応じて、きっと色々変わっていくものだから。その自然な変化も受け入れながら、 大きな波になったり。波って、形がカチッと決まってるものではないので、そういった動きに沿いながら、変化していけるものでありたいなというふうに思っています。
……今回ゲストという形で宮尾さんに詩をお願いさせていただくことができて、そしてまたこういう形でお時間割いていただいて、今日お話を伺うことができて、本当に嬉しく思っています。私も(これまで宮尾さんと)そんなにたくさんお話をしたことがあるわけではないのに、いざ話し始めると、「詩」という、共通するものは本当にそこだけなのに関わらず、こんなにお話がたくさんできると思ってなくて。すごく楽しい時間を過ごさせていただきました。ありがとうございます。
宮尾 ほんとに、今言われた通りに、やっぱり、 色々悩みもあるし、揉めることもあると思いますけど、さっき言ったみたいに、子を思う気持ちは、そこはみんな一緒みたいな感じで。詩を大切に思う、そこの一番大事なところでつながって、続いていってほしいです。そこさえ抑えていれば、何があっても大丈夫だと思うので。
雪柳 そこのところ、しっかり胸に抱いて。はい、これからも、ゆるゆるとではありますが。
宮尾 最後に。有門萌子さん。草間小鳥子さん、向坂くじらさん、紫衣さん、シーレ布施さん、長尾早苗さん、野宮ゆりさん、柊月めぐみさん、八尋由紀さん、雪柳あうこさん。ラ・ヴァーグ創刊おめでとうございます。頑張ってください。
※本稿は、2023年5月14日に詩誌La VagueのTwitterスペース上で実施した対談に基づき編集したものです。